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欧米為替見通し:ドル・円は弱含みか、低調な米経済指標で今月末の利下げに思惑

2019/7/16 17:25 FISCO
*17:25JST 欧米為替見通し:ドル・円は弱含みか、低調な米経済指標で今月末の利下げに思惑 16日の欧米外為市場では、ドル・円は弱含む展開を予想したい。今晩発表される米国の小売売上高など経済指標は低調な内容が予想され、連邦準備制度理事会(FRB)による今月末の利下げが意識されやすい。107円後半で下げ止まるか注目される。 3連休明けの東京市場で、ドル・円は国内勢のドル買いで107円後半から一時108円台を回復したが、日経平均株価の軟調地合いや米10年債利回りの低下を背景に再び107円台に軟化した。前日発表された中国の4-6月期国内総生産(GDP)は市場予想と一致したが、前期から伸びが鈍化。対米貿易摩擦の影響から1992年以降では最低と指摘される。ドル・円は前週109円台回復に失敗しており、108円台では勢いの乏しさを嫌気したドル売りが観測されている。また、FRBが今月30-31日に開催する連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げに思惑が広がり、ドル買いは進めづらいようだ。 この後の海外市場でも、引き続き米金融政策がテーマ。FRBの利下げ幅について市場では25bpか50bpか見方が分かれるほか、7月と9月の2会合連続の政策金利引き下げといったシナリオも浮上。そうしたなか、今晩発表の米国の6月小売売上高や同輸入物価指数(21時半)、同鉱工業生産(22時15分)などいずれも前回を下回る公算で、景気減速が意識されやすい。また、パウエル議長の講演も予定され、ハト派姿勢が改めて示されれば大幅利下げを警戒したドル売りが見込まれる。FOMCを控えたブラックアウト前のタイミングでもあ り、発言機会のある他のFRB当局者の見解も材料視されそうだ。(吉池 威) 【今日の欧米市場の予定】 ・17:30 英・3-5月ILO失業率(予想:3.8%、2-4月:3.8%) ・18:00 独・7月ZEW景気期待指数(予想:-22.0、6月:-21.1) ・18:00 ユーロ圏・5月貿易収支(4月:+157億ユーロ) ・21:15 ボウマン米FRB理事がFRBイベントで開会あいさつ ・21:15 ボスティック米アトランタ連銀総裁がFRBイベント参加 ・21:30 米・6月小売売上高(前月比予想:+0.2%、5月:+0.5%) ・21:30 米・6月輸入物価指数(前月比予想:-0.6%、5月:-0.3%) ・22:15 米・6月鉱工業生産(前月比予想:+0.1%、5月:+0.4%) ・22:15 米・6月設備稼働率(予想:78.1%、5月:78.1%) ・23:00 米・7月NAHB住宅市場指数(予想:64、6月:64) ・23:00 米・5月企業在庫(前月比予想:+0.3%、4月:+0.5%) ・01:20 カプラン米ダラス連銀総裁講演(全米企業エコノミスト協会) ・02:00 パウエル米FRB議長講演(仏中銀夕食会、パリ) ・04:30 エバンス米シカゴ連銀総裁TV出演 ・05:00 米・5月対米証券投資(4月:ネット長期有価証券+469億ドル) 《FA》