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22日の香港市場概況:ハンセン3.2%高で3日ぶり反発、自社株買い拡大でアリババ11%上昇

2022/3/22 18:00 FISCO
*18:00JST 22日の香港市場概況:ハンセン3.2%高で3日ぶり反発、自社株買い拡大でアリババ11%上昇 22日の香港市場は、主要66銘柄で構成されるハンセン指数が前日比667.94ポイント(3.15%)高の21889.28ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が294.07ポイント(4.06%)高の7538.55ポイントとそろって3日ぶりに反発した。売買代金は1403億1640万香港ドルとなっている(21日は1490億3170万香港ドル)。 中国経済対策の期待感が相場を押し上げる流れ。李克強・首相が主宰した21日の国務院(内閣に相当)常務会議では、金融支援の強化による景気下支え方針が改めて示された。香港で新型コロナウイルス防疫対策の緩和が公表されたこともプラス。林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は21日、4月1日付で米国など9カ国からの航空便の乗り入れ禁止措置を解除することや、4月19日から学校の対面授業を再開することを明らかにした。インフレ高進の警戒感などで上値の重い場面がみられたものの、指数は中盤から上げ幅を広げている。(亜州リサーチ編集部) 「ニューエコノミー」関連銘柄に買い戻し。ハンセン科技(テック)指数は5.4%高と他の指数をアウトパフォームした(構成銘柄30のうち29上昇)。個別では、高性能データセンター開発・運営の万国数拠HD(GDSホールディングス:9698/HK)が13.0%高、中国Eコマース最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が11.2%高、電子書籍ストアの閲文集団(チャイナ・リテラチュア:772/HK)が9.6%高と上げが目立った。アリババに関しては、自社株買い計画の拡大が材料視されている。 石炭・石油セクターも高い。中国中煤能源(1898/HK)が8.1%、エン鉱能源集団(1171/HK)が7.6%、中国神華能源(1088/HK)が5.3%、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が4.7%、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が4.4%ずつ上昇した。 非鉄や鉄鋼、建材など素材セクターもしっかり。中国アルミ(チャルコ:2600/HK)と江西銅業(358/HK)がそろって3.6%高、重慶鋼鉄(1053/HK)が3.4%高、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が3.1%高、華潤水泥HD(1313/HK)が3.4%高、北京金隅集団(BBMG:2009/HK)が2.5%高で引けた。 中国不動産セクターも物色される。碧桂園HD(2007/HK)が8.1%高、万科企業(2202/HK)が5.7%高、華潤置地(1109/HK)が3.9%高、融創中国HD(1918/HK)が3.2%高と値を上げた。 そのほか、決算動向を材料にした取引も活発化している。スポーツシューズ生産・販売の安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が4.9%高。同社の決算は50%増益となり、配当の増額が予定された。 半面、医薬品セクターはさえない。上海復星医薬集団(2196/HK)が7.3%安、中国神威薬業集団(2877/HK)が3.6%安、石薬集団(1093/HK)が2.6%安で取引を終えた。石薬集団については、昼に公表した決算が9%増益にとどまった点も失望されている。 そのほか紙製サニタリー用品最大手の恒安国際集団(1044/HK)が3.7%安。通期決算の29%減益と配当の減額見通しが嫌気された。 他の個別株動向では、中国東方航空(670/HK)が2.5%安。事故の影響が不安視されている。乗客・乗員132人を乗せた中国東方航空のボーイング旅客機が21日午後、広西チワン族自治区梧州市の山中に墜落した。中国メディアによれば、生存者はいないもよう。 一方、本土市場は小幅ながら5日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.19%高の3259.86ポイントで取引を終了した。不動産株が高い。金融株、エネルギー株、素材株、公益株、海運株なども買われた。半面、ハイテク株は安い。空運株、医薬品株、消費関連株も売られた。 亜州リサーチ(株) 《FA》