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新型コロナウイルス流行で原油価格は急落~もっと知りたい商品先物取引

2020/2/5 17:01 FISCO
*17:01JST 新型コロナウイルス流行で原油価格は急落~もっと知りたい商品先物取引 みなさんこんにちは!フィスコマーケットレポーターの高井ひろえです。最近、新型コロナウイルスの感染者やこれによる死亡者が増加しています。私が働いている会社でも、マスクの着用や手の消毒が義務化されました。この新型コロナウイルスですが、実は原油などの商品先物価格にも影響を与えているのです。 ■新型コロナウイルスが集団発症した地である武漢は東京に並ぶ大都市 そもそも新型コロナウイルスとは、中国の武漢市で集団発生を引き起こしたウイルスで、今のところワクチンも特効薬もありません。この新型ウイルスの感染拡大を警戒して、武漢では春節前の1月23日から交通が遮断されています。武漢という都市名を初めて聞いた方も多いと思いますが、実は1,000万人強の人口を抱えていて、東京と肩を並べるほどの大都市なのです。 ■感染拡大で原油需要が減速 東京ほどに大きな都市が封鎖となると経済への打撃も大きいでしょう。また中央政府や上海市は、春節休暇の延長や企業の休業措置を発表したと報道されています。これらの影響で経済活動が停滞すれば、原油需要も減少してしまいます。特に中国は世界最大級の原油消費国であり、その需要量はトップのアメリカに迫る勢いです。中国での需要減速は原油需要全体の減速につながります。さらにこの新型コロナウイルスは、中国以外の国、例えば英国や米国、ロシアや日本など14か国で感染が確認されていると報道されています(2月3日時点) ■原油価格は急落 これを踏まえて最近の原油価格の動きを振り返ってみましょう。東京商品取引所(TOCOM)の先物市場にて原油価格(先限)は2020年1月8日の45,320円(1キロリットルあたり)を直近の高値として、2月3日には35,870円と大幅に下落しています。イランと米国の対立がいったんは落ち着きを見せ、原油の供給不安が薄れたため原油価格は下落していたところを、新型コロナウイルスが下落に拍車をかける結果になりました。この原油価格の急落を受けた産油国の対応にも注目しながら市場を見ていきましょう。 フィスコマーケットレポーター 高井ひろえ 《HT》