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紀文食品 Research Memo(5):フルラインの水産練り製品など強みを背景に紀文ブランドを構築

2024/3/28 14:35 FISCO
*14:35JST 紀文食品 Research Memo(5):フルラインの水産練り製品など強みを背景に紀文ブランドを構築 ■事業概要 2. 特長と強み 紀文食品<2933>は、商品企画・開発力、物流サービス、販売力など特徴的な経営方針や事業運営によって、他に真似のできないフルラインの水産練り製品、素早く安全に全国に配送するチルド物流、訴求力の強いプロモーションといった強みを形成、強力な紀文ブランドを構築・維持・向上してきた。 (1) 商品企画・開発力 同社は創業以来、原材料・製造技術・衛生管理技術や味覚・栄養・機能性の研究に取り組み、独創的な技術と柔軟な発想によって、水産練り製品のフルライン化や中華惣菜の商品化などを推進してきた。特に、長年続けてきた魚肉・大豆・鶏卵・鶏肉畜肉の4つのタンパク特性の研究を基盤とした商品開発は、同社を特徴づけている。また、市場調査を基に時代の潮流や生活者の動向を捉えた商品企画もユニークで、すり身加工技術と豆乳で培った植物タンパク加工技術による柔らかな食感とクリーミーな舌触りが特長の「魚河岸あげ(R)」、カマンベール入りチーズを竹輪に樹木の年輪のように三層構造で巻き込んだ新しい食感の「チーちく(R)」、おからパウダーとこんにゃく粉でヘルシーライフを実現した「糖質0g麺」などのヒット商品を世の中に出してきた。 (2) 仕入れ 同社創業者は「お客さまに少しでも良いものを新鮮なうちにお届けしたい」との想いから、九十九里浜や小田原まで直接商品を仕入れに出向いていた。この精神は、アイテム数が増え国内外に様々な調達ルートを構築した現在においても守られており、水産練り製品の主原料で約80%を輸入しているスケソウダラなどのすり身や原材料の調達、共同開発、製品仕入れをするうえでの礎となっている。 (3) 製造 同社創業者の精神は製造においても礎となっている。短時間で高品質の商品を製造する技術や、新鮮な原材料で鮮度を失わずに製造する技術によって、同社独自の設備を開発してきた。また、製造設備が多岐にわたると管理が難しくなるが、同社は商品を製造する「製造ライン」、製造ラインの点検・整備を行う「設備保全担当」、品質向上のため検査・分析を行う「品質管理担当」、商品の出荷や物流管理を行う「生産調整」が一体となり、素早く安全で確実に生産できる体制を築いている。 (4) 物流サービス 同社は、創業者の精神を礎に全国配送のチルド物流システムも構築している。1972年に日本初の低温物流センターを開設して以来、集荷・仕分け・ピッキング・配送の全工程での低温度管理を実現してきたことは、大きな強みとなっている。全国の物流ネットワークにチルド物流に関する情報を融合した同社のチルド物流システムは、素早く安全確実な配送を実現しており、大手コンビニエンスストアなどから多大な信頼を獲得しただけでなく、同業他社ですら顧客となっている。 (5) 販売力 同社商品の販売先は、スーパーマーケットやコンビニエンスストアといった小売が約80%を占める。同社は小売との直接取引を推進するとともに、データに基づいた売場展開や棚割、メニューなどの提案活動を積極的に展開している。こうした直接取引やプロモーション活動は小売との深い信頼関係につながっており、同社の強みとなっている。一方、同社は発祥の地である築地に直営店「築地総本店」を構え、商品を消費者に直接販売し、商品開発に生かしている。近年ではオンラインショップを運営する傍ら、展示会やSNS、ブランドサイトを活用したプロモーションにも注力しており、「糖質0g麺」やキャラクター蒲鉾、正月セット商品などのヒットにつなげている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光) 《AS》
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時価総額 26,186百万円
水産練り製品や総菜を製造・販売。チルド物流も。海外を強化中。収益はおでん・鍋需要が高まる下期に偏重。マルハニチロと資本業務提携。国内食品事業は黒字転換。水産練り製品が伸びる。24.3期3Qは大幅増益。 記:2024/04/08