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ダイナック Research Memo(8):「高品質業態への回帰」や受託ビジネスの拡大で事業ポートフォリオの進化へ

2020/3/12 15:18 FISCO
*15:18JST ダイナック Research Memo(8):「高品質業態への回帰」や受託ビジネスの拡大で事業ポートフォリオの進化へ ■今後の方向性 1. 中期経営計画 ダイナックホールディングス<2675>は、3ヶ年の中期経営計画を毎年ローリングしている。もっとも、中期成長戦略の骨格は従来から「時代に合わせた事業ポートフォリオの進化」という点で一貫している。すなわち、直営ビジネスにおいては、「高品質業態への回帰」により再加速に向けた体力づくりに取り組むとともに、受託ビジネスにおいては、実績と信頼をベースに着実に拡大していく方向性であり、2022年12月期の売上高計画として395億円(平均成長率2%)を目指す。また、M&Aも視野に入れており、実現すれば上乗せ要因となる可能性も示している。 2. 2020年12月期の取り組み (1) 直営ビジネス 厳しい外部環境が続くなかで、引き続き、1)既存業態の付加価値UP、2)人材・サービスの更なる向上を通じて、経営資源の最適化(筋肉質の経営)を図るととともに、「高品質業態づくり」への回帰を目指す方針である。特に、1)については、現場QSCの徹底強化(各部門・エリア統括マネジャーの現場配置)、「燦」・「響」を始めとする高収益業態のブラッシュアップ(その効果を他ブランドに横展開)、業態バリューアップの推進(カームデザインとの連携等)、海外初進出(レストランサントリーホノルル「燦鳥」)などに取り組む。一方、2)については、人材確保と働く環境整備(環境変化に合わせた人事制度改革や採用活動の進化、働き方改革、従業員満足度向上等)、人財教育・研修のWeb化推進(更なる充実化と効率性向上)、倶楽部ダイナックパワーの最大化(20周年倶楽部ダイナック強化策の展開)などを掲げている。また、需要が増加傾向にあるケータリング事業の拡大にも注力する方針。 (2) 受託ビジネス 実績と信頼をベースに着実に拡大していく方針である。ゴルフクラブレストランについては、国内100場を目標として、年間5場の獲得を目安に着実にシェアアップを図っていく。また、信頼と実績の評価で案件数(引き合い数)が増加してきた道の駅・高速道路SA/PAについても、運営ノウハウの蓄積と横展開により、新規案件の早期収益化を図り、安定収益基盤の構築を目指す。 弊社でも、外食産業を取り巻く環境が厳しさを増すなかで、将来を見据えた構造改革や経営資源の最適化に取り組み、「高品質業態への回帰」を目指していく方向性は理にかなっているものと評価している。一方、今後の成長ドライバーは、引き合い数が増加傾向にあり、案件規模も期待できる受託ビジネスであるとみている。毎年、着実に実績を積み上げているゴルフクラブレストランはもちろん、道の駅や高速道路SA/PAには拡大の余地があり、今回の事業運営体制の確立や大型案件の獲得により、推進面で拍車がかかる可能性も期待できる。もっとも、これらの受託ビジネスは、行楽の足として、バー・レストラン以上に天候の影響を受けやすいところには注意が必要である。したがって、受託ビジネスの拡大により、業績変動リスクも高まる方向にあることは、同社自身はもちろん、投資家側でも重要なテーマとなってくるだろう。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫) 《ST》
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時価総額 9,122百万円
首都圏・関西圏を中心にレストランやバーを直営展開。ゴルフ場食堂などの運営受託も。コロナ禍が直撃し、昨年末時点で債務超過に。21.12期も苦戦の見込み。親会社サントリーHDが完全子会社化に向けてTOB実施。 記:2021/04/07