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天昇電 Research Memo(8):内需型製品及び海外事業の拡大で持続的成長を図る

2024/6/26 12:48 FISCO
*12:48JST 天昇電 Research Memo(8):内需型製品及び海外事業の拡大で持続的成長を図る ■中長期の成長戦略 天昇電気工業<6776>は中期経営計画などの発表は行っていないが、社内では目標を掲げて必要な施策を実行するとしている。現在はロシア・ウクライナ情勢を含めて先行きが不透明であるが、以下の施策を粛々と実行する方針である。 (1) 持続的な成長が可能な企業体質への足場固め 人材の採用を積極的に行い、設備への投資も継続する。キャッシュ・フローが安定してきたことから、増産投資だけでなく、機械の入れ替えなどの更新投資も積極的に行う考えだ。 (2) 内需型の製品を拡充し、自動車向けの比率を下げる 現在は売上高の約55%が自動車向けとなっているが、この比率を35%程度までにすることを目標としている。これは自動車向けの売上高を減らすのではなく、内需型の製品を拡充して全体の売上高を増加させることで、相対的に自動車向けの比率を下げようというものだ。その代表的な製品が、雨水貯留浸透槽である。同社によれば、既に少しずつ市場に浸透していると言う。加えて、昨今の台風による洪水被害の影響により各自治体において「雨水の貯留」に対する考えが高まることが予想され、長期的な視点から同社製品にとっては追い風となるだろう。 (3) 海外事業の拡大 同社の連結子会社であるSanko America Corporationが約45億円の大型設備投資(メキシコでの新工場の建設)を実施した。この新工場は既に2022年10月に稼働を開始したが、2024年3月期から連結業績に大きく寄与し始めた※。今後は海外での非自動車事業を一段と拡大すると同時に、国内では「塗装関連」をさらに伸ばす計画も進んでいるようだ。主力である自動車関連も成長が続いているが、それ以上に非自動車分野を伸ばす計画であり、今後の動向は大いに注目される。 ※米国子会社は12月決算であるため、12月までの結果が同社の3月決算に反映される。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇) 《SO》
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樹脂成形加工品メーカー。自動車業界が主顧客。医療廃棄物専用容器や物流容器などの自社製品も。自動車生産台数の回復等で日本成形関連事業は収益好調。アメリカ成形関連事業は黒字転換。雨水貯留装置も自然災害増で拡大。 記:2024/06/16