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欧米為替見通し:ドル・円は下げ渋りか、米利下げ観測も値ごろ感で買い戻し

2019/6/3 17:25 FISCO
*17:25JST 欧米為替見通し:ドル・円は下げ渋りか、米利下げ観測も値ごろ感で買い戻し 3日の欧米外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開を予想する。世界的な貿易環境が急速に悪化するなか、年内の米利下げ観測が広がりドル売りが継続する見通し。ただ、前週の大幅安で値ごろ感もあり、経済指標などを手がかりとした買い戻しも観測される。 米中貿易戦争が一段と激化したのに加え、前週末には米トランプ政権が10日以降にメキシコからの輸入品に5%の関税をかける措置に踏み切る方針で、5月31日の取引では米国株が大きく売り込まれた。また、通商環境の急速な悪化を受け連邦準備制度理事会(FRB)の年内利下げ観測が広がり、米10年債利回りは2017年9月以来の低水準に落ち込んだことでドル売りを誘発。ドル・円は下値支持線とみられた109円を割り込んだ。週明けのアジア市場もその流れを受け継ぎ、軟調地合いの日本株や中国株を手がかりにドル売り・円買いが進み前週末NY終値を下回る水準に弱含んだ。 この後の欧米市場ではドル売りや円買いに振れやすく、ドル・円は108円割れの可能性もあろう。ある市場筋はFRBの利下げについて「年内1回は確実にありそうだ」と見込んでおり、目先米10年債利回りの低下にともない107円後半に軟化する展開が想定される。ただ、本日午前中に発表された中国の財新製造業PMIは底堅い内容で、中国経済の不透明感はいったん弱まる見通し。また、今晩の米5月ISM製造業景況指数は4月を小幅に上回るとみられる。足元は製造業関連の指標が強弱まちまちのため、ISM指数が堅調な内容となればドルは値ごろ感の買い戻しが入りそうだ。(吉池 威) 【今日の欧米市場の予定】 ・17:30 英・5月製造業PMI(予想:52.2、4月:53.1) ・22:10 クオールズ米FRB副総裁会合出席 ・22:45 米・5月製造業PMI改定値(予想:50.6、速報値:50.6) ・23:00 米・5月ISM製造業景況指数(予想:53.0、4月:52.8) ・23:00 米・4月建設支出(前月比予想:+0.4%、3月:-0.9%) ・01:40 バーキン米リッチモンド連銀総裁講演(女性の労働参加) ・02:25 ブラード米セントルイス連銀総裁講演 《FA》