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後場に注目すべき3つのポイント~機関の出遅れ選別物色と個人のIPO人気と

2020/6/24 12:47 FISCO
*12:47JST 後場に注目すべき3つのポイント~機関の出遅れ選別物色と個人のIPO人気と 24日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は小幅続伸、機関の出遅れ選別物色と個人のIPO人気と ・ドル・円はもみ合い、国内勢の買いは一服 ・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位がエムスリー<2413> ■日経平均は小幅続伸、機関の出遅れ選別物色と個人のIPO人気と 日経平均は小幅続伸。27.58円高の22576.63円(出来高概算5億7000万株)で前場の取引を終えている。 23日の米株式市場でNYダウは続伸し、131ドル高となった。トランプ大統領が米中貿易協議における第1弾合意の継続を再確認する投稿を入れ、米中関係を巡り安心感が広がった。クドロー国家経済会議(NEC)委員長が経済再封鎖の可能性を否定したことや、ムニューシン財務長官が追加支援策について7月にも可決される見通しと述べたことも好感された。ハイテク株の高いナスダック総合指数は連日で過去最高値を更新。為替相場が1ドル=106円台半ばと円高方向に振れていたため、本日の日経平均は8円安からスタートしたが、前場中ごろには一転22663.29円(114.24円高)まで上昇する場面があった。ただ、一段の上値追いの動きは鈍く、前引けにかけて伸び悩んだ。 個別では、ファーストリテ<9983>、トヨタ自<7203>、ソニー<6758>などがしっかり。日本通信<9424>やガンホー<3765>が商いを伴って急伸し、売買代金上位にランクインしている。ガンホーは第1四半期決算がポジティブに受け止められ、日本通信はマイナンバーを巡る報道を受けて思惑買いが入ったようだ。しまむら<8227>など6月既存店売上が急回復した小売株の一角も高い。また、日本通信やガンホーとともに東海ソフト<4430>などが東証1部上昇率上位に顔を出した。一方、売買代金トップのソフトバンクG<9984>は2%近い下落。前日に「東京ディズニーランド・シー」再開を発表し買われたOLC<4661>だが、本日は一転2%超下落している。任天堂<7974>や東エレク<8035>は小安い。また、安永<7271>などが東証1部下落率上位に顔を出した。 セクターでは、精密機器、輸送用機器、ゴム製品などが上昇率上位。半面、海運業、石油・石炭製品、電気・ガス業などが下落率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の33%、対して値下がり銘柄は63%となっている。 本日の日経平均は国内外での経済活動再開や政府による支援策が好感される一方、為替の円高進行が上値を抑え、伸び悩む展開となっている。為替動向については前日の当欄で述べたとおり、米連邦準備理事会(FRB)のバランスシートの推移から短期ドル資金のひっ迫が緩和しつつあることが窺えるため、今後も動向に注意する必要があるだろう。とはいえ、経済活動の再開に伴って欧米を中心に経済指標が市場予想を上回る回復を見せており、目先的に投資家心理が大きく悪化することも想定しづらい。さらに下値を支える要因としては各国中銀の緩和マネー、上値の抑制要因としては新型コロナウイルスの感染再拡大懸念などが挙げられる。ここに来て当面のもち合い相場を予想する市場関係者が増えてきたが、従前からの当欄の見立てどおりと言える。 売買代金上位を見ると、前日当欄で取り上げたトヨタ自が円高環境ながら続伸。やはりここまでの株高で負けている機関投資家はシクリカルバリュー株(景気敏感系の割安株)を中心とした出遅れ株への関心を高めていると考えられる。また、6月既存店売上が急回復したしまむらなどの小売株も新たにリバーサル(株価の反転上昇)期待が高まっているようだ。このように機関投資家は業況を睨みながら出遅れ株を選別物色する動きを強めるだろう。業種別騰落率を見ても、景気敏感セクターは強弱分かれる格好となっている。なお、米株式市場の動向を見ても分かるとおり、コロナ後の「ニューノーマル(新常態)」と低金利継続を睨み、ハイテクを中心としたグロース株(成長株)優位が続くとの見方は変わらない。 一方、マザーズにロコガイド<4497>、フィーチャ<4052>、コパ<7689>の3社が新規上場。新興株の活況が続くなか、しかも4月6日の松屋R&D<7317>以来2カ月以上ぶりのIPO(新規株式公開)とあって、個人投資家の関心を一手に集めているようだ。ロコガイドは前引け時点で気配値3400円に211万1100株の買い注文が入っている。金額ベースでおよそ72億円もの買い注文だ。昨年、有力ベンチャーのIPOとして注目されたSansan<4443>の初値買い資金がおよそ80億円、フリー<4478>が86億円であり、これら匹敵する規模となる。再開されたIPOへの期待の高さが窺えるものの、ややバブルの感があるのは気掛かりか。 これに伴い、大型株・中小型株とも個人投資家が売買主体の銘柄は利益確定売りに押されるものが目立つ。ここまでの東証1部売買代金も1兆円に届かず、やや低調だ。ただ、IPO銘柄の人気が刺激する形でマザーズ指数は反発。IPO銘柄が好調な出足となり、個人投資家による中小型株の循環物色が続くか注視したい。 ■ドル・円はもみ合い、国内勢の買いは一服 24日午前の東京市場でドル・円はもみ合い。日本株の安寄りを受けた円買いで106円前半に下げた後、日経平均株価は反転し円買い縮小でドルは106円60銭台に値を切り上げた。ただ、米株式先物の不安定な値動きで、国内勢のドル買いは一服している。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は106円39銭から106円64銭、ユーロ・ドルは1.1308ドルから1.1322ドル。ユーロ・円は120円34銭から120円68銭。 ■後場のチェック銘柄 ・エコミック<3802>、アルメディオ<7859>など、9銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位がエムスリー<2413> ■経済指標・要人発言 【金融政策】 ・NZ準備銀行:政策金利0.25%に据え置き 【要人発言】 ・NZ準備銀行(声明) 「量的緩和の維持で合意。規模は600億NZドル」 「必要に応じて追加の金融政策手段を検討する用意」 ・日銀金融政策決定会合における主な意見(6月15・16日分) 「コロナ対応支援策で、企業金融支援と市場安定維持に努めることが重要」 「コロナ対応3本柱の金融緩和、情勢変化に応じる余地が大きい柔軟な枠組み」 「政策措置はおおむね出そろった。当面は効果の丁寧な確認・検証が望ましい」 <国内> ・14:00 4月景気動向指数・先行改定値(速報値:76.2) <海外> 特になし 《HH》
関連銘柄 21件
2413 東証プライム
1,425
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-12.5(-0.87%)
時価総額 967,675百万円
医療従事者専門サイト「m3.com」を運営。製薬企業の薬剤プロモーション・マーケティング支援、薬剤師向け求人情報サイト「薬キャリ」の運営等も。メディカルプラットフォームでは医療現場のDX化支援が順調。 記:2024/07/29
3,030
11/22 15:30
-7(-0.23%)
時価総額 251,978百万円
スマホゲームのパズルRPG「パズル&ドラゴンズ」が主力。コンソールゲームの企画・開発・販売等も。パズドラは国内累計6200万DL突破。ニンジャラは世界累計1100万DL超。ゲームブランドの強化図る。 記:2024/07/05
3802 東証スタンダード
403
11/22 15:30
±0(0%)
時価総額 1,891百万円
給与計算アウトソーシング、年末調整アウトソーシング等を手掛ける。給与計算代行で国内トップクラスの実績。ソフトウエア・ハードウエア開発事業も。BPO事業は既存顧客との関係強化図る。25.3期は2桁増益計画。 記:2024/07/01
4052 東証グロース
493
11/22 15:30
+3(0.61%)
時価総額 2,887百万円
画像認識ソフトウェアの開発・販売を行う。モビリティ事業が主力。スマートインフラ事業、DX事業までサービス分野拡大。ボッシュと資本業務提携。ボッシュとの提携効果などで受託開発収入は伸びる。先行投資実施。 記:2024/07/01
4430 東証スタンダード
1,322
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-15(-1.12%)
時価総額 6,504百万円
独立系ソフトウェア開発会社。1970年設立。産業システム開発や車載ソフトウェア開発、官公庁システム開発等を手掛ける。トヨタグループ、富士電機等が主要取引先。組込み関連事業では⺠生・産業機器関連開発が順調。 記:2024/06/07
4443 東証プライム
2,016
11/22 15:30
+47(2.39%)
時価総額 254,238百万円
営業DXサービス「Sansan」、インボイス管理サービス「Bill One」等を手掛ける。Sansanは契約件数が9400件超。Bill Oneの有料契約件数は2600件超。Bill Oneは高成長続く。 記:2024/06/07
4478 東証グロース
2,589
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-92(-3.43%)
時価総額 151,741百万円
中小企業向けに統合型クラウド会計ソフト、人事労務ソフトの提供等を行う。クラウド会計ソフトで国内トップシェア。有料課金ユーザー企業数は53万件超。サブスク売上比率が高い。金融サービスの拡大等を図る。 記:2024/10/24
4497 マザーズ
2,710
9/28 15:00
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時価総額 26,544百万円
チラシ・買物情報サービス「トクバイ」や小売店の混雑状況が確認できる「混雑ランプ」を運営。湖南市とICT活用情報発信で連携。くふうカンパニーとの統合で9月上場廃止、10月持ち株会社へ。21.3期は増収増益。 記:2021/06/24
4661 東証プライム
3,382
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-21(-0.62%)
時価総額 6,150,001百万円
東京ディズニーランド、東京ディズニーシーの運営等を行うテーマパーク事業が主力。ホテル事業や商業施設「イクスピアリ」の運営等も。テーマパーク事業は海外ゲストの回復などで順調。25.3期は2桁増収計画。 記:2024/07/02
6758 東証プライム
2,948
11/22 15:30
-3.5(-0.12%)
時価総額 18,404,653百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
7203 東証プライム
2,664.5
11/22 15:30
-10(-0.37%)
時価総額 42,085,743百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
7271 東証スタンダード
507
11/22 15:30
-4(-0.78%)
時価総額 6,560百万円
エンジン部品の製造・販売を行う。1923年創業。三重県伊賀市に本社。コネクティングロッドで世界トップクラスのシェア。トヨタなどが主要取引先。環境機器事業は新型ディスポーザの投入、システム販売の回復見込む。 記:2024/06/25
7317 東証グロース
728
11/22 15:30
±0(0%)
時価総額 15,388百万円
血圧計腕帯や医療用綿棒自動機等のメディカルヘルスケア事業、縫製自動機やエアバッグ等のセイフティシステム事業を展開。血圧計センサー用腕帯で世界トップシェア。メディカルヘルスケア事業では工程自動化を推進。 記:2024/08/20
7689 東証グロース
575
11/22 15:30
+8(1.41%)
時価総額 1,704百万円
生活用品などをTV通販番組、店頭で実演販売。インターネット通販、実演販売士の派遣、実演販売専門店「デモカウ」の運営等も。実演販売士の育成システムが強み。ラジオ媒体における商品販売の強化などに取り組む。 記:2024/08/06
7859 東証スタンダード
318
11/22 15:30
+1(0.32%)
時価総額 6,616百万円
中国子会社で生産の断熱材が柱。繊維状炭素を用いたナノ製品を育成へ。中国など海外売上高が全体の約9割。光学ドライブの生産からは撤退。国内は工事案件等堅調。中国で太陽光発電製造用ヒータモジュールの受注が拡大。 記:2024/09/20
7974 東証プライム
8,166
11/22 15:30
-37(-0.45%)
時価総額 10,605,103百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。海外売上高比率は7割超。新規タイトル、追加コンテンツの継続投入でプラットフォームの活性化を図る。 記:2024/07/28
8035 東証プライム
22,250
11/22 15:30
+470(2.16%)
時価総額 10,493,834百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
8227 東証プライム
7,969
11/22 15:30
+308(4.02%)
時価総額 588,327百万円
総合衣料品店「ファッションセンターしまむら」を運営。低価格の衣料に強み。若者向け業態「アベイル」、ベビー業態「バースデイ」等も展開。アベイルはアウター衣料の品揃えを拡充。27.2期営業利益660億円目標。 記:2024/10/24
9424 東証プライム
140
11/22 15:30
-2(-1.41%)
時価総額 23,229百万円
MVNO事業者。2001年に世界で初めてデータ通信MVNO事業を開始。SIM事業、FPoS事業、ローカル4G/5G事業を手掛ける。日本通信SIMの契約回線数は順調増。FPoSの評価定着、事例拡大図る。 記:2024/07/05
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49,020
11/22 15:30
+550(1.13%)
時価総額 15,599,193百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25
9984 東証プライム
8,586
11/22 15:30
+36(0.42%)
時価総額 12,621,377百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17