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相次ぐ金融緩和でも市場安定遠く

2020/3/17 12:27 FISCO
[日経平均株価・TOPIX(表)] 日経平均;16923.34;-78.70TOPIX;1240.97;+4.63 [後場の投資戦略]  本日の日経平均はここまでで既に上下の値幅1178.10円と荒い値動きになっている。前日に日銀は前倒しで開いた金融政策決定会合でETF購入額を年12兆円に倍増することなどを決め、黒田総裁も会見で買い入れを強化する姿勢を打ち出した。日経平均の朝安後の強い切り返しに、市場では「前場から買い入れを実施している可能性がある」との声も聞かれた。なお、東証株価指数(TOPIX)は0.37%の上昇で前場を折り返しており、取引終了後の日銀発表でETF買い実施が確認されれば、従来の姿勢を大きく変更したとして注目されるだろう。  ただ、前日もモルガン・スタンレーMUFG証券やJPモルガン証券といった外資系証券がTOPIX先物を大きく売り越していた。先週末の当欄でも指摘したが、依然として海外投資家の売り圧力が強いことが窺える。3月第1週(2-6日)の外国人投資家の現物株と株価指数先物を合わせた売り越し額が1兆1000億円超に上ったことを踏まえると、日銀のETF買い増額でも相場を大きく押し上げるまでに至るかは不透明だ。  米国ではNYダウが3000ドル近い大幅下落となったが、金融市場では既にマーケットメーク機能に支障が出ているもようで、買い持ち高を抱え動けないファンドもあるようだ。解約停止などの動きが出てくれば、市場の不安心理はさらに増大する可能性がある。トランプ氏が夏場まで新型コロナ危機が続く可能性を示唆したことも金融市場や実体経済に重くのしかかる。世界的に金融緩和の動きが相次ぐが、従前より述べているとおり市場が安定を取り戻すのは遠いと考えざるを得ない。(小林大純) 《AK》