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後場に注目すべき3つのポイント~「米CPI抑制」はポジティブか?

2021/3/11 12:31 FISCO
*12:31JST 後場に注目すべき3つのポイント~「米CPI抑制」はポジティブか? 11日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は3日続伸、「米CPI抑制」はポジティブか? ・ドル・円は小じっかり、米長期金利の下げ渋りで ・値上がり寄与トップはファーストリテイリング<9983>、同2位がソフトバンクG<9984> ■日経平均は3日続伸、「米CPI抑制」はポジティブか? 日経平均は3日続伸。143.28円高の29179.84円(出来高概算6億9000万株)で前場の取引を終えている。 10日の米株式市場でNYダウは4日続伸し、464ドル高となった。2週間ぶりの過去最高値更新。2月の消費者物価指数(CPI)がインフレ抑制を示し、警戒感が後退したほか、下院が1.9兆ドルの追加経済対策を可決したことも好感された。一方、10年債入札が低調な結果となり、長期金利が下げ止まるとナスダック総合指数は下落に転じた。本日の東京市場でも値がさグロース(成長)株に売りが先行し、日経平均は2円安からスタート。利益確定の売りが上値を抑える場面もあったが、NYダウの高値更新で投資家心理が上向き、日経平均は前引けにかけて一時29201.49円(164.93円高)まで上昇した。 個別では、ファーストリテ<9983>が2%を超える上昇で日経平均を約78円押し上げている。ソフトバンクG<9984>、任天堂<7974>、三菱UFJ<8306>や三井住友<8316>といったメガバンク株もしっかり。郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎船<9107>といった海運株は外資系証券が目標株価を大幅に増額し、揃って急伸。また、セレス<3696>などが東証1部上昇率上位に顔を出している。一方、村田製<6981>が3%超の下落。こちらは外資系証券による投資判断引き下げが観測されている。米ハイテク株安の流れを引き継いでキーエンス<6861>や東エレク<8035>も軟調。また、決算発表のアセンテック<3565>やトビラシステムズ<4441>が東証1部下落率上位に顔を出している。 セクターでは、海運業、パルプ・紙、電気・ガス業などが上昇率上位。半面、ゴム製品、空運業、精密機器などが下落率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の68%、対して値下がり銘柄は29%となっている。 前日の米株式市場では、インフレ過熱懸念の後退と追加経済対策の成立見通しを背景にNYダウが過去最高値を更新した。日経平均も朝方こそ小安く始まったものの、外資系証券の強気の投資判断が見られた海運株を中心に買い優勢の展開となっている。値がさグロース株が全般軟調だが、ファーストリテは日経平均の押し上げ役だ。日足チャート上で9万円台前半に位置する75日移動平均線水準まで調整が進んだことから、リバウンド期待が高まったとみられる。直近では傘下の「ユニクロ」「GU(ジーユー)」で実質値下げすると発表し、ネガティブ視する向きもあったが、一般消費者の節約志向が強まっているならむしろ今後も有望企業と捉えられるだろう。筆者の周辺はみな「GU」のヘビーユーザーだ。 さて、とはいえ日経平均は前日の日中高値(29233.47円)を捉えることができず、高値更新のNYダウと比べると上値が重い印象もある。週末の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を前にトレンドが出にくい面もあるだろうが、ここにきて日本株が米国株をアンダーパフォームしている感があるのは、2つの理由によるものと考えられる。 まず、第1に経済協力開発機構(OECD)が9日発表した世界経済見通し。日本の2021年成長率見通しは従来の2.3%から2.7%に引き上げられた。ただ、追加経済対策が成立する公算となった米国は3.2%から6.5%に大幅上方修正。国際株式投資におけるカントリーアロケーション(国月配分比率)が再び米国に傾きそうなところだ。 第2に、その米経済対策の成立に伴う米個人の資金フロー改善期待だ。今回の経済対策は1400ドル(約15万円)の個人向け現金給付を柱とし、早ければ今週から来週にかけて給付が始まるもよう。このところ長期金利の上昇とともにきつい調整を強いられたハイテク株も、個人の投資資金が再流入することで持ち直すのではと期待する声がある。需給的にも目先は米国株の方が妙味ありと受け止められているのかもしれない。 また、前日はCPIの伸び悩みで米連邦準備理事会(FRB)の金融緩和縮小(テーパリング)が遠のくとの期待も出てきた可能性がある。ただ、筆者が今回のCPIから透けて見えたのは「将来不安と資産インフレ観測から、支出を切り詰めて投資にいそしむ米個人の姿」だ。経済実態としてポジティブに受け止めていいものか疑問はある。それに生活物価の下押し圧力の影響を受けるCPIをベースに金融政策を決めるべきか。慢性的に金融環境が緩和的となり、生活物価とは裏腹に資産価格は上昇が続きそうだ。その意味で日本、米国とも個人が株式投資への関心を高めていることは極めて合理的で正しい。しかし、先行きを考慮すれば金融政策の舵取りは一層難しくなったとも言える。 (小林大純) ■ドル・円は小じっかり、米長期金利の下げ渋りで 11日午前の東京市場でドル・円は小じっかりとなり、108円前半から半ばに値を上げた。前日海外市場で低下した米10年債利回りがやや持ち直し、ドル売りは後退。また、日経平均株価の堅調地合いでドルは仲値にかけて買いが強まり、上昇基調を維持した。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は108円36銭から108円54銭、ユーロ・円は129円23銭から129円51銭、ユーロ・ドルは1.1916ドルから1.1935ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・メディア工房<3815>、sMedio<3913>など、4銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値上がり寄与トップはファーストリテイリング<9983>、同2位がソフトバンクG<9984> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・日・2月企業物価指数:前年比-0.7%(予想:-0.7%、1月:-1.5%←-1.6%) 【要人発言】 ・米国務省 「ブリンケン国務長官とサリバン大統領補佐官は、中国の外交担当トップである楊共産党政治局員と王毅外相と来週アラスカで会談」 ・米議会関係筋 「追加経済対策法案が下院で可決」 ・米議会関係筋 「ガーランド司法長官を承認」 <国内> 特になし <海外> 特になし 《CS》
関連銘柄 16件
3565 東証スタンダード
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仮想ディスクトップ関連製品を販売。クラウドインフラ関連製品も。セキュリティ製品、サービスのラインナップ拡充図る。チェンジと業務提携。クラウドサービスは順調に売上が増加。24.1期3Q累計は業績堅調。 記:2024/01/27
3696 東証プライム
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ポイントサイト「モッピー」を運営。サイト経由で得る広告収入が収益源。ビットバンク社を通じ、三井住友トラストHDとデジタルアセットの保管管理事業参入へ向けた設立準備会社を設立。23.12期は大幅経常増益。 記:2024/02/10
3815 東証グロース
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3913 東証グロース
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時価総額 1,675百万円
ソフトウエア開発会社。パソコンやデジタル家電向け組込みソフトウエアや建設DXサービス等を手掛ける。ロイヤリティ収入は足踏みだが、受託開発収入は増加。営業外収益は増加。23.12期通期は経常黒字転換。 記:2024/02/23
4441 東証スタンダード
794
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セキュリティソフト開発会社。迷惑電話番号や迷惑メールをデータベース化し、データを携帯キャリアにアプリ形式で提供。AI搭載型営業ツールやフィッシング対策に注力。ビジネスフォン向け好調で、1Qは増収・増益。 記:2024/03/29
6861 東証プライム
72,930
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業用計測制御機器大手。FA用センサで高シェア。開発・販売に専念し、生産は外部に委託。直販体制に強み。24.3期3Q累計は欧米堅調。円安や部材調達改善で粗利率も改善。だが日本や中国が足踏み。人件費増も重石。 記:2024/04/15
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時価総額 5,816,734百万円
大手電子部品メーカー。コンデンサやEMI除去フィルタ高周波モジュールを手掛け、積層セラミックコンデンサで高シェア。業界最高水準の車載向けメタルパワーインダクタを商品化。生産減少や値下がりで3Q累計は一服。 記:2024/02/04
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8,400
5/20 14:34
-103(%)
時価総額 10,908,996百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。当期ミリオンセラータイトル数は自社17、他社7の計24本。新作タイトル好調や円安で3Q累計は増収増益。 記:2024/02/27
8035 東証プライム
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時価総額 17,049,533百万円
世界的半導体製造装置メーカー。半導体の成膜や洗浄の前工程からテストまでの製造装置を展開。リソグラフィーでトップシェア。24.3期3Q累計はウェーハボンディング/デボンディング装置の量産受注が拡大。 記:2024/02/24
1,559
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+5.5(%)
時価総額 20,706,630百万円
国内最大の金融グループ。傘下に三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJニコス、三菱UFJモルガンスタンレー証券。アセットマネジメント事業を強化。金利上昇や国内外の預貸金収益増加で3Q累計は利益急伸。 記:2024/02/28
9,838
5/20 14:34
+115(%)
時価総額 13,524,210百万円
総合金融グループ大手。傘下に三井住友銀行、SMBC日興証券、三井住友カードなど。ノンバンク子会社多数。燃費効率の高い次世代型航空機に特化した投資・ファイナンスを実施。全事業部門好調で、3Q累計は増収増益。 記:2024/03/25
9101 東証プライム
4,973
5/20 14:34
+40(%)
時価総額 2,537,051百万円
海運最大手。コンテナ船等の定期船に加え、ドライバルクやエネルギー等の不定期専用船を展開。海洋資源開発等も。物流事業は足踏み。ターミナル関連部門は国内で取扱量が増加。24.3期3Qは不動産業が増益確保。 記:2024/02/23
9104 東証プライム
5,113
5/20 14:34
+49(%)
時価総額 1,850,962百万円
海運国内2位。船隊数世界2位。コンテナ船・各種専用船・油送船・フェリー内航船を手掛け、タンカーやLNG船、自動車船、ドライバルク船に強み。コンテナ船の短期運賃・期間契約運賃下落で、3Q累計は利益足踏み。 記:2024/02/28
9107 東証プライム
2,289.5
5/20 14:34
-19.5(%)
時価総額 1,636,370百万円
海運国内3位。持分法会社にコンテナ船のONE社。ドライバルク船や自動車船・内航海運に実績。倉庫管理や陸上輸送等も。LNG船や電力炭船、大型原油船等は順調に稼働。24.3期3Qはエネルギー資源部門が増収。 記:2024/02/10
9983 東証プライム
41,390
5/20 14:34
+380(%)
時価総額 13,171,167百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。24.8期1Qは2桁増収増益。海外ユニクロ事業は堅調。マーケティング強化等が奏功し、中国大陸は販売好調。 記:2024/01/27
9984 東証プライム
8,374
5/20 14:34
-176(%)
時価総額 14,428,017百万円
大手投資会社。傘下にビジョンファンドや通信会社、LINEヤフー等を持ち、AIやインターネット等の分野の企業に投資。今期3Q累計は増収、利益は改善傾向となった。デリバティブ関連や公開投資先の株価上昇が寄与。 記:2024/02/10