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不二精機 Research Memo(4):2022年12月期は4.9%増収も20.3%営業減益、18.4%経常減益

2023/4/4 14:34 FISCO
*14:34JST 不二精機 Research Memo(4):2022年12月期は4.9%増収も20.3%営業減益、18.4%経常減益 ■業績動向 1. 2022年12月期の業績概要 不二精機<6400>の2022年12月期の連結業績は売上高7,833百万円(前期比4.9%増)、営業利益483百万円(同20.3%減)、経常利益502百万円(同18.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益339百万円(同33.0%減)となった。半導体等の不足で自動車生産が伸び悩み、部材高なども影響し、円安効果を除くと実質減収となっており、収益が伸び悩む結果となった。 事業別では、射出成形用精密金型及び成形システム事業は売上高3,021百万円(前期比6.5%増)、営業利益249百万円(同4.0%減)となった。収益性の高い医療用・食品容器用精密金型の売上高が1,524百万円(同27.2%減)と、2021年12月期の売上にコロナ禍の影響により検収手続きの遅延で期ずれ分が3億円程度含まれ、2022年12月期はその分の剥落が影響した。自動車向けは精密成形品その他事業の拡大もあり、ユーザー新規需要に応じた金型需要を含め需要が拡大し1,029百万円(同2.2倍)となった。ただし、利益面では増収ながら製品ミックス悪化により利益率が低下し減益となった。 精密成形品その他事業は、売上高4,811百万円(前期比3.9%増)、営業利益209百万円(同36.4%減)となった。主力の自動車部品用成形品は3,670百万円(同4.7%増)と増収を確保したものの、半導体不足による自動車生産が伸び悩み、円安効果を差し引くと実質では減収となった。情報関連は853百万円(同6.9%増)で新譜効果によるCD販売の回復などで増収を確保した。ただし利益面では実質減収であったこと、樹脂価格高騰及び燃料費増の原価高もあり利益率が低下し、大幅減益となった。 財務状況は緩やかに改善傾向も、さらなる財務体質の強化が必要 2. 財務状況 同社は収益の長期低迷を経た後に海外での収益基盤が安定し、純資産も増加、自己資本比率が2022年12月期末には31.9%と30%を超えてきた。しかし、全体的に財務体質はまだ脆弱であり、金利上昇リスクが増していることなどから、さらなる財務体質の強化が必要である。なお、キャッシュ・フローについては、海外工場の設備増強が一巡したことで、2021年12月期のフリーキャッシュ・フローは2018年12月期以来のプラスに転じ、2022年12月期も営業キャッシュ・フローが減少するなかにおいてプラスを維持した。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 岡本 弘) 《YI》
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自動車部品用成形品を主力製品とする精密成形品その他事業、射出成形用精密金型及び成形システム事業を展開。ハイサイクル、多数個取りの金型技術が強み。精密金型事業では医療用品分野、食品容器分野の顧客開拓に注力。 記:2024/10/06