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平和不動産リート投資法人 Research Memo(1):成長戦略は順調に推移、外部環境変化に備えたリスク耐性を強化

2023/8/8 14:21 FISCO
*14:21JST 平和不動産リート投資法人 Research Memo(1):成長戦略は順調に推移、外部環境変化に備えたリスク耐性を強化 ■要約 1. 東京都区部に集中投資、平和不動産のサポートが大きな強み 平和不動産リート投資法人<8966>は、平和不動産<8803>グループの投資法人であり、中小規模の事業所が集中し、人口増加傾向が続く東京都区部を中心に、オフィス及びレジデンスに集中的に投資する複合型REITだ。全国各地の証券取引所やオフィスビルを所有・賃貸し、日本橋兜町・茅場町の再活性化及び札幌再開発事業化を推進する再開発事業などのデベロッパー事業を幅広く展開する平和不動産の経験とノウハウを最大限に活用できることが、同REITの大きな強みである。 2. 2023年5月期は、上方修正後の予想を上回り、分配金は過去最高を更新 2023年5月期は、営業収益8,049百万円(前期比2.7%増)、営業利益4,015百万円(同0.1%減)であり、営業収益及び各段階利益はいずれも2023年5月22日に上方修正した予想を上回って着地した。外部成長としては、物件取得と資産入替による譲渡益の計上が大きく寄与した。内部成長としては、ポートフォリオ全体の稼働率は新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)前の2019年5月期以来の最高値を更新し、オフィス及びレジデンスともに高位安定で推移した。財務運営では、調達コストの低下と調達期間の長期化を図った。既存物件の賃貸事業利益の増加に加え、継続的な資産入替による譲渡益の計上により、DPU(1口当たり分配金)は3,160円(同30円増)と、15期連続でスポンサー変更後の最高値を更新した。着実な成長に加え、潤沢な内部留保(55.0億円)を有するなど十分なリスク耐性を備えており、継続的な物件取得、財務基盤の安定化、将来の安定的な分配金支払いなどを可能にしている。 3. 2023年11月期・2024年5月期は、外部成長の進展と潤沢な内部留保残高により、分配金の増配を予想 2023年11月期は、営業収益8,263百万円(前期比2.6%増)、営業利益4,129百万円(同2.8%増)を予想する。2023年6月に公募増資を実施し、それを活用した資産入替に伴う譲渡益計上を見込むが、今後発生する物件取得や譲渡は織り込んでいない。また、2024年5月期は、将来発生する物件取得や譲渡を織り込んでいないことから、営業収益7,698百万円(同6.8%減)、営業利益3,549百万円(同14.0%減)を見込む。ただ、外部成長の進展、内部成長の実現及び潤沢な内部留保の活用によって、2023年11月期のDPUは3,180円(同20円増)、2024年5月期は3,200円(同20円増)と過去最高水準を予想している。これらの予想は確定した外部成長(物件譲渡や物件取得)を織り込むものの、保守的な稼働率やNOI利回りを前提にしていることから、達成可能な水準であると弊社では見ている。 4. 「NEXT VISION」では分配金3,300円、資産規模3,000億円、格付AA格、再エネ導入割合100%を目指す 同REITは、中長期目標「NEXT VISION」で分配金3,300円、資産規模3,000億円、格付AA格、再生可能エネルギー導入割合100%を目標に掲げている。分配金の目標達成に向けては、資産規模拡大による外部成長や、大きく残る賃料ギャップ(市場賃料より低い契約賃料が、市場賃料より高い契約賃料を上回る状況)の回収を進める方針だ。資産規模拡大については、スポンサー・サポートによるパイプライン物件の開発・確保などにより、年間物件取得金額150~200億円を目指す。分配金及び資産規模は順調に増加しているほか、2022年6月に格付がAA-(安定的)に向上し、再生可能エネルギー電力への移行についても2021年11月に対象物件すべてについての切り替え手続きを完了した。また、サステナビリティ(ESG(環境・社会・ガバナンス)の観点から社会・企業を持続させて行く考え方)向上にも前向きに取り組んでいる。「NEXT VISION」の目標達成に向けた意欲的な取り組み及び着実な成果は、投資家に高く評価されると弊社では見ている。 ■Key Points ・東京都区部を中心とするオフィス・レジデンス複合型REITで、平和不動産のサポートが大きな強み ・2023年5月期は、物件取得や物件譲渡益が寄与し、上方修正後の予想を上回る決算。DPUは15期連続でスポンサー変更後の最高値を更新 ・2023年11月期・2024年5月期も、外部成長と潤沢な内部留保の活用により、高水準の分配金を予想 ・「NEXT VISION」のうちAA格への格上げ、再生可能エネルギーへの切り替えは達成。分配金の目標達成に向けた意欲的な取り組みと着実な成果は、投資家に高く評価されると見られる (執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希) 《YI》
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不動産デベロッパー。オフィスビル等の開発、賃貸等を行う。東京証券取引所ビルなど全国の証券取引所ビルを保有。アセットマネジメント事業も。大成建設と資本業務提携。配当性向50%目安。再開発事業の拡大図る。 記:2024/08/01
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平和不動産グループの投資法人で、東京都区部中心にオフィス及びレジデンスに集中投資する複合型REIT。運用資産は120物件超。稼働率は高水準。新規物件取得でポートフォリオ量の拡大、物件の質改善などを図る。 記:2024/10/25