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日プロ Research Memo(6):2022年5月期第2四半期累計は増収、営業・経常増益と順調

2022/3/7 15:16 FISCO
*15:16JST 日プロ Research Memo(6):2022年5月期第2四半期累計は増収、営業・経常増益と順調 ■業績動向 1. 2022年5月期第2四半期累計連結業績の概要 日本プロセス<9651>の2022年5月期第2四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比9.5%増の3,675百万円、営業利益が同8.9%増の344百万円、経常利益が同5.6%増の373百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同4.4%減の225百万円だった。なお、第1四半期の期首から収益認識会計基準を適用しているが、損益への影響は軽微(影響額として売上高が80百万円増加、売上原価が67百万円増加、営業利益、経常利益、税金等調整前四半期純利益がそれぞれ13百万円増加)だった。 特定情報システムにおける大規模案件の進捗遅れなどにより、期初計画(売上高3,740百万円、営業利益360百万円、経常利益380百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益260百万円)を小幅に下回ったが、前年同期比では増収、営業・経常増益と順調だった。全体として受注が好調に推移し、グループ間の連携強化、プロジェクト管理強化による生産性向上、経費抑制なども寄与した。売上総利益は前年同期比2.5%増加した。売上総利益率は21.8%で同1.5ポイント低下した。販管費は同1.8%減少した。販管費比率は同1.4ポイント低下して12.4%となった。親会社株主に帰属する四半期純利益は法人税等が増加したため減益だった。 なお新型コロナウイルス感染症拡大防止に向けた取り組みとして、ガイドラインを作成の上、社員や家族、ステークホルダーの健康第一に、リモートワークやオンライン化、3密防止などの対策を継続した。また家族と過ごす費用として特別手当を支給した。使用予定だった福利厚生費を充当したため費用の追加的発生はなかった。採用活動に関してはWebを活用した会社説明会、採用試験・面接を実施し、概ね計画水準の内定者を確保した。 2. セグメント別動向 セグメント別の動向は以下のとおりである。 (1) 制御システム 制御システムは、売上高が前年同期比47.5%増の623百万円、利益(調整前営業利益)が同27.7%増の138百万円だった。エネルギー関連分野では、火力発電所向け監視・制御システムの作業量が減少したが、再生可能エネルギーシステムの新規案件(電力グリッドシステム関連)を受注した。交通関連分野では、前期より継続しているJR在来線運行管理システムの大規模案件が順調に推移し、海外高速鉄道の運行管理システムも堅調だった。前年同期の売上が少なかったことも大幅増収増益の一因だった。営業利益率は22.2%で同3.4ポイント低下した。 (2) 自動車システム 自動車システムは、売上高が前年同期比3.3%増の906百万円、利益が同3.1%減の230百万円だった。AD・ADAS関連がコロナ禍や開発端境期の影響で減少したが、パワートレイン制御(エンジン制御、変速機制御)と電動化案件(インバータ制御案件)が好調に推移した。営業利益率は25.4%で同1.7ポイント低下した。 (3) 特定情報システム 特定情報システムは、売上高が前年同期比2.6%減の312百万円、利益が同13.3%減の73百万円だった。危機管理関連の大規模案件の進捗が遅れたため減収減益だったが、画像認識・識別案件はAD・ADAS関連向けや衛星画像関連向けが好調だった。営業利益率は23.5%で同2.9ポイント低下した。 (4) 組込システム 組込システムは、売上高が前年同期比16.7%増の599百万円、利益が同21.9%増の140百万円だった。主力のストレージデバイス関連では、SSD等既存製品が横ばいだったが、新ストレージで担当範囲を拡大した。IoT建設機械関連、AD・ADAS関連の基盤ソフトウェア開発は横ばいだった。営業利益率は23.4%で同1.0ポイント上昇した。 (5) 産業・ITCソリューション 産業・ICTソリューションは、売上高が前年同期比0.9%増の1,234百万円、利益が同7.5%減の218百万円だった。社会基盤関連の立ち上がり遅れや、コロナ禍により鉄道子会社向けの作業量が減少したため減益だったが、航空宇宙関連では大規模案件請負に向けて上流設計に参画し、ICカードシステムなども堅調に推移した。営業利益率は17.7%で同1.6ポイント低下した。 財務の健全性は高い 3. 財務の状況 財務面で見ると、2022年5月期第2四半期末時点の総資産は10,787百万円で前期末比994百万円減少した。保有株式等の時価下落に伴って投資有価証券が減少した。負債合計は1,349百万円で同756百万円減少した。賞与引当金及び未払法人税等が減少した。純資産は9,437百万円で同238百万円減少した。利益剰余金が増加したが、自己株式取得及び投資有価証券の時価下落に伴ってその他有価証券評価差額金が減少した。この結果、自己資本比率は87.5%となり同5.4ポイント上昇した。無借金経営で内部留保は潤沢である。財務健全性は極めて高いと言えるだろう。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展) 《ST》
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