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コスモスイニシア Research Memo(3):商品・サービスの企画力とサービスクオリティに強み

2021/7/19 15:13 FISCO
*15:13JST コスモスイニシア Research Memo(3):商品・サービスの企画力とサービスクオリティに強み ■事業内容 コスモスイニシア<8844>は不動産の開発及び販売を行っているが、主として一般消費者向けに住宅に関わる商品・サービスを提供するレジデンシャル事業、事業者向けに投資用不動産等の商品・サービスを提供するソリューション事業、アパートメントホテルを開発・運営する宿泊事業、オフィス環境などのデザイン設計や施工をする工事事業で構成されており、顧客や取引先、投資家から見て分かりやすい分類になっている。2021年3月期の事業別の売上高構成比は、コロナ禍の影響が宿泊事業に大きく生じた関係で例年に比べて歪になっているが、レジデンシャル事業38%、ソリューション事業48%、宿泊事業1%、工事事業13%であった。主力事業のレジデンシャル事業とソリューション事業は同社が展開し、宿泊事業の運営は(株)コスモスホテルマネジメント、工事事業は(株)コスモスモアと子会社などが担っている。 商品・サービスの企画力とサービスクオリティに強み 1. レジデンシャル事業 レジデンシャル事業では、「新築・中古」といった従来の枠にとらわれず、一般消費者に対して住宅に関わる商品やサービスをワンストップで提供している。商品・サービスのメニューは新築マンション「イニシア」、新築一戸建「イニシアフォーラム」、リノベーションマンション「イニシア&リノベーション」、そしてリテール仲介等である。レジデンシャル事業に占めるそれぞれの売上高構成比(2021年3月期)は新築マンション51%、新築一戸建19%、リノベーションマンション等28%、不動産仲介その他2%となっている。同社の特徴は、以前から評価の高いアフターサービスに加え、新たな商品・サービスを生み出す企画力など「お客様」志向の強いサービスクオリティにある。なお、同社はレジデンシャル事業における商品・サービスを「INITIA(イニシア)」ブランドに統合し、2020年春から販売している新築分譲住宅(新築マンション、アクティブシニア新築マンション、新築タウンハウス、新築一戸建)およびリノベーション事業(リノベーションマンション、リノベーション・リフォーム工事)について「INITIA(イニシア)」を冠したブランド名称・ロゴへ変更している。 同社の事業において中心となる新築マンションは、30代から40代のシングル・DINKS・ファミリーなど幅広い1次取得者層をターゲットとしている。なかでも商品・サービスの企画力に強みがあり、キッチンをLDKの中心に据えるシーナリーキッチンや玄関を広げたウェルカムホールといった空間品質のほか、施工体制から各種サポートサービスまで、独自の品質管理体制「QIT」による品質へのこだわりを徹底しており、住む喜びや暮らしやすさ、使いやすさなど顧客の期待する以上の価値の提供を目指している。分譲を始めて37年目となる2011年に累計10万戸を突破、現在までの累計供給戸数が107,000戸に達するなど、同社のマンションは長く好評を得ており、19年連続グッドデザイン賞も受賞している(2002年度~2020年度)。 「人生100年時代」と言われているなか、アクティブなシニアの人々に向けて新築分譲マンションを開発している。アクティブシニア向けマンション「イニシアグラン(旧:グランコスモ)」である。シニアというと介護などと短絡しがちだが、実際にはアクティブなシニアが多い(しかも増加している)。それにもかかわらず、アクティブシニアを想定した企画が少なかったこともあり、「イニシアグラン」は人気となっている。「サービス付高齢者住宅」や「介護付き有料老人ホーム」などと異なり、自由に暮らせる上資産としての価値が残せるところに特徴がある。さらに、大浴場やカフェダイニングなど住民が交流できる共有施設や、子会社(株)コスモスライフサポートなどによる各種イベントの実施や健康・安心につながる生活支援など、アクティブかつ健やかな暮らしを応援する様々なサービスやサポートが用意されている。政令指定都市や人口40〜50万人以上の都市の、買い物や趣味、旅行、医療など生活するうえで利便性の高い市街地再開発事業などをメインに開発しており、現在、北海道や福井県、福岡県などで複数のプロジェクトが進行している。 マンションデベロッパーのイメージの強い同社だが、供給してきた新築一戸建「イニシアフォーラム」もすでに4,500区画近くに達する。独自の品質管理体制「QIT」を新築一戸建にも導入し、街区設計や2階に明るく開放的なリビングを設けた「SOLA LIVING」など商品性で高い評価を得ている。また、リノベーションマンション「イニシア&リノベーション」では、デザインや機能性など新築マンションで培ったノウハウを生かし、中古マンションを「暮らし心地」の面から生まれ変わらせている。ほかに、居住用不動産の仲介・買取では、新築分譲やリノベーションマンションとの連携などによりスムーズな住み替えをサポート、居住用不動産のリノベーション・リフォーム工事では、最適なプランによって価値ある住まいへのリノベーションを提案している。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光) 《ST》
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時価総額 27,366百万円
大和ハウスグループの不動産デベロッパー。新築マンションや新築一戸建等の販売、収益不動産の開発・販売・賃貸管理、宿泊事業等を手掛ける。25.3期は増収増益見通し。収益不動産等販売の収益性改善などを見込む。 記:2024/07/07