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日ピストン Research Memo(2):リケンと経営統合して持続的成長と企業価値向上を目指す(2)
2023/7/13 14:32
FISCO
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*14:32JST 日ピストン Research Memo(2):リケンと経営統合して持続的成長と企業価値向上を目指す(2) ■要約 4. 成長戦略 日本ピストンリング<
6461
>は、自動車業界を取り巻く事業環境の大きな変化に対応するため、長期ビジョン「The Next NPR 2030」を策定した。目標値としては2031年3月期に売上高1,000億円、営業利益率10%以上、非自動車エンジン事業の売上高比率40%以上、CO2排出量46%削減(2014年3月期比)を掲げている。また、将来の「ありたい姿」からのバックキャストにて、2021年5月に第八次中期経営計画(2022年3月期~2024年3月期)を策定し、長期ビジョンの達成に向けた基盤構築ステージとして2024年3月期の売上高540億円以上、営業利益率8%以上、非自動車エンジン事業の売上高比率15%以上、ROE8%以上、CO2排出量25%削減(2014年3月期比)を目指している。2024年3月期連結業績予想は営業利益率が5.6%で、第八次中期経営計画の目標値8%以上に届かない形となるが、原材料・エネルギー価格等の市況高騰影響を除くと営業利益率は9.8%となり、順調な進捗となっている。 5. リケンと経営統合して共同持株会社が2023年10月2日付で新規上場予定 2022年7月27日付で発表したリケンとの経営統合については、2023年5月2日付で公正取引委員会への届出及び審査手続がすべて終了し、2023年5月23日付で共同持株会社設立による経営統合に関する最終契約書を締結した。また、2023年6月23日開催の両社の定時株主総会において、2023年10月2日付で共同株式移転により共同持株会社リケンNPRを設立することに関する株式移転計画についてそれぞれ承認可決された。株式移転比率は、同社普通株式1株に対して共同持株会社の普通株式1.02株、リケンの普通株式1株に対して共同持株会社の普通株式2株を割当交付する。同社及びリケンの株式は2023年9月28日付で上場廃止となり、共同持株会社リケンNPRが2023年10月2日付でプライム市場へ新規上場予定である。経営統合によって見込まれるシナジー効果としては、(1) 経営リソースシフトによる既存事業の強化・次なるコア製品開発の早期実現、(2) スピードを増す脱炭素化への対応力強化、(3) インフラを含むリソースの共同利用によるコスト削減、(4) 製品相互補完等による生産効率化を通じた製造コスト削減及び供給責任への適時適切な対応、(5) 人や技術の交流を通じた人的スキル高度化、を挙げている。 6. 弊社の注目点 自動車エンジン部品業界はEV化の流れで厳しい事業環境が警戒されているが、一気にEV化が進むわけではなく、エンジン生き残りのシナリオも想定できる。同社はリケンとの経営統合により、既存のエンジン部品分野において低燃費化への技術貢献に取り組むだけでなく、両社のリソースを相互活用した効率化や新製品・新事業への展開を加速する方針である。経営統合後に公表される新たな経営方針では、持続的成長と企業価値向上に向けた意欲的な成長戦略が打ち出される可能性があり、その内容に注目したいと弊社では考えている。 ■Key Points ・自動車エンジン用部品のピストンリングやバルブシートの大手メーカー、医療分野へも展開 ・2023年3月期は売上高が過去最高だが、原材料・エネルギー費高騰の影響で減益 ・2024年3月期は大幅増益予想 ・リケンとの経営統合(2023年10月2日付)により持続的成長と企業価値向上を目指す (執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展) 《YI》
関連銘柄 1件
6461 東証プライム
日本ピストンリング
1,900
9/27 15:00
+18(%)
時価総額 15,911百万円
自動車メーカー向けピストンリング、バルブシート、シリンダ、カムシャフト等を製造。金属粉末射出成形品など非自動車領域も。産業機器向け製品は伸び悩むが、自動車関連製品事業は収益伸長。24.3期1Qは2桁増益。 記:2023/09/16
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