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コラム【アナリスト夜話】:英国の『ボリス・バウンス』に乗る?欧州の歴史的転換(マネックス証券チーフ・アナリスト大槻奈那)

2020/1/29 9:06 FISCO
*09:06JST コラム【アナリスト夜話】:英国の『ボリス・バウンス』に乗る?欧州の歴史的転換(マネックス証券チーフ・アナリスト大槻奈那) 今週金曜日、英国が3年半の混乱を経て、いよいよEUを離脱します。どこでも近隣同士は不仲なものですが、中でも英国と大陸欧州の不仲は有名です。最近でも、英国史の象徴であるストーンヘンジが、実は、英国原住民ではなく欧州大陸からの移民によって作られたとする研究が発表され、ここぞとばかりに、英国人のプライドを茶化す大陸欧州人のジョークがウェブに掲載されています。結局、英国は、あるべき場所に戻るということなのかもしれません。 BREXITの確定を受け、英国・EUともに好調で、特に英国では首相の名前を取って「ボリス・バウンス(上昇)」と称されています。英ポンドは、混迷を極めた昨年央に比べると10%以上上昇し、住宅価格も、直近(12/15~1/15)の平均販売価格が前年同期比+2.3%と過去最高の上昇率となりました(Rightmove)。 先週、ECBもラガルド新総裁下での戦略の見直しを発表しました。発表内容自体は、年内見直しの方針が示されただけで、目新しい材料は少なかったのですが、ラガルド総裁の任期は、2027年までの8年。長い道のりを考えると様々な変革が予想されます。新総裁は、財政に厳しいIMF出身にも関わらず、就任早々ドイツの財政出動に言及しており、経済成長の後押しが期待されます。 長く出遅れてきた欧州市場ですが、ここは大きな大転換点となりそうです。新型コロナウィルスでアジアが揺れ、米国も最高値圏での警戒感が出ています。一方欧州株は、PERもまだ相対的に低く、まだ伸びしろがあるかもしれません。日本では注目が薄い欧州に向け、アンテナを高くしておいた方が良さそうです。 マネックス証券 チーフ・アナリスト 大槻 奈那 (出所:1/27配信のマネックス証券「メールマガジン新潮流」より、抜粋) 《HH》