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テラスカイ Research Memo(8):2021年2月期は積極的な人材採用など先行投資の継続により増収減益を計画

2020/6/9 15:28 FISCO
*15:28JST テラスカイ Research Memo(8):2021年2月期は積極的な人材採用など先行投資の継続により増収減益を計画 ■今後の見通し 1. 2021年2月期の業績見通し テラスカイ<3915>の2021年2月期の連結業績見通しは、売上高で前期比15.4%増の10,728百万円、営業利益で同28.2%減の520百万円、経常利益で同33.3%減の507百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同146.3%増の2,170百万円を見込む。当期純利益に関しては4月30日付で期初計画の222百万円から上方修正を発表している。サーバーワークスの保有株の約4分の1を売却し、投資有価証券売却益2,806百万円を計上する見込みになったことが要因だ※。手元キャッシュは50億円を超えることになるが、引き続き高成長実現のための投資に充当していく予定となっている。また、M&Aについてもシナジーが見込める案件があれば前向きに検討していく方針だ。 ※サーバーワークスの保有株式数は50.6万株となり、5月1日終値(14,820円)時点の含み益は70億円強と試算される。 売上高についてはSalesforceやAWS等のクラウドシステムの導入拡大が続き、2ケタ増収が続く見通し。伸び率が鈍化するのは、エンジニアの採用が大幅に伸ばせないことを前提に計画を作ったことや、製品事業のうち前期に急増したフロー収入を保守的に見込んだことが要因だ。事業別売上見通しは、ソリューション事業が前期比18.5%増の9,021百万円、製品事業が同1.1%増の1,707百万円となり、製品事業の内訳としてストック収入が同30.3%増の1,158百万円、フロー収入が同31.4%減の549百万円となっている。 費用面では人員体制強化に伴う人件費や教育費等の増加、新規事業並びに海外子会社への先行投資費用の増加が減益要因となる。人員については前期に引き続き大幅増員を計画している。ここ数年はIT 業界の好況が続きエンジニアの採用が思うように進まなかったが、同社は採用力強化のため、2020年3月より既存社員に一層の給与増額改定を行うとともに、中途採用者の条件面の見直しを実施しており、従来よりも採用が進むと見ている。また、新型コロナウイルスの影響によって、需給環境が改善する可能性もある。市場環境の先行きは依然不透明なものの、中期的に高成長を目指す同社にとって2021年2月期は人員体制を強化できる好機との見方もできる。予定どおり採用が進めば、受注状況次第で売上高も会社計画を上回る可能性がある。 なお、新型コロナウイルス感染拡大の業績への影響については、現時点で見通すことが困難なため、今回の業績計画には織り込んでいない。直近の状況について見ると、当第1四半期については受注残を抱えていることもあり、業績への影響はないものと見られる。ただ、今後も政府による緊急事態宣言や自粛要請が断続的に行われるなどした場合、新規商談の面で影響が出る可能性はある。とはいえ、同社の主要ターゲットとなる大手企業は財務基盤がしっかりしているところが多いため、働き方改革やデジタルトランスフォーメーションに関連した投資プロジェクトを先送りする可能性は低いと弊社では見ている。 子会社のBeeXもSAPシステムのクラウド移行支援案件の引き合いが旺盛で、人材不足が続いている状況に変わりない。SAPが既存システム(SAP R/3)の保守・サポートを2027年に終了することが背景にある。国内のSAPシステム導入企業は約4千社あり、これら企業は2027年までに既存システムから後継システム(SAP S/4 HANA)に移行するか、SAP以外のERPに切り替える必要がある。ただ、現状で移行を済ませている企業の比率は1割程度と見られている。SAPの後継システムはオンプレミス、クラウドの両方に対応しており、すべてがクラウドに移行するわけではないが、クラウド比率は現状より上昇するのは間違いなく、クラウド移行支援で国内トップの実績を誇るBeeXにとっては当面、繁忙状況が続く可能性が高いと弊社では予想している。なお、BeeXについては人員体制の強化と業務拡大に伴い、本社を2020年5月に移転した。従来は同社と同一ビル内に拠点を置いていた。そのほか、タイの子会社についてはタイ政府の非常事態宣言によって事業活動が休止状態にあるが、計画に織り込んでいた先行投資費用(人材採用・教育費等)が縮小した場合、利益面では若干のプラス要因となる可能性がある。 なお、2021年2月期は3ヶ年中期経営計画の最終年度となり、経営数値目標値として売上高100億円、営業利益10億円を掲げていた。売上高については達成可能と見られ、営業利益も目標値と計画値で乖離があるものの、目標達成に向けて取り組む方針であることに変わりない。計画値を下限にどれだけ上積みができるかは、今後の人員採用状況や新型コロナウイルスの影響で変わってくるものと考えられる。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《ST》
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セールスフォースやAWSなどのクラウドサービス導入支援を展開。Salesforceの導入支援では国内トップクラスの実績。製品事業はサブスク売上が増加。BeeXの大型案件増もあり、24.2期3Qは2桁増収。 記:2024/01/17