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後場に注目すべき3つのポイント~「国内勢売りvs海外勢買い」と個別物色に見る投資家の腐心

2021/2/18 12:26 FISCO
*12:26JST 後場に注目すべき3つのポイント~「国内勢売りvs海外勢買い」と個別物色に見る投資家の腐心 18日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は小幅反発、「国内勢売りvs海外勢買い」と個別物色に見る投資家の腐心 ・ドル・円は下げ渋り、米長期金利にらみ ・値上がり寄与トップはファーストリテイリング<9983>、同2位がソフトバンクG<9984> ■日経平均は小幅反発、「国内勢売りvs海外勢買い」と個別物色に見る投資家の腐心 日経平均は小幅反発。52.78円高の30344.97円(出来高概算8億8000万株)で前場の取引を終えている。 17日の米株式市場でNYダウは3日続伸し、90ドル高となった。1月26-27日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で金融緩和を当面維持する方針が確認され、NYダウは連日で過去最高値を更新した。また、原油先物相場の上昇を受けて関連銘柄も堅調だった。ただ、長期金利の高止まりからハイテク株比率の高いナスダック総合指数は続落。本日の日経平均はNYダウが上昇した流れを引き継いで19円高からスタートすると、寄り付き直後には一時30560.49円(268.30円高)まで上昇したが、高値警戒感から売りも出て伸び悩む展開となった。前場中ごろを過ぎるとマイナス転換する場面もあった。 個別では、ファーストリテ<9983>が4%の上昇となり、取引時間中の上場来高値を大きく更新。1銘柄で日経平均を約155円押し上げている。ビットコイン価格の上昇に伴いマネックスG<8698>が13日続伸。JAL<9201>やANA<9202>といった空運株も前日に続き堅調となっている。その他、売買代金上位ではソフトバンクG<9984>がしっかり。また、マネパG<8732>などが東証1部上昇率上位に顔を出している。一方、トヨタ自<7203>、三菱UFJ<8306>、ソニー<6758>、東エレク<8035>などが軟調。任天堂<7974>は小幅な下落だが、外資系証券の投資判断引き下げが観測されたスクリン<7735>や前日に決算発表したトレンド<4704>は下げが目立つ。また、スクロール<8005>などが東証1部下落率上位に顔を出している。 セクターでは、空運業、医薬品、電気・ガス業などが上昇率上位。半面、その他金融業、鉱業、証券などが下落率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の29%、対して値下がり銘柄は67%となっている。 本日の日経平均は小幅に反発して前場を折り返した。ただ、ファーストリテの寄与が大きく、東証株価指数(TOPIX)はといえば0.54%の下落。また、東証1部全体では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を大きく上回っている。日経平均はまずまず底堅い印象だが、株式相場全体としては利益確定売り優勢と言えるだろう。 日経平均は16日後場に取引時間中の高値30714.52円を付けてから失速、17日は反落となっていた。日証金<8511>が発表している貸借取引残高を見ると、2月第2週の初めにかけて積み上がった日経レバETF<1570>の売り持ちが16日以降、急速に解消されたようだ。今週前半に日経平均が想定以上に強い値動きを見せ、買い戻しを迫られた格好だろうが、個人投資家の高値警戒感が払しょくされたとは考えづらい。 また、ここ数日の先物手口を見ると、16日はSBI証券が日経平均先物の売り越しトップ、17日はみずほ証券が日経平均先物、TOPIX先物とも売り越しトップだった。個人投資家のみならず、機関投資家も含め国内勢は総じて売り目線といった印象を受ける。 しかし、外資系証券のまとまった先物売りは観測されていない。米バンク・オブ・アメリカ(BofA)が16日公表したグローバルファンドマネジャー調査によれば、世界の景気見通しは調査開始以来で最も強気。足元の株高は「バブル」という回答は13%にとどまったという。また、現金比率は過去8年間で最低となる一方、株式・商品の配分は10年間で最高となった。世界的に見れば機関投資家の強気姿勢が後退したわけでなく、日本株は「国内勢売りvs海外勢買い」の構図となっているのだろう。もちろん、海外機関投資家が総じて強気に傾いてきたことは先行きへの懸念でもあり、BofAも「弱気になる唯一の理由」と指摘している。 個別銘柄の物色動向を見ると、やはり投資家が腐心していることが窺える。株式相場全体が大きく底上げされてしまい、一段の上昇が狙えるのはファーストリテのような「クオリティー(優良)株」との見方が強まっているのだろう。また、コロナ禍のダメージが大きく、なお出遅れ感の強い空運株などにもワクチン普及に期待した買いが入っているとみられる。ここから「買える銘柄」が乏しくなってきた感は拭えないが、それでも投資家は何とか「買える銘柄」を探そうとしているようだ。 高値警戒感をはらみつつも、まだまだ「株買い」を模索する動きは続きそうだ。 (小林大純) ■ドル・円は下げ渋り、米長期金利にらみ 18日午前の東京市場でドル・円は下げ渋り。米10年債利回りの低下を受け仲値にかけてドル売りが強まり、一時105円70銭まで値を下げた。ただ、日経平均株価のプラス圏推移で円売りに振れやすい地合いとなり、主要通貨は円に対し底堅い値動きとなっている。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は105円70銭から105円91銭、ユーロ・円は127円33銭から127円58銭、ユーロ・ドルは1.2038ドルから1.2050ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・ChinaAMC CSI 300 Index ETF-JDR<1575>、ベクター<2656>など、11銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値上がり寄与トップはファーストリテイリング<9983>、同2位がソフトバンクG<9984> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・豪・1月失業率:6.4%(予想:6.5%、12月:6.6%) ・豪・1月雇用者数増減:+2.91万人(予想:+3.0万人、12月:+5.0万人) 【要人発言】 ・黒田日銀総裁 「菅首相との会談では最近の世界経済情勢について話した」 <国内> 特になし <海外> 特になし 《CS》
関連銘柄 16件
2656 東証スタンダード
79
11/22 15:30
-2(%)
時価総額 1,584百万円
ソフトウェア販売やPayPayポイントのポイントモール「QuickPoint」の運営等を行うICT事業が主力。再生可能エネルギー事業なども。太陽光発電所関連の資材販売、建設関連事業などの推進を図る。 記:2024/08/23
4704 東証プライム
8,027
11/22 15:30
+73(%)
時価総額 1,131,020百万円
コンピュータ・インターネット用セキュリティ関連製品の開発、販売等を行う。ウイルスバスターで知名度高い。コンシューマ向け製品で国内トップシェア。配当性向70%目標。統合セキュリティプラットフォームを拡販。 記:2024/08/13
6758 東証プライム
2,948
11/22 15:30
-3.5(%)
時価総額 18,404,653百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
7203 東証プライム
2,664.5
11/22 15:30
-10(%)
時価総額 42,085,743百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
9,067
11/22 15:30
-31(%)
時価総額 921,117百万円
半導体機器の製造、販売等を行うSCREENセミコンダクターソリューションズが中核の持株会社。バッチ式洗浄装置やスピンスクラバーなどで世界トップシェア。配当性向30%以上目安。DX推進による生産性向上図る。 記:2024/08/22
7974 東証プライム
8,166
11/22 15:30
-37(%)
時価総額 10,605,103百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。海外売上高比率は7割超。新規タイトル、追加コンテンツの継続投入でプラットフォームの活性化を図る。 記:2024/07/28
8005 東証プライム
1,046
11/22 15:30
-4(%)
時価総額 36,714百万円
生協組合員向け通販事業が主力。EC・通販事業者向け物流代行などのソリューション事業、eコマース事業、化粧品・健康食品ビジネス等も。27.3期経常利益80億円目標。ソリューション事業の領域拡大等に注力。 記:2024/06/04
8035 東証プライム
22,250
11/22 15:30
+470(%)
時価総額 10,493,834百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
1,825
11/22 15:30
+19(%)
時価総額 24,239,641百万円
三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、三菱UFJニコスなどを傘下に収める総合金融グループ。世界最大の金融機関の一つ。アジアプラットフォームの強靭化などに取り組む。 記:2024/07/29
8511 東証プライム
2,061
11/22 15:30
+22(%)
時価総額 181,368百万円
国内唯一の証券金融会社。1950年創業。創業来黒字経営。貸借取引業務、セキュリティ・ファイナンス業務のほか、信託銀行業、不動産賃貸業も。債券レポ・現先取引は取引ニーズ旺盛。株券レポ取引等は残高が高水準。 記:2024/06/25
8698 東証プライム
1,052
11/22 15:30
+28(%)
時価総額 271,360百万円
コインチェック、米TradeStationなどを傘下に収める持株会社。しずおかFGが筆頭株主。NTTドコモと資本業務提携。アセットマネジメント事業を強化。ロボアドバイザーサービスの運用残高は順調増。 記:2024/08/01
8732 東証スタンダード
474
11/22 15:30
±0(%)
時価総額 16,022百万円
外国為替証拠金取引大手。業界初となる5通貨ペアでのスプレッド0.0銭(売買同値)の提示を標準化。CFD取引やシステム開発業務等も。総口座数は37万口座超。配当性向50%目途。不採算事業の見直し推進。 記:2024/06/04
9201 東証プライム
2,413
11/22 15:30
+23(%)
時価総額 1,054,828百万円
大手航空会社。航空旅客事業や貨物郵便事業、マイル/金融・コマース事業などを展開。LCCのZIPAIR Tokyo、スプリング・ジャパンなどを傘下に持つ。スマホ決済「JAL Pay」のサービス拡充図る。 記:2024/08/30
9202 東証プライム
2,838
11/22 15:30
+0.5(%)
時価総額 1,374,426百万円
国内最大手の航空会社。全日本空輸(ANA)が中核。ピーチ、エアージャパンなども傘下に持つ。航空事業のほか、旅行事業、商社事業等も手掛ける。国際線、国内線ともに旅客需要増。貨物事業の拡大等に取り組む。 記:2024/08/02
9983 東証プライム
49,020
11/22 15:30
+550(%)
時価総額 15,599,193百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25
9984 東証プライム
8,586
11/22 15:30
+36(%)
時価総額 12,621,377百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17