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後場に注目すべき3つのポイント~日本電産への反応はひとまず安心感

2019/10/24 12:39 FISCO
*12:39JST 後場に注目すべき3つのポイント~日本電産への反応はひとまず安心感 24日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は4日続伸、日本電産への反応はひとまず安心感 ・ドル・円はもみ合い、安全通貨売りでドルと円に売り ・値上がり寄与トップは東エレク<8035>、同2位はファナック<6954> ■日経平均は4日続伸、日本電産への反応はひとまず安心感 日経平均は4日続伸。144.20円高の22769.58円(出来高概算6億1121万株)で前場の取引を終えた。前日の海外市場では、ボーイングの決算が好感されたほか、欧州連合(EU)が英国の離脱延期申請を全会一致で支持したことで、合意なきEU離脱への懸念が後退し、米主要3指数は揃って反発。これにより、シカゴ日経225先物清算値は大阪比145円高の22795円になり、為替市場でも1ドル=108円台後半と円安・ドル高が進行するなか、本日の東京市場は朝方から買いが先行した。23日の米SOX指数(フィラデルフィア半導体株指数)下落の一因となったテキサス・インスツルメンツ決算反応については前日の東京市場で既に織り込まれており、本日はハイテク株の一角に自律反発の動きがみられた。また、通期業績見通しを下方修正した日本電産<6594>は朝方に出た売り一巡後は下げ渋る展開となっている。 セクターでは、鉱業、ゴム製品、石油石炭製品、医薬品が上昇した一方で、繊維製品、水産・農林業、その他金融業などはさえない。売買代金上位では、トヨタ自動車<7203>、東京エレクトロン<8035>、SUMCO<3436>、レオパレス21<8848>、三井住友<8316>、三菱UFJ<8306>、ファナック<6954>、コマツ<6301>が上昇。また、アルツハイマー病治療薬への期待が続くエーザイ<4523>は、格上げの動きも追随しストップ高買い気配となった。一方で、ウィーカンパニーに対する支援を巡って再建への不透明感が先行するソフトバンクG<9984>が2%安になったほか、任天堂<7974>、ファーストリテ<9983>、日本電産、ソニー<6758>などもさえない。 英国が今月末にEUから離脱することは難しくなったことから、トゥスクEU大統領は離脱期限を来年1月末まで延期する英政府の要請を受け入れるよう加盟国に提案したと報じられている。EU加盟国による会合でトゥスク大統領の提言が検討されるようだが、23日までに結論は出なかった。報道によると、25日にEU加盟国の会合が再度開かれるもようであり、市場では、EUは3カ月の延期を容認するとの見方も広がっているが、マクロン仏大統領は離脱期限を11月15日までとすることを要望しているという。離脱期限が延期されるかどうか、米中貿易摩擦問題同様にこちらも予断を許さない状態がしばらく続くことから、後場にかけては短期筋による指数先物への断続的な買いの動きも次第に減少してくる可能性がある。 一方、本日最も市場反応が注目されていた日本電産による通期営業利益予想の下方修正に関しては、先行投資分の追加費用300億円を織り込んだことが背景にあり、実質ベースでは上方修正の形になったことから、ネガティブな反応は限定的に留まっている。ひとまずセンチメントに悪影響を与えなかったことは、安心感に繋がる可能性があるとみられる。これにより、本格化する日本企業の上半期決算を前に、今後のアク抜け感や業績底入れ期待の高まりつつあるハイテク関連株への買い戻しには引き続き注目が集まろう。 ■ドル・円はもみ合い、安全通貨売りでドルと円に売り 24日午前の東京市場でドル・円はもみ合い。「合意なき」ブレグジット回避の思惑で円売りが先行したが、安全通貨のドルも売られ方向感の乏しい値動きとなった。 ドル・円は、英国の欧州連合(EU)離脱が3カ月延期される方向で、「合意なき」回避の期待感で日経平均株価が前日比100円超高の堅調地合いとなった。それを受け、リスク選好的な円売りが主要通貨を押し上げた。 ただ、同時にドルも主要通貨に対して売られ、ドル・円は上昇が抑えられた。一方、ランチタイムの日経平均先物は堅調地合いを維持。目先の日本株高継続への期待感から円売りに振れやすく、目先も108円半ばを維持しそうだ。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は108円59銭から108円69銭、ユーロ・円は120円83銭から121円01銭、ユーロ・ドルは1.1129ドルから.1141ドルで推移した。 ■後場のチェック銘柄 ・中村超硬<6166>、YKT<2693>など、5銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値上がり寄与トップは東エレク<8035>、同2位はファナック<6954> ■経済指標・要人発言 【要人発言】 ・ムーディーズ 「日本の格付けA1を据え置き。見通しは安定的」 <国内> ・12:35 20年国債入札の結果発表 ・14:00 8月景気動向指数・先行改定値(速報値:91.7) <海外> ・16:30 独・10月製造業PMI速報値(予想:42.0、9月:41.7) ・16:30 独・10月サービス業PMI速報値(予想:52.0、9月:51.4) 《HH》
関連銘柄 16件
2693 東証スタンダード
217
11/22 15:30
±0(%)
時価総額 2,584百万円
電子部品実装機や工作機械、光電子装置を扱う専門商社。1924年創業。パナソニックや欧州企業からの仕入が多い。電子機器販売部門は販売組織再編で国内販売を強化。工作機械販売部門はメーカーとの協力体制強化図る。 記:2024/06/25
3436 東証プライム
1,253
11/22 15:30
+4.5(%)
時価総額 438,769百万円
半導体用シリコンウェーハの製造・販売を行う。TSMCなど半導体メーカーが主要取引先。日本、米国、台湾などに製造拠点。海外売上高比率が高い。AI活用による生産性改善などコスト競争力の強化に取り組む。 記:2024/08/30
4523 東証プライム
4,650
11/22 15:30
+31(%)
時価総額 1,379,037百万円
国内製薬大手。神経領域、がん領域が重点領域。抗がん剤「レンビマ」、不眠症治療剤「デエビゴ」などが主力製品。一般用医薬品でチョコラBBなど。アルツハイマー病治療剤「レケンビ」に積極的な成長投資実施。 記:2024/10/20
6166 東証グロース
400
11/22 15:30
-7(%)
時価総額 4,408百万円
化学繊維用紡糸ノズル事業が主力。耐摩耗部品などの特殊精密機器事業、半導体・難削材向けダイヤモンドワイヤの製造・販売等も。25.3期は増収計画。特殊精密機器事業では自動車部品メーカーからの受注拡大図る。 記:2024/06/28
6301 東証プライム
4,116
11/22 15:30
+67(%)
時価総額 4,008,206百万円
世界2位の総合建設機械メーカー。1921年設立。自動車産業向け大型プレスなど産業機械も。エンジンなどは国内で自社開発。海外売上比率は8割超。配当性向40%以上目安。坑内掘りハードロック事業の拡大図る。 記:2024/10/07
6594 東証プライム
2,858
11/22 15:30
-50(%)
時価総額 3,408,362百万円
総合モーターメーカー最大手。旧社名は日本電産。京都府京都市に本社。精密小型モーター、車載・産業用モーター、商業・産業用ロボットなどを手掛ける。電動パワステ用モーターなどに強み。車載向けは収益性最優先。 記:2024/10/14
6758 東証プライム
2,948
11/22 15:30
-3.5(%)
時価総額 18,404,653百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
6954 東証プライム
4,114
11/22 15:30
+13(%)
時価総額 4,095,154百万円
CNCシステムなどのFA事業、ロボット事業、ロボマシン事業を展開。富士通のNC部門が分離・独立して1972年に誕生。CNCで世界シェアトップクラス。海外売上高比率は8割超。配当性向は60%が基本方針。 記:2024/09/02
7203 東証プライム
2,664.5
11/22 15:30
-10(%)
時価総額 42,085,743百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
7974 東証プライム
8,166
11/22 15:30
-37(%)
時価総額 10,605,103百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。海外売上高比率は7割超。新規タイトル、追加コンテンツの継続投入でプラットフォームの活性化を図る。 記:2024/07/28
8035 東証プライム
22,250
11/22 15:30
+470(%)
時価総額 10,493,834百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
1,825
11/22 15:30
+19(%)
時価総額 24,239,641百万円
三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、三菱UFJニコスなどを傘下に収める総合金融グループ。世界最大の金融機関の一つ。アジアプラットフォームの強靭化などに取り組む。 記:2024/07/29
3,663
11/22 15:30
+64(%)
時価総額 14,375,561百万円
三井住友銀行、SMBC信託銀行、三井住友ファイナンス&リース、SMBC日興証券、三井住友カードなどを傘下に収める持株会社。総資産は300兆円超。決済ビジネスを強化。政策保有株式の削減交渉は進捗順調。 記:2024/08/22
8848 東証プライム
542
11/22 15:30
+16(%)
時価総額 178,529百万円
単身者向けアパートの開発・賃貸等を行う賃貸事業が主力。管理戸数は55万戸超。介護施設「あずみ苑」の運営等を行うシルバー事業も展開。物件メンテナンスなどに積極投資。入居率、稼働家賃単価の向上を図る。 記:2024/07/07
9983 東証プライム
49,020
11/22 15:30
+550(%)
時価総額 15,599,193百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25
9984 東証プライム
8,586
11/22 15:30
+36(%)
時価総額 12,621,377百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17