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中国当局、孫政才氏を収賄罪で起訴 「政治的野心が膨張」

2018/2/16 20:20 FISCO
*20:20JST 中国当局、孫政才氏を収賄罪で起訴 「政治的野心が膨張」  中国の最高人民検察院はこのほど、孫政才・前重慶市党委員会(党委)書記(54)をめぐる汚職事件の捜査が終了し、身柄を天津市人民検察院に移送すると明らかにした。天津市人民検察院第一分院は13日、孫氏を収賄罪で起訴した。  天津市検察当局の起訴状では、孫氏が2002年から昨年までの15年間に、北京市順義区党委書記、北京市党委常務委員、農業部部長、吉林省党委書記、中央政治局委員、重慶市党委書記などの職務に在任中、職権濫用して「第三者に便宜を図り、その見返として巨額の金品を違法に受け取った」とし、刑事責任を追及すべきだとした。今後、同市第一中級人民法院(地裁)で、孫氏に対する公判を行う。  しかし、中国当局はこれまで、孫政才氏が収賄した金額について明言していない。  中国当局は昨年7月、党大会開催の3カ月前、「重大な規律違反」の疑いがあるとして、孫氏への取り調べを行っていると突然発表した。これを受けて、「ポスト習近平」として次世代リーダーと期待されていた孫氏は事実上失脚した。  孫氏の後任として重慶市党委書記に就任した陳敏爾氏は、今月に入ってから、公の場で二度も孫政才氏を批判した。陳氏は、習近平国家主席の元部下で腹心だ。  中国政府系メディア「重慶日報」によると、陳敏爾氏は12日に開かれた重慶市党委会議において、孫氏について「政治野心と個人の私欲が極めて大きい。重要ポストに居座る典型的な腐敗分子だ」と厳しく非難した。  中国当局は昨年10月末、孫政才氏について、汚職のほかに「党と国の権力奪取を企んでいた」と異例の批判を行った。  陳氏はまた、「孫政才の悪影響と薄熙来・王立軍らが残した『重慶市の毒』を根絶せよ」と話し、習近平国家主席が主導する反腐敗キャンペーンへの擁護を示した。  江沢民派の薄熙来は2012年3月、不正蓄財などで重慶市トップを罷免された。当時重慶市公安局長の王立軍が機密情報を持ち、1月にアメリカ領事館に逃げ込んだことがきっかけだった。孫政才氏は、薄熙来の後任として重慶市トップに任命された。  一方、中国メディアは孫政才氏の愛人問題を再び取り上げている。習近平陣営に近いとみられる「財新伝媒」傘下経済誌「財新週刊」は今月初め、北京市出身の女性投資家、劉鳳洲氏が孫氏と愛人関係にあると暴露する記事を掲載した。  同誌は、数人もいる孫氏の愛人の中で、劉氏は「最も早く孫氏と知り合った。付き合いも最も長い」とした。孫氏との「特別な関係」を通じて、劉氏は重慶市内の通信事業やインフラ建設事業などに次々乗り出し、巨額の富を手に入れたという。  同報道は、劉氏が占い師に孫氏の政治前途を見てもらい、その後「龍袍(皇帝の服、政権を握ることを意味する)」を孫氏に贈ったと報じた。劉氏は昨年5月以降、行方不明になっているという。  また、米有力紙・ニューヨークタイムズが7日、北京市出身の女性富豪、段偉紅氏が当局に身柄拘束されたと報道した。同紙は関係者の話として、段氏が孫政才氏の汚職問題に関わったと報じた。孫政才氏が北京市順義区トップを務めていた当時、段氏が社長を務める会社に便宜を図り、北京空港関連インフラ建設事業の参入を認めたという。  中国検察当局は、今回の起訴声明において、習近平国家主席らに対してクーデターを企んだ孫氏への追及には触れていない。 (翻訳編集・張哲) 【ニュース提供・大紀元】 《HT》