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神戸物産 Research Memo(1):ヒット商品相次ぐ業務スーパー事業がけん引、業績は会社計画を上回る公算大

2019/8/14 15:01 FISCO
*15:01JST 神戸物産 Research Memo(1):ヒット商品相次ぐ業務スーパー事業がけん引、業績は会社計画を上回る公算大 ■要約 神戸物産<3038>は農畜産物の生産から製造加工、小売販売まで自社グループで行う食の製販一体企業として国内トップ企業である。食品スーパーの「業務スーパー」をFC展開するほか、外食事業や再生可能エネルギー事業も行っている。店舗の徹底的な「ローコストオペレーション」と自社商品の開発・生産技術力、輸入商品調達力を強みとし、顧客ニーズに対応した商品をベストプライスで提供し続けることにより成長を続けている。 1. 2019年10月期第2四半期累計業績 2019年10月期第2四半期累計(2018年11月〜2019年4月)の連結業績は、売上高で前年同期比9.9%増の144,520百万円、営業利益で同21.1%増の9,324百万円といずれも過去最高を更新し、会社計画(売上高140,870百万円、営業利益8,300百万円)を上回って着地した。主力の業務スーパー事業が新規出店効果に加えて既存店向け商品出荷額で前年同期比5.6%増と会社計画の2%台後半の増加を上回る伸張を見せたことが好業績の主因となった。なかでもタピオカドリンクや冷凍チーズケーキ、食パン等のPB商品は、テレビ番組で特集放映された効果もあり大ヒットを記録し、一部アイテムでは販売機会ロスも生じているようだ。このため、当面の課題は旺盛な需要に対応するための生産能力の増強(人手不足対応を含む)となっている。なお、当第2四半期末の業務スーパー店舗数は前期末比13店舗増の826店舗、通期計画に対する進捗率は52%と順調に進んでいる。 2. 2019年10月期業績見通し 2019年10月期の連結業績は、売上高で前期比5.5%増の281,900百万円、営業利益で同4.9%増の16,500百万円と期初計画を据え置いているが、5月以降もPB商品を中心に販売好調が続いていること、FCオーナーの出店意欲も旺盛なことから、会社計画は上回る可能性が高い。会社計画では業務スーパー店舗数が前期末比25店舗増の838店舗、既存店向け商品出荷額が前期比2%台後半の増加を前提としている。また、ここ数年損失計上が続いてきた神戸クック事業が、在庫評価損の一巡や「神戸クック・ワールドビュッフェ」並びに新業態である惣菜店「馳走菜(ちそうな)」の出店増効果により、2019年10月期は黒字転換し、エコ再生エネルギー事業も2018年8月に稼働を開始したバイオマス発電(北海道)のフル寄与により増収となる見通しだ。 3. 中期経営計画について 同社は中期経営計画(連結)で、2020年10月期に売上高290,000百万円、営業利益17,000百万円、業務スーパーの店舗数850店舗を目標として掲げていたが、このうち売上高と営業利益はPB商品の販売好調により、1年前倒しで達成する可能性が高くなっている。また、2019年春以降、乳製品や即席めん、飲料品等の値上げが相次いでいるほか、2019年10月には消費税の再引上げが予定されており、消費者の低価格志向が強まれば業務スーパーにとって追い風になると考えられる。出店数も関東エリアや九州エリアを中心に拡大していくものと予想され、長期目標としている1,000店舗の達成も視野に入ってきた。こうした状況から、同社は自社グループ工場における能力増強投資を前倒しで進めていく方針となっており、今後も右肩上がりの収益成長が期待される。 4. 株主配当と株主優待を実施 株主還元策として、同社は経営成績に応じた利益配分を行うことを基本方針としている。2019年10月期は2018年11月に実施された1:2の株式分割を考慮すると、前期比2.5円増配の35.0円(配当性向17.3%)となり連続増配を予定している。2020年10月期には連結配当性向で20.0%を目標としており、段階的に配当性向も引き上げていく方針だ。また、株主優待として毎年10月末時点の株主に対して、保有年数及び株式数に応じて業務スーパー商品券の贈呈を行っており、希望する株主には同社グループ商品の詰め合わせとの引換えにも対応している。 ■Key Points ・これまでのテレビ番組としては、宣伝効果は過去最大級、業務スーパーの4月既存店向け商品出荷額は連休も影響し前年同月比12.5%増を記録 ・PB商品を中心とした業務スーパーの販売好調で2019年10月期業績は会社計画を上回る見通し ・業務スーパーは国内1,000店舗を目標に成長が続く (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《ST》
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冷凍・加工食品など食品中心の「業務スーパー」を展開。デザート、菓子類に大ヒット商品多数。独自の輸入ルートに強み。業務スーパーの総店舗数は1070店舗超。中計では26.10期売上高5430億円目標。 記:2024/10/24