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9日の香港市場概況:ハンセン小幅に3日続落、テック指数は1.0%逆行高

2024/7/9 18:00 FISCO
*18:00JST 9日の香港市場概況:ハンセン小幅に3日続落、テック指数は1.0%逆行高 9日の香港市場は、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比0.83ポイント(0.00%)安の17523.23ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が9.09ポイント(0.14%)安の6275.64ポイントと小幅ながら3日続落した。売買代金は943億3290万香港ドルとなっている(8日は893億1040万香港ドル)。 投資家の慎重スタンスが継続する流れ。中国の内需不振や、対外関係の悪化が引き続き売り材料となっている。先週までに公表された消費やサービスなど非製造業の景況感指数は、官民そろって弱い内容だった。対外関係に関しては、11月の米大統領選を前に、8日公表された候補者のトランプ前米大統領が選挙公約に掲げる野党・共和党の綱領案には、中国からの輸入品に対する関税を引き上げることなどが含まれている。ただ、下値は限定的。本土株の上げ幅拡大をにらみながら、ハンセン指数などもプラス圏に浮上する場面もみられた。本土株は値ごろ感に加え、中国の政策に対する期待感が相場を押し上げている。(亜州リサーチ編集部) ハンセン指数の構成銘柄では、消費関連の下げが目立つ。即席麺・飲料大手の康師傅HD(322/HK)が4.2%安、中国スポーツ用品大手の李寧(2331/HK)が3.0%安、スポーツシューズ生産・販売の安踏体育用品(2020/HK)が2.3%安で引けた。安踏は8日引け後、「安踏(ANTA)」ブランド製品の小売売上高が4〜6月期に前年同期比で1ケタ台後半のプラス成長だったと報告。市場では、好材料の出尽くしが意識された。 建材セクターも安い。中国建材(3323/HK)が13.8%、中国西部水泥(2233/HK)が4.5%、華潤水泥HD(1313/HK)が3.6%、北京金隅集団(2009/HK)が1.8%ずつ下落した。中国建材については、中間業績の赤字拡大見通しが売り材料視されている。 発電セクターはさえない。龍源電力集団(916/HK)が2.7%安、中国広核電力(1816/HK)が1.9%安、中国電力国際発展(2380/HK)が1.7%安、華潤電力HD(836/HK)が1.2%安と値を下げた。 半面、半導体セクターは物色される。華虹半導体(1347/HK)が7.8%高、上海復旦微電子集団(1385/HK)が6.4%高、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が3.4%高、晶門半導体(2878/HK)が3.1%高で取引を終えた。 スマートフォン部材・組立の銘柄群も高い。舜宇光学科技(2382/HK)が7.8%、高偉電子(1415/HK)が7.0%、丘タイ科技(1478/HK)が6.3%、比亜迪電子(BYDエレク:285/HK)が6.4%、富智康集団(2038/HK)が4.9%ずつ上昇した。舜宇や高偉、比亜迪電子などアップルと取引のある銘柄群に関しては、アップルがiPhone16の販売目標を引き上げたと報じられたことも刺激となっている。新興ハイテク株に買いが先行する中、ハンセン科技(テック)指数は1.0%逆行高した。 一方、本土市場は5日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前日比1.26%高の2959.37ポイントで取引を終了した。ハイテク株が高い。金融株、自動車株、素材株、インフラ関連株、不動産株、医薬株、運輸株、食品・酒造株なども買われた。 亜州リサーチ(株) 《CS》