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後場に注目すべき3つのポイント~新型コロナウイルスに伴う世界経済減速懸念が重しに

2020/1/28 12:42 FISCO
*12:42JST 後場に注目すべき3つのポイント~新型コロナウイルスに伴う世界経済減速懸念が重しに 28日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は大幅続落、新型コロナウイルスに伴う世界経済減速懸念が重しに ・ドル・円は小じっかり、円買い一服で109円付近に持ち直し ・値下がり寄与トップは東エレク<8035>、同2位はダイキン工業<6367> ■日経平均は大幅続落、新型コロナウイルスに伴う世界経済減速懸念が重しに 日経平均は大幅に続落。219.00円安の23124.51円(出来高概算5億4122万株)と200円以上下落して前場の取引を終えた。前日の米国市場では、新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大を受けて世界経済鈍化への懸念が強まり、主要3指数そろって1%強の下落となった。世界的なリスクオフムードから為替も1ドル=108円90銭台前後での円高基調が続き、こうした背景から、日経平均は前日比200円近く下げて始まった後、低位圏での推移が続いた。 セクターでは、東証33業種すべてがマイナスの全面安商状。特に鉱業、石油、鉄鋼などが2%以上の下落となっており下げが目立っている。売買代金上位では、昨日までの大幅安からの反発でソフトバンクG<9984>が小高く推移。架空取引の発覚で大幅下落していたネットワンシステムズ<7518>も本日は自律反発で2%超上げている。一方、キーエンス<6861>、日本電産<6594>、SUMCO<3436>などが2%を超える大幅下落となっており、その他、ソニー<6758>、東エレク<8035>なども1%超の下げを見せている。他方、重松製作所<7980>や川本産業<3604>といったマスクや衛生用品の関連銘柄への買いは続いており、重松製作所は6%超、川本産業は22%超の上昇となっている。 新型コロナウイルスによる肺炎感染者数については、27日に、これまでに確認されていなかったカンボジアやカナダなどといった国でも新たに観測され、中国メディアによれば、28日の日本時間午前8時頃には、中国国内の累計患者数は2889人、死者は82人に達したと報じられている。2003年のSARSの際には、結局、相場への影響は一時的でマーケットはすぐに回復したと楽観的な見方がある一方、当時よりも中国の経済成長率が落ちていることや、訪日観光客数が20倍以上にも増えていることから、2003年時とは状況が違うと警戒する声も聞こえている。当面は事態の収束に向けて不透明感が払拭されない限りは、投資家も積極的に買い進むことは難しいだろう。 ただ、市場のムードは総悲観といった感じではない。本日の日経平均は寄り付きから200円以上下げてあっさり75日移動平均線を割り込んだが、その後は、この先の新型肺炎の行末やこれから始まる主要企業の決算などを見極めたいといった思惑から、下値を拡げるような展開にはなっていない。実際、前引けの時点で日経平均は節目の23000円を割り込むどころか、その手前の23100円台手前で下げ渋っている。短期的なところで昨日の先物手口をみても、極端に目立った売り越しを見せているところは確認されていない。個別でも、防毒マスクや除菌剤を手掛ける新型肺炎の関連銘柄への物色が連日観測され、ジャスダック市場の売買代金も高水準であることから、個人投資家などの買い意欲は依然として旺盛とみられる。 また、23日に発表された米半導体大手インテルの10-12月期決算では、市場予想を大きく上回る内容が確認されたことに加え、経営陣からは「需要面で現在感じ取っている兆候を好感している」などと見通しの良好さを裏付けるような発言があった。日本でも、半導体製造の後工程で代表銘柄であるディスコ<6146>が市場予想を上回る業績結果および良好な受注見通しを示したばかりだ。また、市場の注目を集める日本電産<6594>でも下方修正の発表があったものの、最高経営責任者の永守氏は「だいたい大底を打った」との発言をした。 その他、回復見通しの世界の半導体売上高や低迷していたユーロ圏購買担当者景況指数(PMI)の改善など、マクロの指標では引き続き世界景気の底入れ感を確認するような動きが観測されている。引き続き、中国発の新型肺炎の行末には注意が必要だが、足元での対策が功を奏して感染者数の拡大への歯止めなど、ある程度の収束感が確認されれば、市場は世界経済の改善および企業業績の底入れ感というメインシナリオに戻っていくと考えられる。それまでは幕間繋ぎ的な形での個別株物色といった展開となろう。 ■ドル・円は小じっかり、円買い一服で109円付近に持ち直し 28日午前の東京市場でドル・円は小じっかり。中国の新型コロナウィルスを背景とした世界経済の先行き不透明感から、序盤は円買い主導で主要通貨は値を下げた。その後は警戒ムードが一服し、円買いは縮小。ランチタイムの日経平均先物は下げ渋っており、日本株の一段安を警戒した円買いは弱まった。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は108円82銭から109円04銭、ユーロ・円は119円91銭から120円17銭、ユーロ・ドルは1.1015ドルから1.1025ドルで推移。 ■後場のチェック銘柄 ・リプロセル<4978>、川本産業<3604>など、10銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値下がり寄与トップは東エレク<8035>、同2位はダイキン工業<6367> ■経済指標・要人発言 【要人発言】 ・アーダーンNZ首相 「総選挙を11月から9月に前倒し実施」(報道) <国内> 特になし <海外> ・米連邦公開市場委員会(FOMC、29日まで) ・休場:中国、香港(以上旧正月) 《HH》
関連銘柄 12件
3436 東証プライム
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半導体用シリコンウェーハの製造・販売を行う。TSMCなど半導体メーカーが主要取引先。日本、米国、台湾などに製造拠点。海外売上高比率が高い。AI活用による生産性改善などコスト競争力の強化に取り組む。 記:2024/08/30
3604 東証スタンダード
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11/22 15:30
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時価総額 4,764百万円
医療・衛生材料大手。衛生材料・医療用品・介護用品等の製造・販売、育児用品・トイレタリー用品の仕入・販売等を手掛ける。1914年創業。エア・ウォーター傘下。口腔ケア製品などを販売注力製品に位置付け。 記:2024/10/13
4978 東証グロース
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時価総額 10,754百万円
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6146 東証プライム
42,590
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+210(%)
時価総額 4,613,221百万円
半導体の精密加工装置、精密加工ツールの製造・販売を行う。1937年に広島県呉市で創業。ダイシングソーなどで世界トップシェア。パワー半導体向け中心に精密加工装置は出荷順調。生産能力の強化、効率化推進。 記:2024/06/28
6367 東証プライム
18,295
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時価総額 5,362,521百万円
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6594 東証プライム
2,858
11/22 15:30
-50(%)
時価総額 3,408,362百万円
総合モーターメーカー最大手。旧社名は日本電産。京都府京都市に本社。精密小型モーター、車載・産業用モーター、商業・産業用ロボットなどを手掛ける。電動パワステ用モーターなどに強み。車載向けは収益性最優先。 記:2024/10/14
6758 東証プライム
2,948
11/22 15:30
-3.5(%)
時価総額 18,404,653百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
6861 東証プライム
65,660
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-20(%)
時価総額 15,969,037百万円
センサや測定器、画像処理システム、制御・計測機器等を手掛けるFAの総合メーカー。製造は国内外の協力会社に委託。取引先は全世界に35万社超。グローバル直販体制が強み。販売力の強化などで海外事業の拡大図る。 記:2024/10/12
7518 東証プライム
4,490
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時価総額 360,587百万円
独立系ネットワークインテグレーター。ICTシステムに係るネットワークやセキュリティのソリューション開発、構築、保守、運用まで展開。DX戦略コンサルティングサービスなどに注力。ストック型ビジネスを強化。 記:2024/07/28
7980 東証スタンダード
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時価総額 5,911百万円
防塵・防毒マスクなどの労働安全衛生保護具を製造・販売。筆頭株主のエアウォーター防災が生産する自給式呼吸器の販売も。新型コロナ対策向けマスクは受注減。順調な受注にる増収効果で原材料費高騰をこなす。 記:2024/09/21
8035 東証プライム
22,250
11/22 15:30
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時価総額 10,493,834百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
9984 東証プライム
8,586
11/22 15:30
+36(%)
時価総額 12,621,377百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17