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昭和産 Research Memo(7):長期ビジョン「SHOWA Next Stage for 2025」に邁進

2020/7/10 17:17 FISCO
*17:17JST 昭和産 Research Memo(7):長期ビジョン「SHOWA Next Stage for 2025」に邁進 ■昭和産業<2004>の中長期の成長戦略 1. 1st Stage「中期経営計画17-19」 ありたい姿の実現に向けた足場固め 同社グループは、同社90周年を迎える2025年度のありたい姿(長期ビジョン)「SHOWA Next Stage for 2025」(2017−2025年度の9年間)を策定し、3次にわたり中期経営計画を展開している。「SHOWA Next Stage for 2025」策定の背景には、事業環境の変化に対応し、更なる成長戦略を実現するためには、過去の経験からの積上目標ではなく、ゼロベースで、ありたい姿から大胆な目標を設定する視点が必要であるという考えがある。 その実現に向けた足場固めと位置付ける1st Stage「中期経営計画17-19」においては、売上高実績2,540億円(中期経営計画17-19目標 2,600億円)、経常利益101億円(同115億円)、ROE8.0%(同9.0%)、自己資本比率49.2%(同50.0%)となる。目標値に対する達成率は、売上高97.7%、経常利益88.3%となる。経常利益は過去最高益を更新したものの、物流費や人件費、エネルギーコスト等の上昇の影響により、目標値に対しては未達となった。ただし、未達ではあるが、経常利益は過去最高益を更新しているほか、自己資本比率については、期末として過去最高値を更新している。 1st Stage「中期経営計画17-19」における成果 基本戦略(1)「基盤事業の強化」 収益の安定化を目的として、コンビニエンスストア向けパンビジネスと鹿島工場の生産能力増強が挙げられる。(株)セブン-イレブン・ジャパン向けに冷凍パン生地、焼成パン等、原料供給から一貫体制で行っている。製粉事業、油脂食品事業、糖質事業による品質向上を目的としたグループ連携によるオリジナル原料の開発や提案を強化している。また、主力の鹿島工場への設備投資を実施しており、製油工場抽出工程の更新、粉末水あめ生産工程の増設、荷役設備ニューマチックアンローダーの更新を行っている。 基本戦略(2)「事業領域の拡大」 アジアへの事業展開を目指し、台湾を拠点に食品・飼料などの事業を展開する大成集団(台南市)と合弁事業を開始した。製粉事業については、小麦粉の生産性向上や品質改善に関する技術提供を行い、飼料事業(鶏卵)では、製造における衛生面、品質管理面での向上を図る。 基本戦略(3)「社会的課題解決への貢献」 ESG経営を推進するため、主力拠点の鹿島工場に最新の熱電併給(コージェネレーション)システムを導入したほか、石油由来プラスチックの使用量削減、CO2排出の抑制実現に向けてバイオマスを有効活用した清掃作業用「バイオマスごみ袋」を開発。原料にバイオマス(非食用小麦15%、トウモロコシ由来の工業用コーンスターチ5%)を20%使用している。 基本戦略(4)「プラットフォームの再構築」 「プラットフォームの再構築」としては、攻めと守りのプラットフォームの強化を目的として、事業戦略推進体制の構築や報酬/経営諮問委員会の設置を行っている。 基本戦略(5)「ステークホルダーエンゲージメントの強化」 コミュニケーション手段の充実として、コーポレートサイト(Web)リニューアル、IRの強化を行っている。 2. 2nd Stage「中期経営計画20-22」 2020年4月より2nd Stageである「中期経営計画20-22」を進めており、基本方針は「“確立”基盤事業の盤石化と成長事業の育成」、基本コンセプトは「SHOWA New Value Creation ~SHOWAだからできる新たな価値とは~」である。顧客・社会課題視点による解決提案力の向上やグループ総合力の更なる深化、さらにイノベーション創出に向けた経営基盤の確立によって、新たな価値を創造し、多様な食シーンに貢献する。「中期経営計画20-22」の経営指標としては、2023年3月期の売上高目標を2,800億円(2020年3月期実績2,540憶円)、経常利益130億円(同101億円)を目標としており、伸長率は売上高が110.2%、経常利益が128.0%とした。また、ROEは9.0%以上(同8.0%)を目標としている。 事業を取り巻く環境としては、「マクロ環境」においては、少子高年齢化の加速、ニーズの多様化、デジタル技術の進展が挙げられる。「ビジネス環境」においては、アジア新興国中間所得層の増加、持続可能な社会への要請、物流クライシスの深刻化が挙げられる。また、「市場環境」においては、コモディティ品は価格競争激化、モノ消費からコト消費への移行、ベジタリアン/ビーガン市場の拡大などが挙げられる。これら事業へ影響を与える主な環境変化において、「新しい機軸によるニーズの高まり」「最新技術を利用した飛躍的な生産性向上」「消費スタイルの変化に伴う新たな領域・地域での市場拡大」を事業機会と捉えている。 (執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一) 《EY》
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時価総額 91,594百万円
小麦粉や植物油、コーンスターチなど食品事業が主力。昭和天ぷら粉など定番商品多数。飼料事業、植物工場なども。食品事業は堅調。価格改定効果も。植物由来タンパク質で新ブランド投入、シート状食品を外食向けに販売。 記:2024/09/27