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藤商事 Research Memo(8):稼働力の高い新機種を継続開発していくことでシェア拡大による成長を目指す

2023/6/26 12:28 FISCO
*12:28JST 藤商事 Research Memo(8):稼働力の高い新機種を継続開発していくことでシェア拡大による成長を目指す ■今後の見通し 3. 重点施策 スマート遊技機の導入が始まり、市場の活性化が期待されるなか、藤商事<6257>は2023年3月期をリスタートの1年と位置づけ、「稼働力の向上」を最重点課題として取り組んできた。前述したように2023年3月期は複数のタイトルで想定を上回る稼働力を達成し、業績も期初計画を上回る増収増益となるなど、取り組みの成果が顕在化したものと評価される。同社では2024年3月期も引き続き以下の取り組みを推進し、収益拡大を目指していく。 (1) 開発戦略 同社は2019年より全国のパチンコホールを訪問して、競合メーカーの機種比較も含めて綿密な分析を行い、開発部門に市場のニーズや改善点などをフィードバックすることで、新機種の開発に生かしてきた。改善項目は、音や映像の表現方法から玉の出方、ハンドルの形状に至るまですべて洗い出し、新機種の開発に反映させている。こうした取り組みの成果が、2021年3月期以降に投入した新機種から反映されており、「Pとある」シリーズのロングヒットや、2023年3月期に投入された「Pサラリーマン金太郎」等のヒットにつながったと弊社では見ている。遊技機業界全体はホール数の減少傾向が続いていることもあって伸びが期待しにくい状況ではあるが、同社のシェアはパチンコ遊技機、パチスロ遊技機ともに数%程度にしか過ぎず、シェア拡大による成長余地は大きい。メーカー間での競争も激しいが、そのなかでユーザーに支持される魅力ある機種を開発し続けることができれば、シェアも上昇していくものと弊社では見ている。同社ではパチンコ遊技機の市場シェアについて、現状の1ケタ台後半の水準から10%超えを目指している。 (2) 商品戦略 商品戦略としては従来の「ホラー」「時代劇」「萌え」ジャンルに加えて、「アニメ」ジャンルの育成に注力している。各ジャンルで柱となるコンテンツを育成することが、販売台数の増加と安定した収益基盤の確立につながるためだ。特に、パチンコホールでは若年層の取り込みが課題となっており、キラーコンテンツとして若者に人気の高い「アニメ」ジャンルで主力機種を複数育てることができれば市場シェアも拡大していくものと予想される。2023年4月、5月に投入した「ゴブリンスレイヤー」も期待タイトルの1つとなる。今後は主力タイトルをスマート遊技機で投入していくものと見られ、シェア拡大の好機となる。 (3) 原価低減施策 原価低減施策としては、前述したリユース品の活用に加えて開発段階からの低減活動を進めている。具体的には設計の見直しによって、従来は機種ごとに異なっていた部材の共通化を図り、部材コストの低減に取り組んでいるほか、ソフトウェアの開発効率の向上に取り組んでいる。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《YI》
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パチンコ・パチスロ機の中堅メーカー。1958年創業。無借金経営。「とある」シリーズなどアニメジャンルが主力商品。パチスロ遊技機の新製品「スマスロ ゲゲゲの鬼太郎 覚醒」は24年8月上旬から導入予定。 記:2024/06/11