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後場に注目すべき3つのポイント~コロナ禍懸念もIPOは賑わい

2020/12/15 12:57 FISCO
*12:57JST 後場に注目すべき3つのポイント~コロナ禍懸念もIPOは賑わい 15日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は反落、コロナ禍懸念もIPOは賑わい ・ドル・円は伸び悩み、ユーロ・ドルは底堅い ・値下がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位が東エレク<8035> ■日経平均は反落、コロナ禍懸念もIPOは賑わい 日経平均は反落。83.61円安の26648.83円(出来高概算5億7000万株)で前場の取引を終えている。 週明け14日の米株式市場でNYダウは反落し、184ドル安となった。新型コロナウイルスのワクチン接種が開始されたほか、追加経済対策の成立期待も根強く、一時は200ドル超上昇する場面があった。しかし、新型コロナ感染拡大に伴い英ロンドンが最も厳しい制限措置を実施すると発表したうえ、米国でもニューヨーク市のデブラシオ市長がロックダウン(都市封鎖)実施の可能性を示唆し、NYダウは下落に転じた。さらに国内では政府が観光需要喚起策「Go Toトラベル」を一定期間停止すると発表し、本日の日経平均は国内外での感染拡大を嫌気して49円安からスタート。寄り付き後、下値では押し目買いも入りプラス圏に浮上する場面があったが、積極的に上値を追う動きは限られた。 個別では、公募株の受渡期日を迎えたANA<9202>が7%近い下落。今期業績予想の増益率鈍化が嫌気された神戸物産<3038>も商いを伴って大きく下げている。その他ではソフトバンクG<9984>、任天堂<7974>、トヨタ自<7203>、ソニー<6758>、キーエンス<6861>などが小安い。また、今期減益見通しのジェイ・エス・ビー<3480>が急落し、邦アセチレン<4093>などとともに東証1部下落率上位に顔を出している。一方、ファナック<6954>が堅調で、エムスリー<2413>やファーストリテ<9983>は小じっかり。川崎重<7012>は水素関連のテーマ物色が続き6%近く上昇している。自社株買い実施を発表した日本ハウスHD<1873>、今期大幅増益見通しのMSOL<7033>などは急伸。また、上期決算が2ケタ増益となったHamee<3134>はストップ高を付けている。 セクターでは、空運業、保険業、海運業などが下落率上位。半面、パルプ・紙、ガラス・土石製品など4業種が上昇した。東証1部の値下がり銘柄は全体の52%、対して値上がり銘柄は42%となっている。 海外で相次ぐ規制措置の強化、それに国内での「Go Toトラベル」一時停止など、新型コロナ感染第3波の影響が国内外で広がっていることを受けて、本日の日経平均はやや軟調に推移している。とはいえ、日足チャート上では26700円台に位置する5日移動平均線絡みの値動きが続いており、投資スタンスが大きく後退したとまでは言えないだろう。患者の増加に伴い医療体制がひっ迫の度を強めており、更なる規制強化や自粛要請の拡大に踏み切らざるを得なくなる可能性はある。こうした足元の状況は懸念すべきものだが、一方でワクチンの普及、それに経済・金融面での支援策への期待も根強い。 そういった意味では、米連邦準備理事会(FRB)が本日から開催する米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加緩和姿勢を示すか、一段と注目度が高まっていると言っていいだろう。翌16日の結果発表やパウエルFRB議長の会見内容を見極めたいとのムードが強まりそうだ。また、東証株価指数(TOPIX)は0.48%の下落で前場を折り返しており、日銀による上場投資信託(ETF)買い入れは実施されない公算が大きい。後場の日経平均も軟調もみ合いが続くとみておきたい。 さて、そんな市場全体のムードをよそに、本日からIPO(新規株式公開)ラッシュがスタートし、個人投資家による売買が活発となっている。本日は東証2部にビーイングHD<9145>、マザーズにスタメン<4019>が新規上場。ビーイングHDは公開価格を5割近く上回る初値を付けたが、3割前後の上昇という予想が多かったことを踏まえると、IPOラッシュは好調な滑り出しと言っていいだろう。スタメンはまだ買い気配のまま初値を付けていない。 先週、インターネット証券でソフトバンクGや環境関連株の売買が活発だったところを見ると、個人投資家の物色意欲は旺盛だ。本日から29日までの約半月で26社、今週だけでも12社が新規上場するという過密スケジュールだが、個人投資家の積極的な取引参加が期待できそうだ。 もっとも、新規上場銘柄の株価指数組み入れは翌月末となるため、その賑わいは株価指数に直接影響しない。本日もマザーズ指数が朝高後に反落している。もちろんIPOラッシュが進み既存の上場銘柄に投資資金が還流することも期待されるが、新規上場銘柄が相次ぎ登場するうちはマザーズ指数の本格的な上昇が期待しづらいだろう。また、新規上場銘柄には短期の値幅取りを狙った買いも多く入っているとみられ、ここからIPOが続くだけに資金の逃げ足の早さに注意する必要がある。 ■ドル・円は伸び悩み、ユーロ・ドルは底堅い 15日午前の東京市場でドル・円は伸び悩み。豪ドル・円主導でクロス円が上昇し、ドル・円がそれに追随する場面もあった。ただ、ユーロ・ドルの底堅い値動きがドル・円を下押し。また、日経平均株価や上海総合指数の軟調地合いで、やや円買いも観測された。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は103円99銭から104円11銭、ユーロ・円は126円31銭から126円57銭、ユーロ・ドルは1.2143ドルから1.2160ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・日本金属<5491>、Hamee<3134>など、9銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値下がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位が東エレク<8035> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・中・11月鉱工業生産:前年比+7.0%(予想:+7.0%、10月:+6.9%) ・中・11月小売売上高:前年比+5.0%(予想:+5.0%、10月:+4.3%) 【要人発言】 ・豪準備銀行12月理事会議事要旨 「必要であればさらなる行動の用意がある」 「政策は債券買入れに照準」 「少なくとも今後3年間は利上げせず」 <国内> 特になし <海外> ・16:00 英・8-10月ILO失業率(予想:5.1%、7-9月:4.8%) ・米連邦公開市場委員会(FOMC)(16日まで) 《HH》
関連銘柄 20件
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時価総額 967,675百万円
医療従事者専門サイト「m3.com」を運営。製薬企業の薬剤プロモーション・マーケティング支援、薬剤師向け求人情報サイト「薬キャリ」の運営等も。メディカルプラットフォームでは医療現場のDX化支援が順調。 記:2024/07/29
3038 東証プライム
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3134 東証スタンダード
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11/22 15:30
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時価総額 17,522百万円
スマートフォンアクセサリーを取り扱うモバイルライフ事業が柱。コスメティクスブランド「ByUR」、SaaS型システム「ネクストエンジン」なども。モバイルライフ事業ではiFaceシリーズの拡販などに注力。 記:2024/09/03
3480 東証プライム
2,698
11/22 15:30
+28(%)
時価総額 58,687百万円
学生用マンションの企画開発から運営・管理までを一括で行う。高齢者住宅事業は譲渡。学研HDと業務提携。物件管理戸数は9.4万戸超。食事付き学生マンションの積極展開図る。26.10期営業利益87億円目標。 記:2024/10/24
4019 東証グロース
807
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-3(%)
時価総額 7,054百万円
エンゲージメント経営プラットフォーム「TUNAG」、コミュニティ運営プラットフォーム「FANTS」の運営等を行う。TUNAGの利用企業数は880社超。TUNAGはエンタープライズ向けの営業強化などを図る。 記:2024/08/29
4093 東証プライム
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時価総額 12,397百万円
セパレートガス製造メーカー。宮城県多賀城市に本社。溶解アセチレン、酸素、窒素、水素等の供給を行う。溶接材料や溶接ロボット、医療ガス等も。食品関連器材は需要増。溶接材料は自動車関連向けで需要が伸びる。 記:2024/06/24
5491 東証スタンダード
654
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+2(%)
時価総額 4,382百万円
1930年創業のステンレス精密圧延・加工メーカー。冷間圧延ステンレス鋼帯、みがき特殊帯鋼に強み。自動車駆動部品用高精度異形鋼など加工品事業も。販売価格の是正や生産効率の改善、コストダウンなどに取り組む。 記:2024/08/19
6758 東証プライム
2,948
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時価総額 18,404,653百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
6861 東証プライム
65,660
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時価総額 15,969,037百万円
センサや測定器、画像処理システム、制御・計測機器等を手掛けるFAの総合メーカー。製造は国内外の協力会社に委託。取引先は全世界に35万社超。グローバル直販体制が強み。販売力の強化などで海外事業の拡大図る。 記:2024/10/12
6954 東証プライム
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時価総額 4,095,154百万円
CNCシステムなどのFA事業、ロボット事業、ロボマシン事業を展開。富士通のNC部門が分離・独立して1972年に誕生。CNCで世界シェアトップクラス。海外売上高比率は8割超。配当性向は60%が基本方針。 記:2024/09/02
7012 東証プライム
6,282
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時価総額 1,054,886百万円
総合重機大手。二輪車や航空機、鉄道車両、造船、各種発電設備プラント、油圧機器・油圧装置等を手掛ける。ウェハ搬送ロボットで世界トップシェア。1878年創業。エネルギー・環境ソリューション分野などに注力。 記:2024/10/20
1,833
11/22 15:30
-53(%)
時価総額 30,763百万円
プロジェクト・マネジメント・オフィス(PMO)サービスが主力のマネジメント専門企業。マネジメントコンサル、プロジェクトマネジメント実行支援等を行う。人材の積極採用などにより、事業領域の拡大を図る。 記:2024/10/25
7203 東証プライム
2,664.5
11/22 15:30
-10(%)
時価総額 42,085,743百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
7974 東証プライム
8,166
11/22 15:30
-37(%)
時価総額 10,605,103百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。海外売上高比率は7割超。新規タイトル、追加コンテンツの継続投入でプラットフォームの活性化を図る。 記:2024/07/28
8035 東証プライム
22,250
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時価総額 10,493,834百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
9145 東証スタンダード
2,380
11/22 15:30
-20(%)
時価総額 14,340百万円
アクティー、コラビス、横浜LSPなどを傘下に収める総合物流輸送グループ。石川県金沢市に本社。取扱商品は生活物資に特化。クスリのアオキなどが主要取引先。既存エリアの受託業務拡大、全国に物流拠点の開設目指す。 記:2024/08/22
9202 東証プライム
2,838
11/22 15:30
+0.5(%)
時価総額 1,374,426百万円
国内最大手の航空会社。全日本空輸(ANA)が中核。ピーチ、エアージャパンなども傘下に持つ。航空事業のほか、旅行事業、商社事業等も手掛ける。国際線、国内線ともに旅客需要増。貨物事業の拡大等に取り組む。 記:2024/08/02
9983 東証プライム
49,020
11/22 15:30
+550(%)
時価総額 15,599,193百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25
9984 東証プライム
8,586
11/22 15:30
+36(%)
時価総額 12,621,377百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17