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不二精機 Research Memo(4):2019年12月期は7.2%増収も先行費用等で7.5%営業減益

2020/4/7 15:14 FISCO
*15:14JST 不二精機 Research Memo(4):2019年12月期は7.2%増収も先行費用等で7.5%営業減益 ■業績動向 1. 2019年12月期の業績概要 不二精機<6400>の2019年12月期連結業績は売上高6,592百万円(前期比7.2%増)、営業利益387百万円(同7.5%減)、経常利益342百万円(同28.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益289百万円(同62.9%増)となった。会社期初計画に対して、売上高では341百万円、営業利益では24百万円、経常利益で32百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で82百万円上振れて着地したものの、2019年11月の第3四半期決算発表時の増額修正予想に対しては、米中貿易摩擦などの影響もあり、売上高で309百万円、営業利益で8百万円、経常利益で13百万円の未達成、親会社株主に帰属する当期純利益では20百万円の超過達成となった。 セグメント別では、射出成形用精密金型及び成形システム事業は医療機器用及び自動車部品用精密金型の受注が堅調に推移したものの、その他の受注が振るわず受注全体では6.4%減も、高水準の受注残高の消化が進み受注残高は13.9%減、結果として売上高は前期比23.5%増を確保し、営業利益では前期比44.1%増となった。 一方、納期の短い精密成形品その他事業は、東南アジア市場での自動車関連製品の売上が堅調に推移したものの、国内でのディスクケース市場縮小などで減収幅が大きく、全体では売上高が前期比3.0%減となり、利益面では海外での増産のため、工場改築や隣接する貸工場の増床、工程の自動化を進めるといった先行費用の発生があり、営業利益は前期比51.4%減と低迷した。 営業利益の増減要因をまとめると、為替影響を除いた売上高増加額が536百万円のプラス効果に対し、材料費・外注費の増加が188百万円、さらに増産に備えた先行投資で製造経費や労務費、販管費増、また秋元精機工業子会社化に伴う経費増などが負担増となり、前期比31百万円の営業減益となった。一方で経常利益は、子会社のインドネシア開業費償却が終了、加えて為替差損の減少、支払利息減等が寄与し、営業減益を埋めて前期比28.0%増益となった。 財務状況は緩やかに改善するも、引き続き財務体質の強化が必要 2. 財務状況 同社は収益の長期低迷を経た後に海外での収益基盤が安定し、純資産も増加に転じ、自己資本比率が2018年12月期第2四半期末にようやく20%超まで回復、2019年12月期末には23.1%と徐々に向上しているが、更なる財務体質の強化が必要と考える。キャッシュ・フローについては海外工場の設備増強が継続していることから、2019年12月期のフリー・キャッシュ・フローはマイナスに転じている。今後、改めて効率的な資金運用が求められる。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 岡本 弘) 《EY》
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自動車部品用成形品を主力製品とする精密成形品その他事業、射出成形用精密金型及び成形システム事業を展開。ハイサイクル、多数個取りの金型技術が強み。精密金型事業では医療用品分野、食品容器分野の顧客開拓に注力。 記:2024/10/06