マーケット
11/22 15:15
38,283.85
+257.68
43,870.35
+461.88
暗号資産
FISCO BTC Index
11/22 22:37:48
15,156,828
フィスコポイント
保有フィスコポイント数
  
今月フィスコポイント数
  

飯野海運 Research Memo(3):海運業(外航海運業、内航・近海海運業)と不動産業が両輪

2024/6/13 14:43 FISCO
*14:43JST 飯野海運 Research Memo(3):海運業(外航海運業、内航・近海海運業)と不動産業が両輪 ■事業概要 1. 事業の概要 飯野海運<9119>は海運業(外航海運業、内航・近海海運業)と不動産業を収益の両輪としている。2024年3月期のセグメント別売上高構成比(調整前)は外航海運業が83.3%、内航・近海海運業が7.3%、不動産業が9.4%、営業利益構成比は外航海運業が79.4%、内航・近海海運業が2.1%、不動産業が18.4%、売上高営業利益率は外航海運業が13.2%、内航・近海海運業が4.0%、不動産業が27.1%だった。なお海運業は、特に外航海運業が海運市況・為替動向や入渠費用などの影響により業績が大きく変動する傾向がある。同社の海運業の特徴として、市況変動の影響を受けにくい中長期契約を主力としていることが挙げられるが、一部のスポット契約は市況変動の影響を受ける。2023年3月期と2024年3月期は海運市況・為替動向が収益を大幅に押し上げる要因となった。不動産業の営業利益は設備更新・営繕費用・電力料金などの影響を受けるが、この要因を除けば営業利益率がおおむね30%前後で推移し、高利益率の安定収益源となっている。 2. 海運業 海運業のうち、外航海運業は全世界にわたる水域において、原油を輸送する大型原油タンカー、石油化学製品を輸送するケミカルタンカー、LNG(液化天然ガス)やLPG(液化石油ガス)を輸送する大型ガス船、石炭・木材チップを輸送する専用船及び石炭や穀物・鋼材・肥料などを輸送する小型〜中型ドライバルク船(ばら積み貨物船)を運航している。内航・近海海運業は国内及び近海を中心とした水域において、LNG・LPG・石油化学系ガスを輸送する小型ガス船を運航している。 2024年3月期末時点のグループ運航船舶数は合計96隻(社船49隻、用船47隻、共有相手持分及び短期用船を含む)である。船種別の内訳は、外航海運業の大型原油タンカー4隻、ケミカルタンカー36隻、大型ガス船9隻(LNG船1隻、LPG船7隻、アンモニア船(中小型)1隻、注:LNG船は社船1隻以外に出資先会社で24隻を共同保有または用船)、ドライバルク船22隻(ドライバルク船21隻、木材チップ専用船1隻)、内航・近海海運業の小型ガス船25隻(LNG船1隻、LPG船22隻、溶融硫黄船1隻)となっている。 主要取引先としては、アストモスエネルギー(株)(出光興産<5019>グループと三菱商事<8058>グループのLPG部門が統合したLPG商社)、出光興産<5019>、王子ホールディングス<3861>、ENEOS(株)(ENEOSホールディングス<5020>グループ会社)、JA全農(全国農業協同組合連合会)、J-POWER(電源開発)<9513>、東ソー<4042>、日本ゼオン<4205>、北海道瓦斯<9534>、Equinor ASA、Borealis AG、SABIC/ARAMCO TRADING FUJAIRAH FZEなどがある。なお2022年4月には世界的な総合化学品メーカーであるSABICから、貢献度が特に高く優れた実績のあった企業として「SABIC Suppliers Recognition Program 2022」を受賞した。 同社は、資源・エネルギー関連輸送を主力として、グローバル・ネットワークを駆使した効率的な輸送で、遠洋から近海にわたる幅広い水域で海上輸送サービスを提供している。業界最大級の船隊規模を誇るケミカルタンカーや、安定収益源として中長期契約を積み上げる大型ガス船などを特徴・強みとしている。特に中東積み石油化学製品の輸送量はトップクラスのシェアを誇っている。またLPG・石油化学系ガスの国内輸送シェアは業界トップクラスで、国内では数少ない内航LNG船も運航している。 同社が運航するケミカルタンカーの多くはステンレス製タンクを有していることも特徴だ。ステンレス製タンクは通常のコーティングタンクに比べて耐腐食性が強いため、硫酸なども輸送できるメリットがあり、石油化学製品だけでなくパーム油などの輸送も行うことで効率的な運航を図っている。ステンレス製タンクに加えて、タンク洗浄など石油化学製品輸送に要求される高度な船舶管理ノウハウ、さらには効率的な輸送ノウハウを有していることが、同社の競争優位性につながっている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展) 《HH》
関連銘柄 9件
3861 東証プライム
560.3
11/22 15:30
+5.8(1.05%)
時価総額 568,358百万円
国内製紙最大手。段ボール原紙や家庭紙、紙おむつ等の生活産業資材が主力。特殊紙や感熱紙などの機能材、資源環境ビジネス等も手掛ける。配当性向30%目安。生活産業資材は東南アジア、オセアニアの事業拡大に注力。 記:2024/06/15
4042 東証プライム
2,111.5
11/22 15:30
+30(1.44%)
時価総額 686,409百万円
総合化学大手。1935年創業。苛性ソーダ、高速液体クロマトグラフィー用カラムで国内トップシェア。臭素は国内生産量トップ。ハイシリカゼオライトは自動車用途中心に出荷順調。分離精製剤の生産能力増強図る。 記:2024/06/24
4205 東証プライム
1,457.5
11/22 15:30
+24(1.67%)
時価総額 334,517百万円
合成ゴム、高機能樹脂の製造・開発等を行う化学メーカー。レーザービームプリンター用レンズ材料、グリーン系香料等で世界トップクラスのシェア。27.3期売上高5100億円目標。電池材料などに新規投資を集中へ。 記:2024/06/07
5019 東証プライム
1,030.5
11/22 15:30
+20(1.98%)
時価総額 1,435,118百万円
石油元売り大手。1911年に北九州・門司で創業。2019年に昭和シェル石油と経営統合。SS「apollostation」を展開。基礎化学品、高機能材等も。新規収益創出で事業ポートフォリオの転換図る。 記:2024/08/10
5020 東証プライム
812.9
11/22 15:30
+25.6(3.25%)
時価総額 2,465,405百万円
ENEOS、JX石油開発、JX金属などを傘下に収める持株会社。石油元売り国内トップ。機能材事業、電気事業、再生可能エネルギー事業等も手掛ける。機能材事業の収益改善図る。JX金属が東証に新規上場申請。 記:2024/10/14
8058 東証プライム
2,646.5
11/22 15:30
+0.5(0.02%)
時価総額 11,059,771百万円
大手総合商社。原料炭や銅、液化天然ガスなど資源分野で世界有数の優良権益を有す。非資源分野は食品卸売に強み。自動車・モビリティ、複合都市開発等も。総還元性向40%程度目処。LNG事業の拡張などを図る。 記:2024/07/07
9119 東証プライム
1,212
11/22 15:30
+10(0.83%)
時価総額 131,987百万円
独立系の中堅海運会社。1899年創業。資源・エネルギー輸送が主力。業界最大級のケミカルタンカーに強み。飯野ビルディングのほか、英国、米国にもオフィスビルを所有。効率配船等で運航採算の更なる向上を図る。 記:2024/10/07
9513 東証プライム
2,564.5
11/22 15:30
+19.5(0.77%)
時価総額 469,434百万円
電力会社への電力供給等を行う電力会社。大規模石炭火力発電所や大規模水力発電所等を手掛ける。風力発電所の建設で国内トップレベルの実績。中期経営計画では27.3期経常利益900億円程度、ROE5%程度目標。 記:2024/06/04
9534 東証プライム
541
11/22 15:30
-2(-0.37%)
時価総額 47,981百万円
北海道地盤の都市ガス会社。1911年設立。主要供給区域は札幌、小樽、千歳、函館、北見など。電気供給事業、LPG事業、自動車販売等も。ガス小売顧客件数は49万件超。31.3期営業利益160億円目標。 記:2024/06/04