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エレマテック Research Memo(10):3部門すべてで前期比増収を見込み、増収増益を計画

2019/6/21 15:10 FISCO
*15:10JST エレマテック Research Memo(10):3部門すべてで前期比増収を見込み、増収増益を計画 ■今後の見通し ● 2020年3月期決算の見通し 2020年3月期についてエレマテック<2715>は、売上高201,000百万円(前期比9.6%増)、営業利益6,750百万円(同6.5%増)、経常利益6,500百万円(同5.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益4,550百万円(同35.2%増)と、増収増益を予想している。 親会社株主に帰属する当期純利益の増益率が高くなっているのは、前述のように、2019年3月期に法人税等調整額が約11億円発生した特殊事情のためだ。これを除いたベースでは前期比2.3%増(4,448百万円⇒4,550百万円)となる。 売上高について同社は前期比増収を予想しているが、その中身は従来から一変し、自動車関連と自動化/省力化関連の2つの市場が増収をけん引するというシナリオだ。スマートフォン関連については、同社の取扱商材の需要ドライバーという位置付けからは完全に外し、増収要因としてはまったく織り込んでいない(スマートフォン関連売上高は依然として一定規模の売上高があるため、一段の縮小によって売上高の足を引っ張る可能性はゼロではない)。 利益面では、営業利益について前期比6.5%増を予想しているが、営業利益率は3.4%と前期の3.5%からわずかながら低下する計画となっている。成長戦略の項で述べたように、同社は高付加価値化戦略に注力しており、これは利益率の改善に寄与すると期待される。しかしながら、2020年3月期の為替レートの前提を105円(2019年3月期期実績は110.92円)としていることや、売上高の増収に伴う荷造運賃の増加や人件費増加によって販管費が増加することを織り込んだためと弊社では推測している。 マーケット別では、3部門すべてが前期比増収になると計画している。詳細は以下のとおり。 Digital Electronicsの売上高は、前期比3.5%(3,185百万円)増の93,425百万円を計画している。その内訳として液晶・TP・BLが3期ぶりに前期比増収予想となっているのが注目されるが、この向け先は従来とは異なり、自動車向けとされている。スマートフォン向けの液晶・TP・BLについては引き続き厳しい状況を想定しているもようだ。スマートフォン関連ではほかに、モバイル端末の売上高が前期比4,290百万円の減収となっており、Digital Electronicsの内部でも着実にスマートフォン関連から自動車関連へと成長市場の交代が進んでいることが見て取れる。 Automotiveは前期比12.3%(3,280百万円)増の30,060百万円の売上高を計画している。前述のように、同社の自動車向けヘッドライト部材や内装用部材、車載用電子機器向けの電子部品など多岐にわたっているが、これらが順調に売上高を伸ばす見通しだ。2020年3月期時点では、同社が成長ドライバーと期待するEV化関連連やICT化関連の商材の貢献は限定的で、従来からの商流のものが売上げの中核を占める構図に変化はないとみられる。 Broad Marketは前期比16.8%(11,135百万円)増の77,514百万円の売上高を計画している。内訳として、アフターマーケットは3,905百万円の増収、産業機器は1,696百万円の増収が、それぞれ計画されている。アフターマーケットはこれまで同様、ドライブレコーダーやバックアイカメラなどの伸長期待が背景にあるとみられる。産業機器は同社の注力分野となった、自動化/省力化ニーズに応えるロボット製品関連の増収がその中身とみられる。これらに加えて医療機器関連(内容は超音波診断装置向け部材など)なども順調な拡大が続くと期待され、前述の大幅増収見通しにつながっている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之) 《ST》
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豊田通商傘下のエレクトロニクス商社。基板やシリコン等の電子材料、コネクタやセンサ等の電子部品、機構部品などを取り扱う。得意先は約6000社。自動車領域に注力。高付加価値型ビジネスの強化等に取り組む。 記:2024/09/02