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日経平均は6日ぶり反発、追加政策変更や一段の円高への警戒から上値重い

2022/12/22 12:13 FISCO
*12:13JST 日経平均は6日ぶり反発、追加政策変更や一段の円高への警戒から上値重い  日経平均は6日ぶり反発。104.94円高の26492.66円(出来高概算5億8402万株)で前場の取引を終えている。  21日の米株式市場でダウ平均は526.74ドル高(+1.60%)と大幅続伸。ナイキとフェデックスの決算が好調だったことを好感し、上昇スタート。景気後退が懸念される中でも、企業業績が想定よりは良い可能性があるとの期待につながった。また、12月消費者信頼感指数が市場予想を上回ったことも投資家心理を改善させた。ナスダック総合指数は+1.53%と大幅続伸。米国株高や為替の円高進行の一服を受けて、日経平均は164.71円高からスタート。一方、連日の下落で需給環境が悪化しているようで、戻り待ちの売りに押され、寄り付き直後からは伸び悩む展開。時間外取引のナスダック100先物の上昇や香港ハンセン指数の大幅高を支援要因に下落に転じることはなかったが、前引けまでもみ合いが続いた。  個別では、追加株主還元を示唆する社長インタビューが伝わってから、川崎汽船<9107>が大幅に3日続伸しており、郵船<9101>、商船三井<9104>も高い。円高進行の一服により、トヨタ自<7203>、ホンダ<7267>、日産自<7201>などが大幅に反発。日銀金融政策決定会合のサプライズ政策修正から大きく売られていた不動産も反発しており、三井不動産<8801>、三菱地所<8802>、住友不動産<8830>が上昇。11月訪日外国人旅行者数の拡大を好感し、ソースネクスト<4344>が急伸。米メルク子会社との間で共同研究開発およびライセンス契約を締結したと発表したペプチドリーム<4587>が大幅に上昇。KDDI<9433>は国内証券のレーティング格上げが好感された。株式公開買い付け(TOB)を材料にタツタ電線<5809>、日鉄物産<9810>がストップ高買い気配で終えている。  一方、直近急伸が続いていた三井住友<8316>、みずほ<8411>、東京海上<8766>、第一生命HD<8750>が反落。ソフトバンクG<9984>、東エレク<8035>などハイテク株の一角も軟調。サイボウズ<4776>、MSOL<7033>、Sansan<4443>、ラクスル<4384>、ネットプロHD<7383>など中小型グロース株の多くが東証プライム市場の値下がり率上位に入っている。  セクターでは、鉱業、海運、輸送用機器が上昇率上位となった一方、保険、パルプ・紙、医薬品が下落率上位となった。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体の78%、対して値下がり銘柄は17%となっている。  前日の米主要株価指数は揃って大幅に続伸したが、本日の日経平均は寄り天井の形で伸び悩んでいる。米国では警戒されていたナイキとフェデックスの決算が想定程には悪くなかったことで安心感が台頭。消費者信頼感指数が予想以上に改善した一方、期待インフレ率が低下したことも投資家心理の回復につながったもよう。  一方、日本株の上値は重い。日銀金融政策決定会合の後に急速に進んだ円高・ドル安は、1ドル=130円台を維持する形で一服しているが、今後のさらなる政策変更への思惑が強まる中、一段の円高進行への警戒感が日本株の上値を抑えている可能性が高い。すでに輸出企業の平均想定為替レートである1ドル=134−135円を割り込んでいるため、一段の円高は外需企業の業績悪化懸念を強めることになる。  また、米国市場の引け後に発表された半導体メモリ大手のマイクロン・テクノロジーの決算は市場予想を下回り、時間外取引で同社株価は軟調に推移している。最高経営責任者(CEO)は会見で、業界の需給バランスは直近13年で最悪の状態にあると指摘。通期の設備投資計画を70億−75億ドルと、従来目標の最大120億ドルから下方修正した。同社の設備投資計画は四半期決算の度に下方修正される傾向にあり、業界の先行きは依然として厳しい様子。在庫については、2023年半ばごろまでに健全な水準に移行し、下期には同社売上高も改善するとの見通しを示しているが、東京市場の関連企業の株価反応を見ても、あく抜け感は高まっていないようだ。  日経平均は本日を含め、5日連続での陰線となっており、下値模索の展開が続いている。一方、25日移動平均線からの下方乖離率は5%近くにまで達しており、突っ込み警戒感は強い。目先の自律反発に期待したいところだが、米国株の大幅続伸という追い風がある中での今日の弱い動きを見る限り、むしろ、一段の下落には注意したいところだ。すでに日足と週足ともに、主要移動平均線のすべてを下抜けてしまっており、サポートになりそうな水準が見当たらない点も懸念される。  こうした中、日本政府観光局(JNTO)が21日に発表した11月の訪日外国人旅行者数が93万4500人と、10月(49万8600人)から2倍近く増加したことが伝わっている。新型コロナ感染拡大前の2019年の同月と比べると6割を超える水準にまで回復してきている。為替の円高進行が懸念される中、以前ほどには円安メリットが強調されることはなくなってきたが、主要各国との物価上昇率の差なども考慮すれば、依然として日本のモノ・サービスに対する割安感は強い。今後も持続的なインバウンド需要の回復が期待され、外部環境の不透明感が強まる中、リオープン・インバウンド関連の銘柄に引き続き焦点を当てたい。(仲村幸浩) 《AK》
関連銘柄 25件
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ソフトウェア、ハードウェアの企画・開発・販売等を行う。筆王、ZEROウイルスセキュリティ等を手掛ける。AI通訳機のポケトークなどを傘下に持つ。サブスクリプション型テキスト化サービスは会員数が順調増。 記:2024/10/11
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4443 東証プライム
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4587 東証プライム
2,738
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+174.5(%)
時価総額 355,967百万円
東京大学発の創薬ベンチャー。創薬開発事業、放射性医薬品の研究開発、製造・販売等を行う放射性医薬品事業を展開。ペプチド創薬開発プラットフォームなどが強み。Novartis社とペプチド創薬における提携を拡大。 記:2024/08/26
4776 東証プライム
2,063
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5809 東証プライム
778
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時価総額 54,581百万円
ENEOS系列の電線メーカー。1945年設立。機能性フィルム等の電子材料、医療機器部材等も手掛ける。電磁波シールドフィルムで圧倒的な世界シェア。電線・ケーブル事業は売上順調。電子材料分野の競争力強化図る。 記:2024/06/11
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プロジェクト・マネジメント・オフィス(PMO)サービスが主力のマネジメント専門企業。マネジメントコンサル、プロジェクトマネジメント実行支援等を行う。人材の積極採用などにより、事業領域の拡大を図る。 記:2024/10/25
7201 東証プライム
406.3
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-5.7(%)
時価総額 1,714,877百万円
大手自動車メーカー。1933年設立。仏ルノー、三菱自動車とアライアンス形成。プロパイロットなど自動運転化技術等に強み。日本は電動車のモデルミックス向上、中国では日産ブランド車のラインナップ刷新図る。 記:2024/10/07
7203 東証プライム
2,664.5
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時価総額 42,085,743百万円
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7267 東証プライム
1,362.5
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時価総額 7,194,000百万円
自動車と二輪車の大手。二輪車は世界トップ。船外機や発電機、航空機などエンジン搭載の多商品を展開。四輪事業は伸長。主力の北米を中心に販売台数が増加。二輪はアジアが好調。中国の持ち分法適用会社が伸び悩み。 記:2024/07/03
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BNPL(後払い)決済の総合プロバイダ。NP後払い、NP掛け払いは業界トップシェア。海外向けにローカライズしたBNPL「AFTEE」等も展開。内製比率の向上図る。27.3期営業利益20億円以上目標。 記:2024/10/25
8035 東証プライム
22,250
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時価総額 10,493,834百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
3,663
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+64(%)
時価総額 14,375,561百万円
三井住友銀行、SMBC信託銀行、三井住友ファイナンス&リース、SMBC日興証券、三井住友カードなどを傘下に収める持株会社。総資産は300兆円超。決済ビジネスを強化。政策保有株式の削減交渉は進捗順調。 記:2024/08/22
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11/22 15:30
-13(%)
時価総額 9,738,024百万円
みずほ銀行を中核とする銀行持株会社。みずほ信託銀行、みずほ証券、みずほリサーチ&テクノロジーズなども傘下に持つ。シンジケートローンなどに強み。配当性向は40%目安。26.3期連結ROE8%超目標。 記:2024/08/27
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時価総額 3,918,095百万円
第一生命保険を中核とする持株会社。第一フロンティア生命保険、アイペット損害、ベネフィット・ワンなども傘下に持つ。既存進出国の資本効率改善などに取り組む。中期経営計画では27.3期ROE10%程度目標。 記:2024/08/30
5,681
11/22 15:30
+63(%)
時価総額 11,589,240百万円
メガ損保の一角。東京海上日動火災保険、日新火災海上保険、イーデザイン損害保険などを傘下に収める持株会社。北米を中心とする海外保険事業等も。海外保険事業では競争力の高い商品のグローバル展開などに注力。 記:2024/10/25
8801 東証プライム
1,257
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+11.5(%)
時価総額 3,534,336百万円
大手総合デベロッパー。オフィスビル、商業施設等の賃貸が主力。連結子会社に三井不動産レジデンシャル、三井不動産リアルティ、東京ドームなど。データセンター事業の強化図る。27.3期純利益2700億円以上目標。 記:2024/08/30
8802 東証プライム
2,108.5
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時価総額 2,680,485百万円
総合不動産大手。三菱グループ。新丸の内ビルディングなど東京・丸の内エリアでオフィスビルを多数保有。住宅事業や投資マネジメント事業等も。配当性向30%程度目処。再開発プロジェクトの推進、事業化等に取り組む。 記:2024/07/07
8830 東証プライム
4,567
11/22 15:30
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時価総額 2,174,285百万円
大手総合不動産会社。住友本社の不動産部門を継承する会社として1949年に設立。東京都心部を中心にオフィスビル230棟超を管理・運営。不動産販売やリフォーム等も。六本木五丁目、飯田橋など進行中の案件は豊富。 記:2024/07/07
9101 東証プライム
4,975
11/22 15:30
-62(%)
時価総額 2,293,475百万円
海運の国内最大手。1885年創業。三菱グループ。不定期専用船事業、物流事業が柱。定期船事業、航空運送事業等も展開。世界最大規模の自動車専用船を保有。配当性向30%目安。25.3期は最終増益見通し。 記:2024/07/04
9104 東証プライム
5,430
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-9(%)
時価総額 1,968,668百万円
海運国内2位。1884年創業。三井グループ。ドライバルク事業、エネルギー事業、製品輸送事業が柱。LNG船の所有・管理・運航で世界シェアトップクラス。配当性向30%目安。非海運事業のアセット積み増し図る。 記:2024/07/29
9107 東証プライム
2,155
11/22 15:30
-34(%)
時価総額 1,454,996百万円
海運国内3位。1919年設立。自動車船事業などの製品物流部門が主力。ドライバルク事業等も。持分法適用関連会社にコンテナ船事業を行うONE社。LNG船等は順調推移見込む。27.3期経常利益1600億円目標。 記:2024/06/17
9433 東証プライム
5,030
11/22 15:30
+35(%)
時価総額 11,024,985百万円
国内シェア2位の大手通信キャリア。auブランドの携帯電話が主力。沖縄セルラー電話、JCOMなどを傘下に持つ。ローソンへのTOBは成立。au PAYカードの会員数が944万人を突破するなど金融事業は順調。 記:2024/06/04
9810 東証プライム
9,290
6/20 15:00
+10(%)
時価総額 300,141百万円
大手鉄鋼商社。鉄鋼原料の調達から鋼板や鋼管等の鉄鋼製品を提供する。産業機械や自動車部品、食料、繊維も扱う。23年3月期は国内鋼材価格が上昇、円安も寄与した。繊維は国内需要が回復、欧米向け輸出も好調だった。 記:2023/05/11
9984 東証プライム
8,586
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+36(%)
時価総額 12,621,377百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17