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後場に注目すべき3つのポイント~米国1兆ドルの財政政策などが支援、需給では長期筋の買い観測

2020/3/18 12:44 FISCO
*12:44JST 後場に注目すべき3つのポイント~米国1兆ドルの財政政策などが支援、需給では長期筋の買い観測 18日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は続伸、米国1兆ドルの財政政策などが支援、需給では長期筋の買い観測 ・ドル・円は弱含み、海外市場での上昇は一服 ・値上がり寄与トップはダイキン工業<6367>、同2位は花王<4452> ■日経平均は続伸、米国1兆ドルの財政政策などが支援、需給では長期筋の買い観測 18日の日経平均は続伸。296.80円高の17308.33円(出来高概算12億3187万株)で前場の取引を終えた。前日の米国市場では、前日の大幅下落を受けて買い戻しが先行。連銀が短期社債(CP)の買取プログラムを再開し、短期流動性を供給する処置をとったことが好感された。また、米国政府が1兆ドル規模の追加支援策を検討しているとの報道を受けて、緩やかに上昇する展開となった。株高や米長期金利の上昇を背景に為替も1ドル=107円台前半での円安基調で推移。こうした流れから、日経平均も続伸してスタート。寄り付き直後には、300円を超す上昇幅を見せる場面もあった。その後は、やや上値が重く、もみ合いながらも本日の高値圏で前場を終えた。 セクターでは、化学を筆頭に海運、精密、水産、保険などがプラス推移。一方、不動産、鉱業などはマイナスでの推移となっている。東証1部の売買代金上位では、トヨタ<7203>やソニー<6758>、任天堂<7974>、OLC<4661>、キーエンス<6861>などが大幅上昇。他方、米シェアオフィス大手のウィーカンパニーについて、既存株主からの株の買い取り計画を見直す可能性が報じられたソフトバンクG<9984>は6%を超す大幅安、そのほか、全米50店舗の一時閉店を発表したファーストリテ<9983>や、武田薬<4502>が下落となっている。 日経平均は、目先は17000円台で値固めをできるかどうかを注視していきたいところだ。昨日の日経平均は、週明けのNYダウが3000ドル近く下げるなど世界的な大幅同時株安の流れがあったにもかかわらず、反発して底堅く推移し、意外な印象を与えた。昨日は、日銀が上場投資信託(ETF)1200億円弱の買い入れを実施した。規模としては、これまでの1000億円程度の規模から1.2倍程度の水準だ。TOPIXが前引け時点で前日比プラスだったにもかかわらず、こうした動きに踏み切ったことは日銀の姿勢に対してもある程度の本気度を感じることができるともいえよう。少なくとも、ある程度は市場心理の疑念払拭に寄与したとみられる。 また、昨日の想定外の日本株式市場の底堅さを受けて、市場では、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)や年金基金などの長期筋の買い入れもあったのではないかとの指摘もあった。実際、こうした長期筋はROE(自己資本利益率)などの利益指標やガバナンスといった項目を投資対象の選定基準に利用しているところが多いが、昨日は、こうした各種指標に基づいて構成されたJPX日経400の上昇が相対的に他の指数よりも強かった。個別では、トヨタが7%と異例の上昇率を見せていた。本日もトヨタやソニーなどの主力どころの銘柄が日経平均およびTOPIXなどの指数よりもかなり強い動きをしている。こうした所からも、年金基金などの長期筋のほかアクティブ系ファンドの買いの動きが示唆される。 ただ、まだ底打ちとは言い切れず、油断のできない状況が続くだろう。米国では、ボーイングといった航空企業をはじめ、CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)レートが急上昇している企業が多くなってきており、企業の資金繰りに対する不安が高まっている。足元の下支え政策の発表があったとはいえ、まだ相当に高い水準にある。 また、ハイイールド債の発行体に多い石油系企業の懸念材料である原油価格については、OPEC(石油輸出国機構)とロシアなどの非OPEC加盟国との間での協調減産協議の破綻以降、低迷が続いており、足元ではWTIが1バレル=27ドル台と30ドルを大きく割り込む水準まで下がってきている。こうした背景から、引き続き新型コロナウイルスをはじめ、各種企業動向など様々なニュースフローへの目配りが欠かせない展開が続くといえよう。 目先の注目材料として、やはり財政政策とみる。各国の追加金融緩和政策の発表直後は、世界景気減速の歯止め材料としては不十分との捉えた方が優勢だった。それが、昨日の米政権による1兆ドル規模の財政政策の発表もあって、一旦は足元の株価は反発してきている。ただ、NYダウなどは日々の大幅なアップダウンを繰り返すなか、水準としては徐々に切り下げてきている。米国の方では、更なる追加財政政策へ向けた動きを示唆しているが、こうした動きが世界協調的に起こってくるかが肝心なポイントであろう。 日本市場にとっては、やはり日本の財政政策に注目したい。現状では、国民一人あたりに5万円を支給する定額給付の案が濃厚のようだが、方々の専門家から消費減税・一時撤廃などの強硬策の実施も必要という声もある。消費減税は政治的な絡みから、なかなか難しいとはいえ、新型コロナ問題の前から景気減速の兆しがあった日本では、せめて規模の面だけでも、思い切ったサプライズ感のある財政政策を期待したいところだ。 目先は、引き続き値幅の荒い展開に備えておく必要があるだろうが、先んじて感染者数のピークアウトが観測されている中国市場の回復などを見越した戦略も有効といえるだろう。実際、ヤクルト<2267>など中国市場での売上比率の高い銘柄の中には、早い段階から株価が反発局面入りしている銘柄もある。視点を変えれば、こうした相場だからこそ、逆に銘柄の仕込み時ともいえるのかもしれない。投資家には引き続き慎重な姿勢を求めつつ、厳選した個別株投資に徹してもらいたいところだ。 ■ドル・円は弱含み、海外市場での上昇は一服 18日午前の東京市場でドル・円は弱含み。米トランプ政権の景気刺激策などが好感され、日経平均株価の堅調地合いを受けた円売りに振れやすい。ただ、ドル・円は前日の海外市場での上昇から一服しており、東京市場では利益確定売りに押される展開となった。 ここまでの取引レンジはドル・円は107円10銭から107円71銭、ユーロ・円は118円12銭から118円55銭、ユーロ・ドルは1.0995ドルから1.1023ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・ヤーマン<6630>、エニグモ<3665>など、19銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値上がり寄与トップはダイキン工業<6367>、同2位は花王<4452> ■経済指標・要人発言 【金融政策】 ・米連邦準備制度理事会(FRB):政策金利:1.00-1.25%から0.00-0.25%に引き下げ ・NZ準備銀行:政策金利1.00%から0.25%に引き下げ 【要人発言】 ・麻生財務相 「実物経済でリーマンショックと同じようなことが起きているかもしれない」 ・黒田日銀総裁 「ETFの増額は、欧米に比べて株変動が抑制されており一定の効果」 「ETFは当面、従来の2倍のペースで買入れ」 「グローバルに投資家センチメントが悪化しており、不安定」 ・S&P 「新型コロナで米国企業のデフォルト率は10%を超える可能性」 【経済指標】 ・日・2月貿易収支+1兆1098億円(予想:+9295億円、1月:-1兆3132億円) <国内> 特になし <海外> 特になし 《HH》
関連銘柄 13件
2267 東証プライム
3,080
5/2 15:00
±0(%)
時価総額 1,053,640百万円
乳酸菌飲料が主力の乳製品メーカー。訪問販売網に強み。医薬品、化粧品の製造販売等も手掛ける。米州地域は売上好調。販売支援の強化等で米国は販売実績が順調。営業外収益は増加。24.3期3Qは増収、経常増益。 記:2024/03/04
3665 東証プライム
333
5/2 15:00
-5(%)
時価総額 14,200百万円
ショッピングサイト運営会社。ファッションアイテムの「BUYMA」や旅行サイト、ファッションメディアなどを展開。個人同士のCtoC取引や海外ブランドの取扱いに強み。暖冬で冬物が停滞し、24.1期は足踏み。 記:2024/03/28
4452 東証プライム
6,543
5/2 15:00
-49(%)
時価総額 3,107,925百万円
トイレタリー国内最大手。リビングケアやヘルスケアに加え、油脂や機能材料等のケミカル製品を製造、販売する。化粧品でも大手。23年12月期は化粧品やケミカルが足踏みも、トイレタリーが増加。利益率も改善傾向。 記:2024/02/08
4502 東証プライム
4,125
5/2 15:00
-18(%)
時価総額 6,526,884百万円
製薬最大手。糖尿病治療薬のピオグリタゾン、消化性潰瘍治療剤のランソプラゾールなどを展開。希少疾患部門は売上増。フォン・ヴィレブランド病治療剤「ボンベンディ」は米国で需要増。24.3期3Q累計は増収。 記:2024/02/10
4661 東証プライム
4,330
5/2 15:00
-53(%)
時価総額 7,873,893百万円
ディズニーリゾート運営会社。アジアで最大規模。東京ディズニーランドやディズニーシー、ホテル、複合商業施設を展開する。今期3Q累計はテーマパークとホテルが堅調に推移した。入園者数や商品、飲食の販売が増加。 記:2024/02/23
6367 東証プライム
22,090
5/2 15:00
+55(%)
時価総額 6,474,888百万円
エアコン世界首位。世界で唯一、空調と冷媒の両方を手掛け、インバータ搭載機に定評。フッ素樹脂も展開。換気や除菌機能搭載商品、IoT活用サービスなどにも注力。業容好調で売上高、営業利益ともに過去最高を更新。 記:2024/02/06
6630 東証プライム
916
5/2 15:00
-4(%)
時価総額 53,448百万円
美容機器メーカー。自社ブランド「ヤーマン」等を展開し、家庭用の美顔器やヘアエステ機器、ボディケア機器、化粧品等を提供する。美顔器でシェアトップ。今上期は通販部門や直販部門等の販売が足踏みとなった。 記:2024/01/27
6758 東証プライム
13,060
5/2 15:00
-40(%)
時価総額 16,469,731百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や半導体画像センサに強み。モバイル機器向けイメージセンサーは販売数量が伸びる。映画分野は劇場興行収入などが増加。金融ビジネス収入は大幅増。24.3期3Q累計は2桁増収。 記:2024/02/22
6861 東証プライム
69,360
5/2 15:00
+140(%)
時価総額 16,868,907百万円
業用計測制御機器大手。FA用センサで高シェア。開発・販売に専念し、生産は外部に委託。直販体制に強み。24.3期3Q累計は欧米堅調。円安や部材調達改善で粗利率も改善。だが日本や中国が足踏み。人件費増も重石。 記:2024/04/15
7203 東証プライム
3,581
5/2 15:00
-24(%)
時価総額 58,423,968百万円
自動車メーカー最大手。自動車生産台数で世界トップ。コンパクトカーやセダン、SUV、ワゴン、商用車、トラックを製造、販売する。ダイハツや日野を傘下に持つ。今期3Q累計はHEVを中心に販売台数が増加した。 記:2024/02/29
7974 東証プライム
7,575
5/2 15:00
-62(%)
時価総額 9,837,577百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。当期ミリオンセラータイトル数は自社17、他社7の計24本。新作タイトル好調や円安で3Q累計は増収増益。 記:2024/02/27
9983 東証プライム
40,820
5/2 15:00
-370(%)
時価総額 12,989,781百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。24.8期1Qは2桁増収増益。海外ユニクロ事業は堅調。マーケティング強化等が奏功し、中国大陸は販売好調。 記:2024/01/27
9984 東証プライム
7,793
5/2 15:00
+4(%)
時価総額 13,426,981百万円
大手投資会社。傘下にビジョンファンドや通信会社、LINEヤフー等を持ち、AIやインターネット等の分野の企業に投資。今期3Q累計は増収、利益は改善傾向となった。デリバティブ関連や公開投資先の株価上昇が寄与。 記:2024/02/10