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後場に注目すべき3つのポイント~パウエル議長講演を見極めたいところ

2020/8/26 12:37 FISCO
*12:37JST 後場に注目すべき3つのポイント~パウエル議長講演を見極めたいところ 26日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は4日ぶり小幅反落、パウエル議長講演を見極めたいところ ・ドル・円は伸び悩み、アジア株安で円売り後退 ・値下がり寄与トップは中外製薬<4519>、同2位がリクルートHD<6098> ■日経平均は4日ぶり小幅反落、パウエル議長講演を見極めたいところ 日経平均は4日ぶり小幅反落。39.60円安の23257.17円(出来高概算4億2000万株)で前場の取引を終えている。 25日の米株式市場でNYダウは4日ぶりに反落し、60ドル安となった。7月新築住宅販売件数や8月リッチモンド連銀製造業指数が市場予想を上回ったものの、8月消費者信頼感指数は予想外に6年ぶりの低水準に悪化し、懸念した売りが出た。しかし、ハイテク株の上昇に支えられ、引けにかけて下げ幅を縮小。ナスダック総合指数は連日で過去最高値を更新した。日経平均は前日に300円超上昇したこともあり、本日はNYダウの下落を受けてやや利益確定売り優勢で39円安からスタート。ただ、米国株が高安まちまちだったことや、為替相場が一時1ドル=106円台半ばまで円安方向に振れていることから、朝方にはプラスに転じる場面も見られ、その後小安く推移した。 個別では、トヨタ自<7203>、レーザーテック<6920>、三菱UFJ<8306>、キーエンス<6861>などが小安い。公募増資等の実施を正式発表したアサヒ<2502>は2%超下落。イオン<8267>やリクルートHD<6098>もやや軟調ぶりが目立つ。また、IBJ<6071>などが東証1部下落率上位に顔を出している。一方、売買代金トップの任天堂<7974>が3%の上昇となり、2位のソフトバンクG<9984>は2%超の上昇。ソニー<6758>やエムスリー<2413>も堅調で、米ハイテク株高の流れからグロース(成長)株に再び投資資金が向かっている。中小型株ではクラウド関連のテラスカイ<3915>やオンライン会議システムのブイキューブ<3681>といったテーマ性の強い銘柄が賑わい、日シス技術<4323>が東証1部上昇率トップとなっている。 セクターでは、空運業、非鉄金属、不動産業などが下落率上位。半面、その他製品、鉱業、情報・通信業などが上昇率上位だった。東証1部の値下がり銘柄は全体の64%、対して値上がり銘柄は30%となっている。 本日の日経平均はやや売り優勢で、小安い場面が多くなっている。前日は一時400円を超える上昇となり、コロナショック前の2月21日終値(23386.74円)を上回る場面もあっただけに、NYダウの反落を受けて利益確定の売りが出やすいところだろう。また、今週度々触れているとおり、27~28日に開催される米経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」でのパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演が注目されており、持ち高を一方向に傾ける動きは限られる。前日も先物手口を見ると、値幅が大きかった割には東証株価指数(TOPIX)先物で目立った売り買いの傾きは見られなかった。なお、日経平均先物ではクレディ・スイス証券が買い越し筆頭となっており、短期筋の買いが相場を押し上げたとみられる。また、本日ここまでの東証1部売買代金は8000億円あまりにとどまっている。 売買代金上位や業種別騰落率を見ると、前日に新型コロナウイルスの治療法・ワクチン開発への期待から急騰した空運株を中心に利益確定売り優勢。結局、日米市場とも「ウィズコロナ」を意識したゲームやIT・インターネットサービス株の物色に回帰している。各国政府とも政治的成果を求めがちで、治療法・ワクチン開発に前のめりとなっているが、市場参加者としてはその有効性を慎重に見極めたいと考えているのかもしれない。 新興市場ではマザーズ指数が反発。直近上場のティアンドエス<4055>は続伸し、上場2日目のインタファクトリ<4057>はなお買い注文が大幅に超過し、初値を付けていない。ただ、マザーズ市場全体として良好な需給状況を背景に先週から大きく値上がりしてきたため、高値警戒感などからやや上値が重くなってきた印象もある。短期の回転売買が中心とみられるため、そのあたりを割り切って取引参加する必要があるだろう。 アジア株式市場でも中国・上海総合指数や香港ハンセン指数が小動き。ドル・円相場は1ドル=106.40-50円近辺で一進一退となっている。前引けでTOPIXは0.35%の下落となっているが、前日の大幅高を考えると日銀による上場投資信託(ETF)買い実施は期待しづらいか。後場の日経平均は引き続き小安い水準でのもみ合いになるとみておきたい。 さて、前述したジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長の講演は日本時間27日夜に予定されている。講演内容は「金融政策の枠組み見直し」。これまで投資マネーは緩和長期化を先取りし、米ハイテク株などに流入してきた。しかし、パウエルFRB議長が示す今後の金融政策の方向性が市場の期待に沿うものか、慎重に見極める必要があるだろう。これまでの流れを考慮すれば、講演後に材料出尽くし的な動きが広がる可能性があることも念頭に置いておきたい。 ■ドル・円は伸び悩み、アジア株安で円売り後退 26日午前の東京市場でドル・円は伸び悩み。106円前半から半ばに上昇したが、その後はやや失速している。日経平均株価は23000円台を維持するものの、マイナス圏で推移し、前日の円売りは後退。また、上海総合指数も弱含み、リスク選好ムードは縮小した。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は106円34銭から106円56銭、ユーロ・円は125円85銭から126円14銭、ユーロ・ドルは1.1831ドルから1.1839ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・INCLUSIVE<7078>、ワシントンホテル<4691>など、14銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値下がり寄与トップは中外製薬<4519>、同2位がリクルートHD<6098> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・NZ・7月貿易収支:+2.82億NZドル(予想:+2.93億NZドル、6月:+4.75億NZドル←+4.26億NZドル) <国内> 特になし <海外> 特になし 《HH》
関連銘柄 20件
2413 東証プライム
1,425
11/22 15:30
-12.5(%)
時価総額 967,675百万円
医療従事者専門サイト「m3.com」を運営。製薬企業の薬剤プロモーション・マーケティング支援、薬剤師向け求人情報サイト「薬キャリ」の運営等も。メディカルプラットフォームでは医療現場のDX化支援が順調。 記:2024/07/29
1,605
11/22 15:30
-6.5(%)
時価総額 2,441,221百万円
国内ビール大手のアサヒビール、アサヒ飲料、アサヒグループ食品などを傘下に収める持株会社。欧州、オセアニア、東南アジアでも事業展開。日本は主力ブランドに経営資源投下。オセアニアは商品ポートフォリオを強化。 記:2024/09/01
3681 東証プライム
226
11/22 15:30
-1(%)
時価総額 5,954百万円
汎用Web会議システムの販売等を行うエンタープライズDX事業、セミナー配信プロダクトの提供等を行うイベントDX事業が柱。防音個室ブース「テレキューブ」等も。イベントDX事業は生成AI活用等で製品力を強化。 記:2024/10/05
3915 東証プライム
1,940
11/22 15:30
-8(%)
時価総額 25,061百万円
セールスフォースやAWSなどのクラウドサービス導入支援等を手掛ける。Salesforceの導入支援では国内トップクラスの実績。Salesforce開発等は順調。NTTデータとの協業進化などを図る。 記:2024/10/21
4055 東証グロース
1,925
11/22 15:30
-31(%)
時価総額 14,694百万円
システム開発、AIソフトウェア開発、ITインフラ構築等を行うティアンドエスを中核とする持株会社。東芝グループ、日立グループ等が主要取引先。DXソリューションは大手顧客中心に情報システム開発等の拡大を図る。 記:2024/10/08
4057 東証グロース
432
11/22 15:30
±0(%)
時価総額 1,782百万円
クラウド型ECプラットフォーム「ebisumart」を展開。ECサイト構築ツールSaaS型非カート型市場でトップシェア。ECビジネス成長支援事業も。システム受託開発の新規獲得、運用保守売上の積み上げ図る。 記:2024/10/25
4323 東証プライム
1,950
11/22 15:30
+131(%)
時価総額 48,432百万円
独立系IT企業。DX&SI事業が主力。戦略的大学経営システム「GAKUEN」シリーズ等のパッケージ事業、医療ビッグデータ事業等も。NTTコムウェア、ホンダなどが主要取引先。高付加価値ビジネス推進。 記:2024/10/11
4519 東証プライム
6,270
11/22 15:30
-113(%)
時価総額 10,527,694百万円
大手製薬企業。1925年創業。スイス製薬大手のロシュ傘下。がん領域医薬品、抗体医薬品で国内トップシェア。独自の抗体エンジニアリング技術などが強み。成長領域や新規領域へ集中したリソース投入などを行う。 記:2024/08/01
4691 東証スタンダード
775
11/22 15:30
±0(%)
時価総額 9,432百万円
ワシントンホテルプラザ、R&Bホテルを運営するホテルチェーン。ホテルは40店舗超。会員制プログラム「宿泊ネット」の会員登録者数は41万人。海外サイトにおける販売強化、リニューアルによる商品力向上図る。 記:2024/07/08
6071 東証プライム
625
11/22 15:30
-6(%)
時価総額 26,250百万円
大手婚活サービス会社。結婚相談所「IBJメンバーズ」などの結婚相談所事業が主力。婚活・恋活マッチングアプリ、韓国語スクールの運営等も行う。加盟店含む結婚相談所数は4300超。直営店はオプション商品を拡充。 記:2024/08/29
9,824
11/22 15:30
+288(%)
時価総額 16,208,048百万円
米国発の求人情報サイト「Indeed」等のHRテクノロジー事業、リクナビNEXTやSUUMO等のマッチング&ソリューション事業、人材派遣事業を展開。人材派遣事業は需要増により、日本の稼働人数が順調。 記:2024/06/28
6758 東証プライム
2,948
11/22 15:30
-3.5(%)
時価総額 18,404,653百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
6861 東証プライム
65,660
11/22 15:30
-20(%)
時価総額 15,969,037百万円
センサや測定器、画像処理システム、制御・計測機器等を手掛けるFAの総合メーカー。製造は国内外の協力会社に委託。取引先は全世界に35万社超。グローバル直販体制が強み。販売力の強化などで海外事業の拡大図る。 記:2024/10/12
6920 東証プライム
17,280
11/22 15:30
±0(%)
時価総額 1,629,262百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。FPD関連装置やレーザー顕微鏡なども手掛ける。High-NA向け含むACTISは引き合い旺盛。生成AI関連HBM向けは需要堅調。 記:2024/06/11
7078 東証グロース
457
11/22 15:30
-12(%)
時価総額 4,585百万円
デジタルメディア企画・運営支援等を行うメディア&コンテンツ事業、ブランディング支援等を行う企画&プロデュース事業、下鴨茶寮等の食関連事業を展開。DX推進支援やコンサル、運営メディアの獲得などに注力。 記:2024/09/03
7203 東証プライム
2,664.5
11/22 15:30
-10(%)
時価総額 42,085,743百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
7974 東証プライム
8,166
11/22 15:30
-37(%)
時価総額 10,605,103百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。海外売上高比率は7割超。新規タイトル、追加コンテンツの継続投入でプラットフォームの活性化を図る。 記:2024/07/28
8267 東証プライム
3,608
11/22 15:30
-10(%)
時価総額 3,145,905百万円
流通大手。総合スーパーを軸に、食品スーパーやドラッグストア、金融、不動産などを手掛ける。アセアンなどアジアでも事業展開。GMS事業では食品PB中心に低価格戦略実施。SM事業では地域オリジナル商品を拡充。 記:2024/10/24
1,825
11/22 15:30
+19(%)
時価総額 24,239,641百万円
三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、三菱UFJニコスなどを傘下に収める総合金融グループ。世界最大の金融機関の一つ。アジアプラットフォームの強靭化などに取り組む。 記:2024/07/29
9984 東証プライム
8,586
11/22 15:30
+36(%)
時価総額 12,621,377百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17