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インフレ鈍化・金利低下を好感しきれない相場

2023/5/12 12:24 FISCO
[日経平均株価・TOPIX(表)] 日経平均;29359.43;+232.71TOPIX;2094.72;+11.63 [後場の投資戦略]  前日に発表された米4月卸売物価指数(PPI)は前年比+2.3%と2月(+2.7%)から鈍化し、2021年初旬以来の低い伸びとなり、市場予想(+2.5%)も下回った。前月比では+0.2%と上昇したが、こちらも市場予想(+0.3%)を下振れた。食品・エネルギーを除いたコア指数も前年比+3.2%と2月(+3.4%)から鈍化し、市場予想(+3.3%)を下回った。前月比では+0.2%と市場予想に一致。  米4月消費者物価指数(CPI)に続き、先行性の高い米PPIでもインフレの鈍化基調が確認されたことは安心感につながった。一方、前日に発表された米週次新規失業保険申請件数は前週比2万2000件増の26万4000件と市場予想(24万5000件)を上回った。堅調だった米労働市場にも徐々に軟化の兆しが出ているとみられ、米PPIの結果と合わせて米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ継続への警戒感は一段と薄れたといえよう。金利先高観の後退で米金利の低下が続くなか、日米ともに株式は強含み、日経平均は年初来高値を更新している。  しかし、前日は米地銀のパックウェストの預金減少を受けて金融不安が再燃し、ダウ平均はまたもインフレ鈍化を好感しきれずに下落した。また、米国ではマネー・マーケット・ファンド(MMF)の資産残高が2週連続で過去最高を更新するなど、銀行預金から資金を移す動きが続いており、地銀の経営不安はくすぶっている。それなりの規模をもつ銀行がすでに3行破綻しているが、さすがに4行目も意識されはじめると警戒感が高まろう。  本日の東京市場では日経平均や東証株価指数(TOPIX)は為替の円安も寄与して上昇しているが、新興株は売り優勢でマザーズ指数は下落している。インフレ鈍化と金利低下が最も追い風になりそうなところが軟調に推移しているあたり不可解な動きといえ、個人投資家がそれだけ先行きを警戒している証左といえよう。  加えて、米国では債務上限問題もくすぶっている。同問題を巡っては12日に予定されていたバイデン大統領とマッカーシー下院議長の会談が来週に延期されると伝わった。米与野党の協議に目立った進展はみられず、早ければ6月1日にも米政府の資金繰りが行き詰まる可能性も指摘されている。過去にも同様の問題は何度もあったことから、「結局、最終的には解決するから大丈夫だろう」というのが大方の考えだろう。ただ、誰もがそう思い込んでいるからこそ、偶発的な事由の重なりによるリスクを考えておくべきだろう。過去の経験則からしても、仮に最終的に解決するにしても、問題の最終局面では事態の混乱を警戒してマーケットは下落する傾向にあることに留意しておきたい。  また、改めて本日の5月限オプション取引の特別清算指数(SQ)算出を境に需給が転換するリスクについても思い出しておきたい。なお、本日は東レ<3402>、AGC<5201>、住友電工<5802>、NTT<9432>、オリンパス<7733>、資生堂<4911>、クボタ<6326>、アサヒグループ<2502>、ヤクルト本社<2267>などの決算が予定されている。(仲村幸浩) 《AK》
関連銘柄 9件
2267 東証プライム
3,383
10/10 15:00
+11(%)
時価総額 1,157,294百万円
「Newヤクルト」シリーズなどを展開する乳酸菌飲料メーカー。1935年創業。栄養ドリンクや化粧品、医薬品の製造・販売等も行う。米国など海外にも進出。ヤクルトレディの採用活動推進で宅配組織の強化図る。 記:2024/08/02
1,840
10/10 15:00
+14(%)
時価総額 2,798,658百万円
国内ビール大手のアサヒビール、アサヒ飲料、アサヒグループ食品などを傘下に収める持株会社。欧州、オセアニア、東南アジアでも事業展開。日本は主力ブランドに経営資源投下。オセアニアは商品ポートフォリオを強化。 記:2024/09/01
3402 東証プライム
847.8
10/10 15:00
-4.6(%)
時価総額 1,383,170百万円
総合素材メーカー。1926年創業。繊維事業や機能化成品事業、炭素繊維複合材料事業、水処理事業、医薬事業等を展開。炭素繊維で世界トップシェア。繊維は産業用途が回復傾向。26.3期売上高2兆8000億円目標。 記:2024/06/18
4911 東証プライム
3,690
10/10 15:00
-38(%)
時価総額 1,476,000百万円
大手化粧品メーカー。1872年創業。SHISEIDO、エリクシール、マキアージュ等のブランドを展開。レストラン事業、美容室事業も。DOE2.5%以上目安。米州・欧州・アジアパシフィック事業に経営資源投下。 記:2024/07/05
5201 東証プライム
4,755
10/10 15:00
+28(%)
時価総額 1,081,482百万円
世界的ガラスメーカー。建築用板ガラスや自動車用ガラスに強み。フッ素樹脂などの化学品も。新中計では26.12期に営業益2300億円が目標。24.12期は二桁営業増益を目指す。還元方針をDOE3%目安に変更。 記:2024/04/12
5802 東証プライム
2,415.5
10/10 15:00
+59(%)
時価総額 1,917,764百万円
国内最大の電線メーカー。自動車用ワイヤハーネスに強み。24.3期3Q累計は客先の増産を受けて自動車用ハーネスが好調。電力ケーブルも伸長。生産性改善や物流効率化も効いて増収増益に。4Qに有証売却益を計上へ。 記:2024/04/12
6326 東証プライム
2,100.5
10/10 15:00
+43.5(%)
時価総額 2,521,119百万円
世界シェアトップクラスの農業機械メーカー。1890年創業。建設機械「ミニバックホー」などで世界トップシェア。ダクタイル鉄管、水処理システム等も手掛ける。海外売上高比率は7割超。強固な販売網などが強み。 記:2024/08/27
7733 東証プライム
2,826
10/10 15:00
+6.5(%)
時価総額 3,633,931百万円
医療機器メーカー。1919年創業。消化器内視鏡で世界トップシェア。外科手術用エネルギーデバイス、人工骨補填材、整形外科用器具等も。海外売上比率が高い。消化器内視鏡システム「EVIS X1」の拡販図る。 記:2024/06/24
9432 東証プライム
149.9
10/10 15:00
+0.9(%)
時価総額 13,573,492百万円
国内最大の通信会社。傘下にNTT東西、NTTドコモ、NTTデータなど。グローバル事業を強化。総合ICT事業は増収。通信端末機器販売収入、システムインテグレーションサービス収入が増加。24.3期3Qは増収。 記:2024/04/14