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消費増税再先送りへの思惑が高まるか

2019/5/20 8:48 FISCO
*08:48JST 消費増税再先送りへの思惑が高まるか  20日の日本株市場はこう着感の強い相場展開になろう。17日の米国市場は、中国政府が米国の交渉姿勢を批判し、協議再開に消極的な姿勢を示したことから売りが先行。ハイテク株を中心に弱含んでおり、NYダウは98ドル安、ナスダックは81Pt安だった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比45円安の21225円。円相場は1ドル110円00銭台で推移している。  5月ミシガン大学消費者マインド指数が予想を大幅に上振れたほか、トランプ政権がカナダ及びメキシコへの鉄鋼・アルミニウム関税を撤廃するとの報道なども伝えられたが、華為技術(ファーウェイ)排除の動きからハイテク株の弱さが目立っており、方向感を掴みづらくさせるであろう。とは言え、米株安は想定されていた動きでもあり、米株安の影響が限られそうである。  テクニカル面では、日経平均は先週末の上昇で上値を抑えられていた5日線をクリアしてきている。一目均衡表では雲の中での推移となり、強弱感が対立しやすいところであるが、5日線が位置する21200円近辺での底堅さが意識されるようであれば、押し目拾いの動きも出てきそうである。  また、米中関係悪化が警戒されるが、6月下旬に開催予定の主要20カ国・地域(G20)首脳会議で米中首脳会談を予定していることから、それまでは解決することは考えづらく、過度な期待感は高まらない。一方で、G20通過後のアク抜けが意識されてくる可能性もあり、底堅さは出てくるとみておきたい。そうなると、先週の調整局面で付けた20750円処が目先的なボトムとして意識されてくることも考えられよう。  今週は、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長発言や米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が予定されており、米国の金利政策に関心が集まりやすい。また、国内では1-3月GDP速報値が発表されるが、予想を上回るマイナスとなれば、今秋予定されている消費増税の行方も思惑視されてくる可能性があるだろう。夏の参院選を前に消費増税再先送りへの思惑が高まることも考えられ、相場の方向性に影響を与えるだろう。 《AK》