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クオールHD Research Memo(1):薬機法改正は大きな転機となる可能性。マンツーマン薬局をアドバンテージに

2019/12/13 16:01 FISCO
*16:01JST クオールHD Research Memo(1):薬機法改正は大きな転機となる可能性。マンツーマン薬局をアドバンテージに ■要約 クオールホールディングス<3034>は大手調剤薬局チェーンの1社で、調剤薬局店舗数で第2位、売上高で第3位(上場企業ベース)の位置にある。マンツーマン薬局と、異業種連携による新業態薬局との2本柱体制に特徴がある。調剤以外の分野では、BPO事業に加えて2019年から医薬品製造販売事業に進出した。 1. 2020年3月期第2四半期は2つの事業が順調に伸長し、増収営業増益で着地 同社の2020年3月期第2四半期決算は、売上高81,249百万円(前年同期比17.7%増)、営業利益3,432百万円(同11.8%増)と増収増益で着地した。保険薬局事業では処方箋応需枚数と単価が堅調に伸長したほか大型M&A案件で店舗数も順調に拡大した。BPO事業ではMRのアウトソーシング化の流れが続き、CMR数が過去最高を記録したほか、紹介派遣事業でも薬剤師の派遣者数が前年同期比大幅増となった。これらの結果第2四半期は期初予想に対して上方修正となる好決算となった。 2. 中長期成長戦略は不変。薬機法改正で出現する地域連携薬局はマンツーマン薬局と好相性 中長期的成長戦略は、従来から一貫しており変更はない。保険薬局事業では戦略的出店による規模の拡大と既存店の価値創出の2つの軸で臨んでいる。2019年に薬機法が改正され、今後薬局が2類型の認定薬局と非認定薬局とに分けられることは、同社の成長戦略に多かれ少なかれ変更を迫るとともに業界再編を大きく加速させるトリガーになる可能性がある。同社は調剤薬局のコアビジネスモデルとしてマンツーマン薬局のコンセプトによる店づくりを推進しているが、これは認定薬局の1つである地域連携薬局と親和性が高くその点でアドバンテージを有していると弊社では考えている。BPO事業ではCMR派遣需要の増加は構造的なもので、それを着実にキャッチする体制を構築して中長期の持続的成長につなげる考えだ。医薬品製造事業では藤永製薬(株)を2019年8月に買収して第1歩を踏み出した。中期目標実現に向けた第2、第3の施策が待たれるところだ。 3. 2020年3月期通期業績は大きなサプライズはないもよう。制度対応の進捗に注目 2020年3月期について同社は上方修正を行った。新予想は売上高170,000百万円(前期比17.4%増)、営業利益7,600百万円(同7.8%増)となっている。下期も事業環境は上期(第2四半期累計期間)から大きな変化はなく、順調な拡大が続くと弊社では考えている。しかしながら一方で、2018年3月期のような更なる業績の上方修正を期待することには慎重であるべきと弊社では考えている。2018年4月の調剤報酬改定の内容が非常に厳しく調剤技術料の回復のハードルが高いためだ。下期は業績的にはサプライズのない安定した状況が続くと期待されるため、2019年薬機法改正を受けた事業環境の変化に向けてどのように備えを進めるかに注目したいと弊社では考えている。 ■Key Points ・医薬品製造販売事業を加えた3事業で、中期的に売上高3,000億円、営業利益250億円を目指す ・マンツーマン薬局と親和性の高い「地域連携薬局」の認定取得を積極的に進める方針 ・医薬品製造販売事業がスタート。中期目標実現に向け第2、第3の施策が待たれる (執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之) 《SF》
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時価総額 57,226百万円
保険薬局を全国展開するクオールを中核とする持株会社。薬局事業が主力。店舗数は940店舗超。後発医薬品等の製薬事業、BPO事業も展開。第一三共エスファを子会社化。薬局事業ではM&Aや新規出店で規模拡大図る。 記:2024/10/11