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RIZAP-G Research Memo(5):コンビニジム「chocoZAP」が快進撃(2)

2023/12/22 12:45 FISCO
*12:45JST RIZAP-G Research Memo(5):コンビニジム「chocoZAP」が快進撃(2) ■chocoZAPの事業モデル 3. サービス内容 RIZAPグループ<2928>のchocoZAPのサービス内容には「簡単・便利」を徹底的に追求した際立った特徴がある。まず、着替えや靴の履き替えが不要であり、極端に言えば入館から5秒でトレーニングをスタートできる。また、24時間365日全店通い放題である。必要性の少ないサービスは徹底的に割愛する割り切りもあり、店舗にはスタッフが存在せず、入退館管理やマシン操作の解説などはすべてスマホから行う。ユーザーからの要望の声が少なかったため、シャワールームや鍵付きロッカーもない。RIZAPのノウハウを活用し、筋トレ初心者でも扱いやすい筋トレマシン、有酸素運動マシンを配置し、さらに主に女性を対象としたセルフエステ・セルフ脱毛の使い放題(要予約)も全店で取り入れた。2023年10月からはセルフネイルやセルフホワイトニングなど新サービスの導入が開始され、運動以外のメニューが充実する。無人店舗のため安全面が気になるところだが、監視カメラが1店舗に平均10台設置され、AIが「不審な行為」や「転倒」を検知し、通報や近隣スタッフが対応できる体制が整っている。chocoZAPの専用アプリは利便性が向上しており、現在では食事管理や睡眠記録の新機能が追加され、運動に限定されないヘルステックサービスに進化を遂げている。 【chocoZAPのサービスの特徴】 ・着替え・履き替え不要(5秒でスタートできる) ・24時間365日全店通い放題 ・無人店舗(安心安全の監視体制)、シャワーなし ・スマホで入退会、入退館、動画解説、店舗混雑情報確認が可能 ・筋トレ初心者でも扱いやすい筋トレマシン、有酸素運動マシン ・セルフエステ・セルフ脱毛使い放題(要予約) ・ゴルフ練習し放題(一部店舗・要予約) ・体組成計・ヘルスウォッチ(スターターキット)と自動連携 ・セルフネイル、セルフホワイトニングなどの新サービスの導入開始 ・食事管理や睡眠記録などのアプリ新機能が追加(詳細後述) chocoZAPの料金は一律3,278円/月(税込み)であり、業界の相場を無視した低価格と言える。業界の相場は現在でも5,000~10,000円/月であり、その2分の1から3分の1の値段で、24時間通い放題で利用ができる。ボディメイクのRIZAPと比較すると100分の1の水準(※RIZAP16回分と比較)である。これを可能にしているのは、原則無人店舗、シャワールームなし、鍵付きロッカーなしなど、顧客に本当に必要なものに絞った設備やサービスであることは言うまでもない。ユーザーが使い終わったマシンに付いた汗を拭き、床のモップがけをしている人もいるという光景はchocoZAPならではであり、ユーザーの好意的な協力により成立している面もあると考察できる。圧倒的なコストパフォーマンスの良さは、急速な会員獲得や早期の単月黒字化につながっている。 同社では、2023年9月にchocoZAP 1周年を迎えるにあたり、「セルフネイル」「セルフホワイトニング」「マッサージチェア」「デスクバイク」「ワークスペース」「ちょこカフェ」の6種の新たなサービスを提供する店舗を順次拡大することを発表した。「ジムを飛び出そう。」という想いのもと、これまでのフィットネスジムの固定観念にとらわれず、「美容」「ライフスタイル」「エンターテイメント」などの様々な分野を取り込み、より利便性の高い「コンビニジム」へと進化する方針である。中でも注目される「セルフネイル」では、設置されたネイルプリンターで、簡単に397種類にのぼる豊富なデザインのネイルが楽しめる。「セルフホワイトニング」もセルフ式であり、専用ペーストを塗ってLEDライトを照射することで歯の表面の汚れを落とし、歯を白くすることができる。いずれも、一般的には高額で時間のかかるサービスだが、chocoZAPでは、1回10分程度のスキマ時間に追加料金なしで利用できる。「デスクバイク」は、広々としたデスク付きのバイクで、読書や勉強、動画鑑賞、PC作業等をしながらトレーニングができる。また、「ちょこカフェ」では、ドリンクサーバーから、コーヒーやプロテインドリンク、コラーゲンドリンク等のドリンクが楽しめる。サービスの導入は2023年10月から開始され、2023年12月中には全店導入※を完了する予定である。 ※「ワークスペース」「ちょこカフェ」に関しては2024年全店導入予定。 4. 出店戦略 chocoZAPは「コンビニジム」というコンセプトが示すように、コンビニエンスストアと類似した出店展開を行っている。周辺に居住する小商圏の顧客を対象とし、立地としては主に駅前の利便性の高い1階路面に出店する。コンビニ同様にドミナント展開を行っており、同一沿線への集中出店により認知度向上や広告宣伝コストの低減を図る。新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響により、基準とする30~40坪程度の候補物件は豊富に存在する点も時代の追い風となっている。出店期間を短縮し、出店関連コストを低減するため、店舗の内外装材料を直接調達し、マシン設備は一括調達するなど、徹底的に標準化している。毎月50~100店舗規模を少数のスタッフで開店できる体制が整っている。 現在chocoZAP全店舗は、直営で展開している。直営のメリットとしては、店舗管理の機動性が高く、軌道に乗った後の収益性が高いという点が挙げられる。もちろんデメリットもあり、一般的には初期投資が重く、撤退コストも大きくなりがちである。同社ではデメリット面を様々な工夫により最小化しつつ、直営のメリットを享受する出店戦略をとった。途中解約時の制約(違約金など)を排除し、約2ヶ月以内に進めるアジャイル出店(柔軟で固定費をかけない出店)を中心としていることなどがその一例である。本格展開後約1年2ヶ月で1,000店舗を超える出店を可能にしたのも、このように出店戦略を工夫している背景がある。今後は、都市部だけでなく、自動車で通いやすい地方のロードサイドにも積極的に出店していく予定である。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫) 《SO》
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時価総額 119,333百万円
ボディメイク事業等を展開するRIZAPを中核とする持株会社。健康食品等の販売を行う健康コーポレーション、インテリア雑貨等を手掛けるBRUNOなども傘下に持つ。chocoZAP事業の拡大に引き続き注力。 記:2024/08/27