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12日の中国本土市場概況:上海総合0.2%安で4日ぶり反落、緩和期待で下値は限定

2021/8/12 16:56 FISCO
*16:56JST 12日の中国本土市場概況:上海総合0.2%安で4日ぶり反落、緩和期待で下値は限定 12日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比7.88ポイント(0.22%)安の3524.74ポイントと4日ぶりに反落した(上海A株指数は0.22%安の3694.23ポイント)。 投資家の慎重スタンスが強まる流れ。中国の締め付け懸念が再燃したほか、新型コロナウイルス感染拡大が警戒された。国務院(内閣に相当)は11日夜、今後5年間に国家安全保障やイノベーション、独占禁止などの分野で法整備を積極化する方針を発表している。コロナウイルスを巡っては、感染力の強いデルタ型が散発的に流行し、各地で移動制限が強化され、一部の工場の閉鎖される状況だ。経済活動の縮小が不安視された。もっとも、大きく売り込む動きはみられない。昨日公表された7月の金融統計が予想を下回る弱い内容となる中、市場関係者の間では、中国当局が景気の下支えに向けて預金準備率を早期に引き下げる可能性があるとの見方も広がった。(亜州リサーチ編集部) 業種別では、医薬品の下げが目立つ。人福医薬集団(600079/SH)が3.5%安、薬明康徳(603259/SH)が3.0%安、江蘇恒瑞医薬(600276/SH)が1.9%安で取引を終えた。上述した国務院の声明では、医薬品業界もターゲットとして挙げられている。 小売や食品飲料など消費関連株も安い。白酒最大手の貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)が3.5%、老舗化粧品メーカーの上海家化聯合(600315/SH)が2.9%、免税店運営の中国旅遊集団中免(601888/SH)が2.3%ずつ下落した。 保険株もさえない。中国太平洋保険(601601/SH)が2.1%安、中国平安保険(601318/SH)が1.9%安、中国人寿保険(601628/SH)が1.6%安と値を下げた。石炭株、メディア関連株、防衛関連株、銀行・証券株、不動産株の一角も売られている。 半面、自動車株は急伸。広州汽車集団(601238/SH)がストップ高、長城汽車(601633/SH)が5.6%高、上海汽車集団(600104/SH)が3.1%高、安徽江淮汽車集団(Jac motors:600418/SH)が2.1%高で引けた。新エネルギー車(NEV)の販売好調が手がかり。NEVの7月販売台が前年同期比で2.6倍に拡大する中、大手ブローカーの一角は通年の販売台数も伸びが加速すると予測した。ハイテク株、素材株、公益株も買われている。 一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.24ポイント(0.09%)高の264.37ポイント、深センB株指数が6.22ポイント(0.51%)高の1217.03ポイントで終了した。 亜州リサーチ(株) 《FA》