マーケット
4/19 15:15
37,068.35
-1,011.35
37,986.40
+211.02
暗号資産
FISCO BTC Index
4/20 11:55:31
9,906,886
フィスコポイント
保有フィスコポイント数
  
今月フィスコポイント数
  

「製造業売り・サービス業買い」の構図は長期化へ

2022/11/2 12:24 FISCO
[日経平均株価・TOPIX(表)] 日経平均;27686.05;+7.13TOPIX;1943.23;+4.73 [後場の投資戦略]  日経平均は前日終値を挟んだ水準で一進一退も、寄り付きから下げ渋る底堅い展開で、前日に超えた75日移動平均線上を維持している。祝日明けの週末には日足一目均衡表の雲上限を突破して上放れが期待できそうな状況だ。  一方、外部環境を巡る不透明感は一向に晴れてこない。米連邦準備制度理事会(FRB)の年内の利上げペース減速に対する期待は根強いものの、前日に発表された米9月労働省雇用動態調査(JOLTS)での求人件数は前月比43.7万件増の1072万件で、減少を予想する市場予想(975万件)に反して増加した。また、労働市場の逼迫緩和を示唆する結果として株式市場で好感された8月分については、1028万件へと速報値(1005.3万件)から上方修正された。失業者1人に対する求人件数は約1.9件と、8月の約1.7件から増加した。  こうした結果を受けて、債券市場ではFRBの利上げペース減速期待がさらに後退。フェデラルファンド(FF)金利先物市場は、2023年5月には再び政策金利が5%を超えることを織り込んできている。一方、株式市場の方は日米ともに引き続き底堅く、利上げペース減速期待は根強いようだ。  しかし、やはり市場が期待するようなFRBのハト派化への転換はやや後ろ倒しになったと考えられる。今回の9月JOLTSの結果を受けて、今週末の米10月雇用統計に対する注目度は一段と高まった。FRBもこの結果を確認する前に過度に市場に対してハト派的な見解を示すことは考えにくい。12月FOMCに向けて利上げ幅縮小の議論を開始したといった程度の、事前の報道で伝えられている範疇に収まるだろう。  ほか、企業業績の悪化も気掛かり。円安効果もあり、日本企業の業績は相対的に堅調で、株価の反応もまずまずといった印象だが、前日に発表されたトヨタ自<7203>の決算は市場予想を下回った。生産台数の下振れなどの事前報道で目線は切り下がっていたはずだが、原材料費高騰の影響の大きさや先行き不透明感が嫌気され、株価は前日に続き本日も下落している。10月31日に業績予想を下方修正した村田製<6981>も、前日に続き続落しており、あく抜けには至っていない。半導体関連については、市況が急速に調整している一方、アドバンテスト<6857>など堅調な業績を受けて直後の株価が買いで反応しているケースもある。悪材料一辺倒であってくれた方が材料出尽くしであく抜けにも繋がりやすいと思われるが、強弱材料が混在している分、逆に底入れ時期が遠のいているようで素直に喜べない。  加えて、安川電機<6506>やファナック<6954>の業績下方修正もあり、製造業は全体的にパッとしない株価推移のものも多い印象。一方で、リオープンの進展でインバウンド需要の期待が高まっている内需関連の銘柄は、先週こそは利益確定売りで調整したものの、今週は再び強い動きを見せている銘柄が多く見られる。ANA<9202>、JR西<9021>などの代表的な銘柄のチャートはしっかりとした基調を維持している。グローバル経済がこの先も減速傾向にあることが予想される中、今後のFOMCの結果次第でもあるが、次四半期決算シーズン頃までは、現在の「製造業売り・サービス業買い」の物色動向が続く可能性が高いと見ておいた方がよさそうだ。(仲村幸浩) 《AK》
関連銘柄 7件
6506 東証プライム
5,980
4/19 15:00
-116(%)
時価総額 1,594,806百万円
メカトロニクス・ロボットメーカー。サーボモータとインバータは世界シェアトップ。産業用、半導体製造装置用ロボット等も。モーションコントロール部門は堅調。インバータ事業が牽引。24.2期3Q累計は増収。 記:2024/01/27
6857 東証プライム
5,484
4/19 15:00
-251(%)
時価総額 4,201,671百万円
半導体の動作を試験するテスター大手。メモリ向け世界トップシェア。ディスプレイ・ドライバーIC用テスタでもトップシェア。半導体・部品テストシステム事業部門はスマホ向けが足踏み。24.3期2Qは業績伸び悩む。 記:2024/01/09
6954 東証プライム
4,265
4/19 15:00
-73(%)
時価総額 4,305,718百万円
工作機械向けNC装置世界首位。小型工作機械や射出成形機も手掛ける。産業用ロボット、協働ロボットなどロボットでも高シェア。FA部門はCNCシステムが伸び悩む。24.3期3Q累計はサービス部門が増収。 記:2024/04/07
6981 東証プライム
2,677
4/19 15:00
-111(%)
時価総額 5,427,465百万円
大手電子部品メーカー。コンデンサやEMI除去フィルタ高周波モジュールを手掛け、積層セラミックコンデンサで高シェア。業界最高水準の車載向けメタルパワーインダクタを商品化。生産減少や値下がりで3Q累計は一服。 記:2024/02/04
7203 東証プライム
3,522
4/19 15:00
-80(%)
時価総額 57,461,384百万円
自動車メーカー最大手。自動車生産台数で世界トップ。コンパクトカーやセダン、SUV、ワゴン、商用車、トラックを製造、販売する。ダイハツや日野を傘下に持つ。今期3Q累計はHEVを中心に販売台数が増加した。 記:2024/02/29
9021 東証プライム
2,961
4/19 15:00
-57(%)
時価総額 1,444,977百万円
大手鉄道会社。近畿や北陸、中国、九州北部を営業エリアに、山陽新幹線や北陸新幹線、東海道本線等の路線を運営する。今期3Q累計はインバウンド需要の増加や利用の回復、構造改革の進展により、3期連続で増収、増益。 記:2024/03/03
9202 東証プライム
2,958
4/19 15:00
-78(%)
時価総額 1,432,542百万円
大手航空会社。国内線と国際線トップの全日空が中核。国内線や国際線、貨物運送を展開する。傘下にLCCのピーチやエアージャパン。今期3Q累計は国際線、国内線が好調だった。営業益は過去最高を大幅に更新した。 記:2024/03/03