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日経平均は3日続伸、底堅いが商い低調、米エヌビディア決算に注目

2023/8/23 12:15 FISCO
*12:15JST 日経平均は3日続伸、底堅いが商い低調、米エヌビディア決算に注目  日経平均は3日続伸。106.28円高の31962.99円(出来高概算4億7361万株)で前場の取引を終えている。  22日の米株式市場でダウ平均は174.86ドル安(-0.50%)と続落、ナスダック総合指数は+0.06%と小幅続伸。ジャクソンホール会議を控えた警戒感や金利先高観が上値を抑制。大手格付け会社が複数の地銀の格下げを発表したことや一部小売企業の低調な決算も重しになった。冴えない米株市場を受けて日経平均は138.8円安からスタート。ただ、始値をこの日の安値に切り返すと、時間外取引の米ナスダック100指数先物の上昇を追い風にプラス圏に浮上。その後はしばらくもみ合いが続いたが、前引けにかけて再び強含むと、心理的な節目の32000円手前に迫る形で前場を終えた。  個別では、四国電力<9507>、九州電力<9508>の電気・ガス、レンゴー<3941>、日本製紙<3863>のパルプ・紙、合同製鐵<5410>、大和工業<5444>の鉄鋼、JR東<9020>、JR九州<9142>の陸運、東邦チタニウム<5727>、UACJ<5741>、フジクラ<5803>の非鉄金属、石塚硝子<5204>、日本山村硝子<5210>、住友大阪<5232>のガラス・土石、キッコーマン<2801>、ライフドリンクC<2585>、味の素<2802>の食料品などが大きく上昇。中期経営計画を発表したエンビプロHD<5698>が急伸し、国内証券が目標株価を引き上げたノーリツ鋼機<7744>、関西電力<9503>も大幅高。JR東海<9022>は株式分割と株主優待拡充が評価され、マツダ<7261>は26年3月期の米国販売台数目標に関する報道が材料視された。太平洋セメ<5233>はティー・ロウ・プライス・ジャパンの買い増しが確認されている。  一方、レーザーテック<6920>、アドバンテスト<6857>の半導体関連が下落し、ネクステージ<3186>、IDOM<7599>の中古車関連は大幅安。主要株主による全株式の売出しが嫌気された芝浦メカ<6590>が急落し、不祥事に伴う社長の辞任を発表したタムロン<7740>も大きく下落。業績予想を下方修正した日清紡HD<3105>も売られた。  セクターでは電気・ガス、パルプ・紙、鉄鋼が上昇率上位に並んでいる一方、卸売、鉱業、水産・農林が下落率上位に並んでいる。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の64%、対して値下がり銘柄は30%となっている。  日経平均は寄り付きと同時に140円近く下げた後は切り返してプラス圏に浮上する底堅さを見せている。ただ、引き続き75日移動平均線が上値抵抗線として作用しており、上値の重さは意識される。東証株価指数(TOPIX)は13週線を超えてきてはいるが、横ばいの25日線や50日線が上値抵抗線として作用している。  また、今週に入ってから東京株式市場は底堅い動きとなっているが、東証プライム市場の売買代金は18日から前日までの3日間、連続で3兆円を割り込んでいる。本日も前引け時点での売買代金は1兆2000億円台にとどまっている。海外投資家の夏季休暇入りやジャクソンホール会議を前にした様子見ムードなども影響しているが、商いの低調さは拭えない。今週のこれまでの値動きだけをみて下値は堅いと判断するのは時期尚早だろう。  今晩の米国市場の引け後には生成AI(人工知能)ブームの火付け役となった半導体エヌビディアの決算が予定されている。関連株の筆頭格である同社は生成AIサービスの普及のカギを握るキープレイヤーである。同社製の先端半導体の大口購入の情報も多く聞かれており、好決算であることはほぼ間違いないだろう。  市場予想のハードルは高いが、これを上回る可能性も十分にある。一方、株価は上場来高値圏で推移しており、仮に市場予想を越える決算を発表しても素直に株高で反応するかは読みにくい。エヌビディアの決算は今後のハイテク株の動向を決めるうえで極めて注目度の高い材料である。同社の決算内容と時間外取引の株価反応を受けた明日の東京株式市場の動きは、足元もみ合いの様相を強めている株価指数の方向性を左右するとも思われ、注目したい。  他方、マザーズ指数の戻りは投資家心理をやや明るくしてくれている。マザーズ指数は先週末にかけて下落が続き、200日線を大きく下放れてしまっていたが、今週に入ってからは戻りを試す展開が続いている。依然として200日線下での推移にとどまり、自律反発の域は出ていない。しかし、米10年債利回りが2007年以来の水準で高止まりし、国内の10年物国債利回りも22日から0.665%と、日本銀行がイールドカーブ・コントロール(YCC、長短金利操作)の柔軟化を決定して以降の最高水準にまで上昇していることを踏まえると、堅調な値動きと評価できる。  明日以降については、米エヌビディアの決算を契機に東証プライムの半導体銘柄が再び脚光を浴びる展開も予想されるが、大型のハイテク株だけではなく中小型株までを含めたグロース(成長)が広く買われる形となれば、投資家心理も一段と明るくなりそうだ。(仲村幸浩) 《AK》
関連銘柄 30件
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時価総額 126,735百万円
ミネラルウォーターや茶系飲料、炭酸飲料等の製造・販売を行う。イオン、西友などのPB飲料の製造を手掛ける。自社ブランド製品も。少品種大量生産が強み。配当性向20%目安。御殿場新工場は24年4月に操業開始。 記:2024/09/01
2801 東証プライム
1,678.5
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時価総額 1,627,165百万円
1917年創業のしょうゆメーカー最大手。しょうゆ関連調味料やデルモンテ調味料の食品部門、豆乳飲料等の飲料部門、酒類部門などでも事業展開。海外売上高比率は7割超。海外のしょうゆ部門では新規市場開拓進める。 記:2024/09/01
2802 東証プライム
6,312
11/22 15:30
+121(%)
時価総額 3,255,294百万円
国内最大手の調味料メーカー。1909年創業。うま味調味料などで国内トップシェア。調味料・食品を主力に、冷凍食品、医薬用・食品用アミノ酸等も。ヘルスケアやフード&ウェルネス、ICTなどを成長領域に位置付け。 記:2024/08/23
3105 東証プライム
895.7
11/22 15:30
+9.7(%)
時価総額 151,594百万円
日清紡ブレーキ、日清紡メカトロニクス、日清紡ケミカル、日本無線等を傘下に持つ持株会社。1907年に紡績会社として創業。経営資源の重点投入により、無線・通信及びマイクロデバイス事業を軸にした成長加速図る。 記:2024/07/29
3186 東証プライム
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時価総額 118,629百万円
大手中古車販売会社。総合店「ネクステージ」に加え、SUV専門店「SUV LAND」や中古輸入車大型専門店「UNIVERSE」などを展開。店舗数は320店舗超。計画出店継続による市場シェア獲得などを図る。 記:2024/07/05
3863 東証プライム
848
11/22 15:30
+2(%)
時価総額 98,584百万円
大手製紙メーカー。新聞用紙や印刷・情報用紙、家庭紙等を手掛ける。「クリネックス」、「スコッティ」ブランド等を展開。エネルギー事業等も。生活関連事業の収益力強化、グラフィック用紙事業の競争力強化等に注力。 記:2024/06/15
3941 東証プライム
893.6
11/22 15:30
+16.3(%)
時価総額 242,216百万円
段ボール原紙や白板紙、紙管原紙等を生産・販売する板紙メーカー。1909年創業。段ボールの生産量で国内トップ。国内取引企業数は7000社超。25.3期は増収増益計画。段ボール、紙器製品の価格改定等が寄与へ。 記:2024/07/08
5204 東証スタンダード
2,447
11/22 15:30
-8(%)
時価総額 10,326百万円
ガラスびん関連事業、ガラス食器等のハウスウェア関連事業を展開。1819年創業。愛知県岩倉市に本社。紙容器やPETボトル用プリフォーム等も。ハウスウェア関連事業では生産効率向上、新製品開発に取り組む。 記:2024/10/20
5210 東証スタンダード
1,684
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+33(%)
時価総額 18,768百万円
ガラスびん関連事業が主力。ガラスびんで国内トップシェア。飲料用キャップ等のプラスチック容器関連事業、電子部品用ガラス等も。26.3期ROE5%以上目標。ガラスびん関連事業では高付加価値品の開発図る。 記:2024/10/22
5232 東証プライム
3,363
11/22 15:30
+74(%)
時価総額 115,452百万円
大手セメントメーカー。国内販売シェア3位。セメントや生コンクリート、固化材等のセメント製品、コンクリート二次製品の製造、販売を行う。リソースの集中投入により、半導体製造装置向け電子材料事業の規模拡大図る。 記:2024/10/20
5233 東証プライム
3,698
11/22 15:30
+132(%)
時価総額 437,074百万円
セメントメーカー国内最大手。セメントや生コンクリートの製造・販売に加え、骨材や石灰石製品、コンクリート二次製品等も手掛ける。27.3期売上高1兆円計画。価格政策の見直しなどにより、国内事業の再生図る。 記:2024/10/20
5410 東証プライム
3,840
11/22 15:30
+5(%)
時価総額 65,837百万円
日本製鉄系列の電炉大手。各種大形・中形形鋼、軌条、構造用棒鋼、線材等の製造・販売を行う。農業資材事業も手掛ける。1937年設立。配当性向は30%程度目安。最適生産・出荷体制の追求、高機能商品の拡販図る。 記:2024/06/04
5444 東証プライム
8,077
11/22 15:30
+118(%)
時価総額 525,005百万円
大手電炉メーカー。H形鋼を主力に、棒鋼や鋼矢板、山形鋼などを手掛ける。1944年創立。兵庫県姫路市に本社。米国やタイ、中東などに進出。中東は販売量高水準。米国は大型建築案件向けなどの数量確保に注力。 記:2024/10/28
434
11/22 15:30
+1(%)
時価総額 13,112百万円
金属・廃棄物リサイクル等の資源循環事業、資源の国際流通等のグローバルトレーディング事業が柱。リチウムイオン電池リサイクル事業等も。グローバルトレーディング事業は堅調。28.6期売上高800億円目標。 記:2024/06/18
5727 東証プライム
1,029
11/22 15:30
-4(%)
時価総額 73,338百万円
チタンメーカー。スポンジチタンやチタンインゴッド、高純度チタンの提供に加え、プラスチック等の製造用触媒等を手掛ける。ENEOSホールディングスの連結子会社。金属チタンは航空機向け等堅調。中国向け製品は低調。 記:2024/10/28
5741 東証プライム
5,600
11/22 15:30
+150(%)
時価総額 270,637百万円
古河スカイと住友軽金属工業の経営統合で2013年に誕生。アルミニウム圧延品で国内生産量トップ。東洋製罐等が主要取引先。25.3期は缶材、自動車材等の売上数量増を見込む。28.3期売上高1兆500億円目標。 記:2024/06/28
5803 東証プライム
5,749
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+162(%)
時価総額 1,700,916百万円
独立系電線メーカー大手。1885年創業。光ファイバケーブルや通信ケーブル、圧力センサ、プリント回路、自動車電装品等を手掛ける。光ファイバ融着接続機に強み。自動車事業部門は収益性改善に引き続き取り組む。 記:2024/08/05
6590 東証プライム
8,310
11/22 15:30
-240(%)
時価総額 116,107百万円
半導体製造装置やFPD製造装置、真空応用装置等を手掛ける製造装置メーカー。研磨後洗浄装置、高温リン酸エッチング装置などで高シェア。配当性向35%目途。次世代・先端半導体対応装置の開発・販売などに注力。 記:2024/07/28
6857 東証プライム
9,447
11/22 15:30
+62(%)
時価総額 7,237,734百万円
SoC半導体用試験装置など半導体・部品テストシステム事業が主力。半導体検査装置で世界トップシェア。メカトロニクス関連製品の製造・販売等も。海外売上高比率は9割超。グローバル及びサポート力の増強図る。 記:2024/10/12
6920 東証プライム
17,280
11/22 15:30
±0(%)
時価総額 1,629,262百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。FPD関連装置やレーザー顕微鏡なども手掛ける。High-NA向け含むACTISは引き合い旺盛。生成AI関連HBM向けは需要堅調。 記:2024/06/11
7261 東証プライム
1,003
11/22 15:30
-2.5(%)
時価総額 633,699百万円
1920年創業の自動車メーカー。広島県安芸郡府中町に本社。トヨタと資本業務提携。人気車種にクロスオーバーSUV「CX-5」など。高効率エンジン等に強み。北米市場は販売順調。25.3期は販売台数増を見込む。 記:2024/08/30
7599 東証プライム
1,073
11/22 15:30
+14(%)
時価総額 114,691百万円
中古車買取販売店「ガリバー」を展開。中古車の買取・小売のほか、中古車オークションでの卸売、自動車保険・車検・整備など付帯商品の販売等も。価格設定精度の向上、小売に伴う付帯収益の増加への取り組みに注力。 記:2024/08/06
7740 東証プライム
4,505
11/22 15:30
+140(%)
時価総額 207,230百万円
光学機器メーカー。カメラ用交換レンズ等の写真関連事業が主力。監視カメラや車載カメラ用レンズ、医療用レンズなども手掛ける。総還元性向は60%程度目安。ミラーレスカメラ用交換レンズのラインナップを拡充。 記:2024/06/25
7744 東証プライム
4,345
11/22 15:30
+50(%)
時価総額 157,250百万円
マーキングペン先及びコスメ用ペン先の製造・販売等を行うテイボー、DJ機器や音響機器等を手掛けるAlphaThetaなどを傘下に収める持株会社。配当性向40%以上目標。筆記事業では新興国等の販路拡大図る。 記:2024/10/08
9020 東証プライム
2,780
11/22 15:30
+1(%)
時価総額 3,153,665百万円
国内最大、世界でも最大級の鉄道会社。関東、甲信越、東北までの1都16県が営業エリア。流通・サービス事業、不動産・ホテル事業等も。ホテル、ショッピングセンターは売上順調。28.3期営業利益4100億円目標。 記:2024/06/04
9022 東証プライム
3,104
11/22 15:30
+10(%)
時価総額 3,197,120百万円
国鉄民営化で誕生した東海地盤の鉄道会社。東海道新幹線が収益の柱。ジェイアール名古屋タカシマヤ等の流通業、不動産業、ホテル業等も。東海道新幹線は個室を導入予定。台湾高鐵から技術コンサルティングを受託。 記:2024/06/04
9142 東証プライム
3,934
11/22 15:30
+24(%)
時価総額 618,826百万円
九州最大の鉄道会社。運輸サービスが主力。不動産賃貸業やホテル業、小売業、飲食業、建設業など多角化。不動産・ホテルグループは堅調。ホテルは稼働率上昇。流通・外食グループも伸長。運賃値上げも寄与へ。 記:2024/09/23
9503 東証プライム
1,850
11/22 15:30
±0(%)
時価総額 1,736,656百万円
関西地盤の電力会社。国内電力業界2位。発電量に占める原発依存度が高い。情報通信事業、総合不動産事業等も手掛ける。高浜原発3、4号機は運転期間延長認可。中計では26.3期経常利益3600億円以上目標。 記:2024/06/17
9507 東証プライム
1,233.5
11/22 15:30
-9.5(%)
時価総額 255,986百万円
四国地盤の電力会社。原子力発電、火力発電が軸。情報通信事業、建設・エンジニアリング事業、アグリ事業等も展開。香川県高松市に本社。26.3期経常利益400億円以上目標。電源の低炭素化・脱炭素化の推進図る。 記:2024/10/29
9508 東証プライム
1,386.5
11/22 15:30
-34(%)
時価総額 657,456百万円
九州地盤の電力会社。発電事業のほか、送配電事業、ICTサービス事業、都市開発事業等を手掛ける。グループ会社に九電工など。洋上風力・バイオマス発電の開発を推進。26.3期経常利益1250億円目指す。 記:2024/06/04