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後場に注目すべき3つのポイント~新年度入り後に見える風景は?

2020/3/31 12:48 FISCO
*12:48JST 後場に注目すべき3つのポイント~新年度入り後に見える風景は? 31日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は反発、新年度入り後に見える風景は? ・ドル・円はしっかり、中国の強い経済指標で円売り ・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位はソフトバンクG<9984> ■日経平均は反発、新年度入り後に見える風景は? 日経平均は反発。148.53円高の19233.50円(出来高概算6億6000万株)で前場の取引を終えている。 30日の米株式市場でNYダウは反発し、690ドル高となった。新型コロナウイルスのワクチン開発への期待からジョンソン・エンド・ジョンソンが大きく買われたほか、月末とあってリバランス(資産構成の調整)目的の買いが散見された。本日の日経平均もこうした流れを引き継いで96円高からスタートしたが、2月の有効求人倍率が2年11カ月ぶり低水準となったことが嫌気されるなどし、朝方はマイナスへ転じる場面もあった。しかし、中国国家統計局などが発表した3月の製造業・非製造業購買担当者景気指数(PMI)が急回復したことを受け、日経平均は一時19336.19円(251.22円高)まで上昇すると、その後も100円を超える上昇で推移した。 個別では、新型コロナウイルス治療を巡り期待が高まる富士フイルム<4901>が6%超高と大幅続伸。本日は抗インフルエンザ薬「アビガン」で新型コロナを治療する臨床試験を始めると報じらている。その他売買代金上位ではソフトバンクG<9984>、任天堂<7974>、ファーストリテ<9983>などが堅調。中小型株ではテレワーク関連のブイキューブ<3681>が引き続き賑わっており、ヒトコムHD<4433>やエアトリ<6191>はストップ高水準で前場を折り返した。一方、リクルートHD<6098>が3%超下落したほか、トヨタ自<7203>やメガバンク株が軟調。今期業績予想を非開示としたしまむら<8227>も売られた。また、MUTOHーHD<7999>などが東証1部下落率上位に顔を出した。 セクターでは、石油・石炭製品、鉱業、精密機器などが上昇率上位。半面、鉄鋼、銀行業、卸売業などが下落率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の53%、対して値下がり銘柄は44%となっている。 前日の米株高や中国企業の景況感改善を支援材料として、日経平均は3ケタの上昇で前場を折り返した。セクターや個別株の動向としては、米株高や中国の景気持ち直しの恩恵が期待できる銘柄の買いのほか、東京原油の反発に伴う関連セクターの上昇、さらに香港株高に連動しているとみられる日経平均型銘柄の上昇が確認できる。とはいえ、前引けで日経平均が+0.78%となったのに対し、東証株価指数(TOPIX)は+0.29%にとどまっている。業種別騰落率では景気敏感セクターの一角の軟調ぶりが目立ち、世界経済の先行きに対し懸念が和らいだ印象は乏しい。 本日は3月期末となるが、既に新型コロナの影響による事業環境悪化や商品市況の下落などにより多額の損失を計上する見込みの企業が多いだけに、株式の評価損を少しでも軽減する「対策」への思惑が出てきそうだ。昨年3月末の日経平均は21205.81円、TOPIXは1591.64ptで、現在値はともに1割弱下回る水準にある。ただ、日経平均が19000円を上回る場面では直近の戻りを演出した「公的資金の買い」の再来は期待しづらいだろう。TOPIXの伸びの鈍さもこれを裏付けるものとなる。 本日まずまず堅調に推移して取引を終えたとして、明日から名実ともにスタートする新年度相場はどういったものになるか。市場では19000円水準で日経平均の戻りは頭打ちとなり、二番底を模索するという弱気な見方が少なくない。TOPIXの伸びの鈍さの背景には、こうした見方に沿った海外投資家のTOPIX先物売りが続いていることがあると考えられる。弱気な理由として挙げられている点はおおむね共通しており、決算発表に向けた企業業績の悪化懸念、ドル逼迫が和らいだことによる円安進行一服、新年度入りによる年金基金等のリバランス買い一服、などである。 新型コロナを巡っても、東京都内では食品等の買い占めの動きが再び強まっており、都市封鎖(ロックダウン)への懸念が根強いことが窺える。新年度入り後に見えてくる風景はどういったものか、慎重に検討したうえで相場に取り組む必要がありそうだ。 ■ドル・円はしっかり、中国の強い経済指標で円売り 31日午前の東京市場でドル・円はしっかり。午前中に発表された中国の製造業と非製造業のPMIが予想を大きく上回り、株高を背景とするリスク許容度の上昇で円売りが強まった。主要通貨が対円で強含むなか、ドル・円は108円後半まで水準を切り上げた。 ここまでの取引レンジはドル・円は107円70銭から108円72銭、ユーロ・円は118円84銭から119円78銭、ユーロ・ドルは1.0984ドルから1.1062ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・アイスタディ<2345>、メタップス<6172>など、20銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位はソフトバンクG<9984> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・日・2月有効求人倍率:1.45倍(予想:1.47倍、1月:1.49倍) ・日・2月失業率:2.4%(予想:2.4%、1月:2.4%) ・日・2月鉱工業生産速報:前月比+0.4%(予想:0.0%、1月:+1.0%) ・中・3月製造業PMI:52.0(予想:44.8、2月:35.7) ・中・3月非製造業PMI:52.3(予想:42.0、2月:29.6) <国内> 特になし <海外> ・15:00 英・10-12月期GDP改定値(前年比予想:+1.1%、速報値:+1.1%) ・15:00 英・10-12月期経常収支(予想:-70億ポンド、7-9月期:-159億ポンド) 《HH》
関連銘柄 13件
2345 東証スタンダード
443
11/22 15:30
+34(%)
時価総額 7,683百万円
ブロックチェーン開発支援等を行うブロックチェーンサービス事業、システムエンジニアリング事業が柱。Zaif、チューリンガムなどを傘下に持つ。Zaifの経営改革は順調。新規パイプライン開拓等に取り組む。 記:2024/10/06
3681 東証プライム
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時価総額 5,954百万円
汎用Web会議システムの販売等を行うエンタープライズDX事業、セミナー配信プロダクトの提供等を行うイベントDX事業が柱。防音個室ブース「テレキューブ」等も。イベントDX事業は生成AI活用等で製品力を強化。 記:2024/10/05
835
11/22 15:30
+8(%)
時価総額 14,946百万円
販売・営業に特化したアウトソーシング事業が主力。人材派遣事業やEC・TC支援事業、ホールセール事業も。空港グラハン事業は海外航空会社等からの問い合わせが増加。中計では28.8期売上高939億円目標。 記:2024/06/07
3,265
11/22 15:30
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富士フイルムを中核とする持株会社。メディカルシステムや電子材料、オフィスソリューション、デジカメを手掛ける。医用画像情報システムで世界トップシェア。配当性向30%目安。27.3期営業利益3600億円目標。 記:2024/07/08
9,824
11/22 15:30
+288(%)
時価総額 16,208,048百万円
米国発の求人情報サイト「Indeed」等のHRテクノロジー事業、リクナビNEXTやSUUMO等のマッチング&ソリューション事業、人材派遣事業を展開。人材派遣事業は需要増により、日本の稼働人数が順調。 記:2024/06/28
6172 東証グロース
886
6/28 15:00
-1(%)
時価総額 12,165百万円
EC業者向け決済代行やネット広告運用が柱。22.12期は不正アクセス対応費用が利益の重石に。23.12期は営業黒字復帰を計画。今年2月にMBOを表明。TOB価格は1株889円。TOB成立ならば上場廃止に。 記:2023/03/07
6191 東証プライム
1,130
11/22 15:30
+27(%)
時価総額 25,302百万円
総合旅行プラットフォーム「エアトリ」を運営。Wi-Fiレンタル事業、地方創生事業、ITオフショア開発事業等も。メルマガのまぐまぐ等を傘下に持つ。M&Aによる成長投資を行う。エアトリ経済圏の構築・強化図る。 記:2024/10/09
7203 東証プライム
2,664.5
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時価総額 42,085,743百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
7974 東証プライム
8,166
11/22 15:30
-37(%)
時価総額 10,605,103百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。海外売上高比率は7割超。新規タイトル、追加コンテンツの継続投入でプラットフォームの活性化を図る。 記:2024/07/28
7999 東証スタンダード
2,437
11/22 15:30
+11(%)
時価総額 12,319百万円
大判インクジェットプリンタ事業が主力。多品種・少量印刷に強み。3Dプリンタや設計製図機器等の製造・販売、CADソリューション等も手掛ける。配当性向50%目標。3Dプリンタは製品ラインナップの拡充図る。 記:2024/08/12
8227 東証プライム
7,969
11/22 15:30
+308(%)
時価総額 588,327百万円
総合衣料品店「ファッションセンターしまむら」を運営。低価格の衣料に強み。若者向け業態「アベイル」、ベビー業態「バースデイ」等も展開。アベイルはアウター衣料の品揃えを拡充。27.2期営業利益660億円目標。 記:2024/10/24
9983 東証プライム
49,020
11/22 15:30
+550(%)
時価総額 15,599,193百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25
9984 東証プライム
8,586
11/22 15:30
+36(%)
時価総額 12,621,377百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17