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国内株式市場見通し:売買材料乏しくもみ合いか

2019/12/21 14:50 FISCO
*14:50JST 国内株式市場見通し:売買材料乏しくもみ合いか ■日経平均4週ぶり下落 前週の日経平均は4週ぶりに下落した。13日に米中両国が貿易交渉で第1段階の合意に達したことが発表されたが、前週末に合意期待が先行し日経平均が今年最大の上げ幅を記録していたこともあり、16日の日経平均は3日ぶりの反落でスタートした。上げに転じる場面もあったが、大引けにかけては株価指数先物売りに軟化した。全般は様子見気分が強まるなか、シャープ<6753>、ソニー<6758>、アドバンテスト<6857>が年初来高値を更新。16日のNYダウが100.51ドル高と4日続伸し、主要な米株価指数が揃って過去最高値を更新、米中の経済指標が市場予想を上回ったことも好感され17日の日経平均は反発し、取引時間中の年初来高値を更新した。アジア株の堅調推移もあり、日経平均は24000円台を大引けで回復。主力株が堅調推移となるなか、金融庁が業務停止命令を検討と報じられたかんぽ生命保険<7181>は売りが先行した。17日のNYダウは31ドル高と5日続伸し、連日で過去最高値を更新したものの、18日の日経平均は反落した。買い材料が乏しい中、高値警戒感から利益確定の売りが先行し、日経平均は下げ幅を広げる展開を見た。主力株に安い銘柄が目立つ中、事業売却が報じられた日立<6501>は逆行高となった。18日のNYダウはトランプ大統領の弾劾訴追決議案の採決結果を睨んで前日比27.88ドル安と6営業日ぶりに反落した。これを受けて19日の日経平均も軟調なスタートとなった。朝寄り後にプラスに転じる場面もあったが、米下院本会議が弾劾訴追決議案を可決したと伝わると、値がさ株中心に売られる展開となった。ただ市場では、米大統領訴追決議案が上院を通過する可能性は極めて低く、影響は限定的との見方が多い状況のなか、為替相場が円安基調を維持していたこともあり、大きく値崩れする展開にはならなかった。19日の米国市場でハイテク株を中心に買いが優勢であったが、20日の日経平均は利益確定売りに押されて3日続落。前場中ごろには一時23746.63円(前日比118.22円安)まで下落する場面があったものの、12月4日以来となる日銀による上場投資信託(ETF)買い入れがあって、再度プラス圏に浮上する場面もあった。日経平均は前日比48.22円安の23816.63円で大引けた。 ■日経平均は週後半に動意含み 今週の日経平均は引き続きもみ合いの展開となりそうだ。米下院によるトランプ大統領の弾劾訴追決議案の可決については、年明けに予定される裁判は共和党が多数を占める上院を通過する可能性は極めて低いとの見方が大勢である。一方で、米中貿易協議については第1弾の合意に達したものの、署名はまだされていないため、両国の通商協議を巡る動きに警戒感がくすぶっていることも確かだ。弾劾問題、米中貿易協議ともに、クリスマス前の「休戦状態」となっており、積極的な買いを呼び込めない状況にある。むしろ、海外投資家によるクリスマス休暇前の手じまい売りが出ている可能性もある。国内の需給環境としても、今年の6月から始まった裁定売り残が裁定買い残を上回る現象が、株数ベースでは16日時点で解消。空売り比率も今年最低水準が12月第2週の後半から続いているので、買い戻しのエネルギーも縮小方向にある。ただ、裁定残はいずれも低水準なので、買う余地は依然大きいとも言えよう。一方、NYダウやナスダック指数など米国市場の上昇は安心感に繋がるなか、為替相場も比較的落ち着いた展開となっており、東京市場は下値を叩いてくる売りは広がりにくい。昨年10月2日のバブル後高値である24448.07円突破を意識した材料はなく、下を売り込む流れもない状況だ。しかし、年末を控えたポジション調整の動きに限られたインデックスに絡んだ商いも、クリスマス明け後にアクションが生じる可能性があり、12月の権利付き最終売買日となる26日を含めて週後半は動きが出てきそうだ。 ■地合いは半導体関連とIPOに 物色的には市場エネルギーが後退しているなか、大型株は手掛けにくさが先行しそうだが、市場予想を上回った米半導体大手のマイクロン・テクノロジーの決算を好感して20日は半導体関連株が逆行高に買われる場面があった。2020年は新型機投入などゲーム機の買い替えサイクルや次世代通信規格「5G」投資の本格化などが追い風として働き、半導体市況には改善期待がある。また、来週は引き続き5銘柄のIPOが予定されていることから、新興市場では、直近IPO銘柄が動ける資金を引きつけることが予想される。このほか、24日はしまむら<8227>、26日にJ.フロントリテイリング<3036>、高島屋<8233>、27日にニトリHD<9843>がそれぞれ第3四半期決算を発表し、消費関連株にも関心が向きやすくなるだろう。 ■黒田日銀総裁講演、年内受渡し最終売買日 主な国内経済関連スケジュールとしては、24日に日銀金融政策決定会合議事要旨(10月開催分)、25日に11月企業向けサービス価格指数、26日に黒田日銀総裁が経団連審議員会で講演、年内受渡し最終売買日、27日に11月失業率・有効求人倍率、12月都区部消費者物価指数、11月商業動態統計、12月 18・19日開催の日銀金融政策決定会合の「主な意見」、11月鉱工業生産が予定されている。一方、米国など海外主要スケジュールは、25日はクリスマスで米・英など休場、26日はボクシング・デーで英国・香港休場が予定されている。 《FA》
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6501 東証プライム
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6753 東証プライム
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大手電気機器メーカー。1912年創業。台湾の鴻海精密工業傘下。液晶テレビや白物家電、スマートフォン、各種情報機器などの製造・販売を行う。ブランド事業では特長商品、新規カテゴリー商材の創出などを図る。 記:2024/08/01
6758 東証プライム
2,948
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-3.5(%)
時価総額 18,404,653百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
6857 東証プライム
9,447
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SoC半導体用試験装置など半導体・部品テストシステム事業が主力。半導体検査装置で世界トップシェア。メカトロニクス関連製品の製造・販売等も。海外売上高比率は9割超。グローバル及びサポート力の増強図る。 記:2024/10/12
7181 東証プライム
3,104
11/22 15:30
+25(%)
時価総額 1,240,650百万円
日本郵政グループの保険会社。1916年に創設された簡易生命保険が前身。総資産は業界最大級。郵便局を通じて保険商品の販売等を行う。個人保険の保有契約件数は1950万件超。商品ラインアップの拡充図る。 記:2024/10/25
8227 東証プライム
7,969
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+308(%)
時価総額 588,327百万円
総合衣料品店「ファッションセンターしまむら」を運営。低価格の衣料に強み。若者向け業態「アベイル」、ベビー業態「バースデイ」等も展開。アベイルはアウター衣料の品揃えを拡充。27.2期営業利益660億円目標。 記:2024/10/24
8233 東証プライム
1,201.5
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-2.5(%)
時価総額 393,677百万円
大手百貨店。日本橋、新宿、大阪、京都などに大型店を有す。海外はシンガポール、ベトナム、タイなどで店舗展開。商業開発業や建装業、金融業等も。27.2期営業利益600億円目標。事業ポートフォリオの最適化図る。 記:2024/10/24
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時価総額 2,062,835百万円
家具・インテリア国内最大手。企画、原材料調達、製造、物流、販売の一貫体制を構築。アイテム数は約1万点。8割超が自社開発商品。島忠を傘下に収める。Nポルダなどは売上順調。26.3期買上客数2億人以上目標。 記:2024/06/13