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【休日に読む】一尾仁司の虎視眈々(1):◆止まらない北朝鮮◆
2017/9/10 9:40
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*09:40JST 【休日に読む】一尾仁司の虎視眈々(1):◆止まらない北朝鮮◆ 〇制裁大幅強化、軍事準備加速〇 米国のレイバーデ—連休、中国厦門でのBRICs首脳会議開催直前のタイミングで、北朝鮮は核実験を強行した。世界の反応はやや遅れて報道されているが、米国の姿勢は「経済制裁大幅強化、軍事準備加速」の方針で変わらない模様だ。軍事行動の可能性は格段に前倒しされた可能性がある。中露首脳会談では、非難の声を強める一方、対話路線を求める姿勢を継続した。核実験は中国のレッドラインとの見方があったため、習近平国家主席の言動にはなお関心が集まろう。北朝鮮は「ICBMの水爆弾頭化に成功」と主張し、電磁パルス(EMP)攻撃に初言及した。一線を大きく踏み越えてきている。 早朝のドル円相場は109円台前半から始まったが、109円台後半に持ち直し、警戒含みながらも、一気の軍事衝突危機には至らないとの見方と思われる。ただ、報道内容で最も目立つのは、韓国の強硬姿勢。米軍は「韓国を戦える姿勢にすることが不可欠」とし、公開非公開を含めて厳しい訓練を重ねているとされ、北朝鮮寄りだった文在寅大統領の姿勢は米日韓連携に大きく舵を切った。その分、南北軍事衝突リスクが高まっていると見るべきであろう。 やや突飛だが、「トランプ・安倍電撃訪朝」シナリオが吹き飛んだ。政治ジャーナリストの歳川隆雄氏は「安倍首相が8月末にも訪米し、トランプ大統領と会談し、金正恩委員長と対話を行うよう説得、小泉純一郎元首相を特使として派遣し、その後、自らも電撃訪朝することを模索していた」とする。噂の発端は7月末の田原総一朗氏の極秘提案。8月山梨での元首相3人との会談、9月4日予定の皇室会議延期、麻生副総理の訪米延期、8月末のモンゴル秘密交渉の噂、谷内国家安全保障局長訪米なども傍証とされている。内閣改造後、安倍首相が経済政策にほとんど言及せず、緊張した表情でTVに映ることが多かった印象とつながる面がある。全く架空の話とも言い切れないと思われるが、8月29日の日本越えミサイル、3日の核実験強行で消滅したと考えられる。 8月米雇用統計が事前予想を下回ったが、金利、為替動向には大きな変化はなかった。既に、「年内追加利上げ無し」に市場が大きく傾き、それを追認するニュースとの受け止め方。ただ、市場のインフレ期待率は一時低下後上昇に転じた。低調な雇用統計は季節要因、ISM(米供給管理協会)8月製造業景気指数が11年4月以来の高水準、ハリケーン「ハービー」の被害による局地的物価上昇懸念、などによる。事態は流動的だが、当面の基調は大きくは変わらないと考えられる。 以上 出所:一尾仁司のデイリーストラテジーマガジン「虎視眈々」(17/9/4号) 《CS》
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