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日本情報C Research Memo(5):2024年6月期は大幅増収増益で過去最高業績
2024/10/16 16:05
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*16:05JST 日本情報C Research Memo(5):2024年6月期は大幅増収増益で過去最高業績 ■日本情報クリエイト<
4054
>の業績動向 1. 2024年6月期連結業績の概要 2024年6月期の連結業績は、売上高が前期比17.7%増の4,436百万円、営業利益が同115.2%増の709百万円、EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却)が同71.4%増の1,133百万円、経常利益が同96.9%増の740百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同131.5%増の428百万円と、大幅増収増益で過去最高の業績となった。クロスセル・アップセルによる月額有償サービス利用顧客数の順調な増加や解約率の低位安定推移などによって、イニシャル売上、ストック売上とも大幅増収となり、前期までの積極的な先行投資(営業人員増強など)が一巡して販管費の増加が小幅に留まったことも寄与した。前回予想(2023年8月10日付の期初予想値、売上高4,400百万円、営業利益700百万円、EBITDA1,040百万円、経常利益700百万円、親会社株主に帰属する当期純利益380百万円)に対しては、売上高は36百万円、営業利益は9百万円、EBITDAは93百万円、経常利益は40百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は48百万円、それぞれ超過達成した。 売上総利益は前期比16.9%増加したが、売上総利益率は同0.5ポイント低下して65.5%となった。円安も影響したAWS等の仕入価格高騰に加え、第4四半期に計上したソフトウェア償却費約60百万円が一過性の原価増加要因となった。販管費は先行投資が一巡して同1.9%増に留まり、販管費比率は同7.7ポイント低下して49.5%となった。この結果、営業利益率は同7.3ポイント上昇して16.0%、EBITDA率は同8.0ポイント上昇して25.5%となった。営業利益380百万円増の要因は、仲介ソリューション売上(オーガニック成長)で145百万円増、管理ソリューション売上(オーガニック成長、クラウド製品値上げ)で516百万円増、その他売上で5百万円増、売上原価(仕入価格高騰、ソフトウェア減価償却費増、開発人件費増)で246百万円減、販管費で40百万円減少だった。なお、販管費の増加が小幅に留まった要因の1つに、期末従業員数(正社員のみ)が前期末比18名減少して289名となったことがある。特に営業部の人員(SAと営業の合計)は19名減少して116名となった。このように営業人員が減少した状況でも過去最高の売上高、利益を達成したのは、インサイドセールスの強化やエリア毎のターゲティング施策のPDCAなどにより、営業部全体の生産性が向上したためである。 イニシャル売上、ストック売上とも大幅に伸長 2. サービス別の動向 サービス別の売上高は仲介ソリューションが前期比9.6%増の1,650百万円、管理ソリューションが同23.2%増の2,740百万円、イニシャル・ストック別の売上高はイニシャル売上が同18.5%増の1,179百万円、ストック売上が同17.4%増の3,257百万円だった。イニシャル売上、ストック売上とも大幅に伸長した。特に第4四半期は管理ソリューションの売上増加により、イニシャル売上高が四半期ベースで過去最高となった。 主要KPIとして、2024年6月期末時点の業者間物件流通サービス(無償)(「不動産BB」と「リアプロ仲介」の合計)利用顧客数は前期末比6,182事業所増加して49,199事業所となった。新規導入数の6,182事業所は計画の5,000事業所を大幅に超過達成し、フリーミアム戦略の顧客基盤が一段と強固になった。月額有償サービス利用顧客数は同470事業所増加して6,320事業所となった。新規導入数の470事業所は計画の650事業所を下回ったものの、既存顧客へのアップセル・クロスセルが堅調に推移し、MRRは増加基調である。2024年6月期第4四半期時点のMRRは、仲介ソリューションが10.2%増の138,840千円、管理ソリューションが38.4%増の157,344千円、合計が23.6%増の296,184千円となった。 そのほかの主要KPIとして、2024年6月期末時点のオンライン入居申込「電子入居申込」(無償)の導入事業所数は前期末比289事業所増加して3,017事業所、オンライン契約システム「電子契約」(有償)の導入事業所数は同219事業所増加して559事業所となった。いずれも導入数が順調に拡大した。また2024年6月期の平均月次解約率は0.4~0.6%(通期ベースでは0.5%)で推移し、低い解約率を維持した。 財務の健全性は高い 3. 財務の状況 財務状況は、2024年6月期末の資産合計が前期比460百万円増の5,569百万円となった。現金及び預金が196百万円減、ソフトウェアが186百万円減、のれんが80百万円減、顧客関連資産が71百万円減となった一方で、売掛金が246百万円増、流動資産のその他が182百万円増、ソフトウェア仮勘定が398百万円増、保険積立金が92百万円増となった。負債合計は同115百万円増の2,103百万円となった。これは主に未払法人税等が119百万円増となったことによる。なお有利子負債(長短借入金合計)は49百万円減少し、無借金となった。純資産合計は同344百万円増の3,466百万円となった。これは主に利益剰余金が358百万円増となったことによる。この結果、自己資本比率は同1.1ポイント上昇して62.2%となった。特に大きな変動は見られず、キャッシュ・フロー計算書にも特に懸念材料は見当たらない。無借金経営となったことや、自己資本比率が順調に上昇したことなどを考慮すれば、財務の健全性は高いと弊社では評価している。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展) 《HN》
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