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JIGーSAW Research Memo(4):成長投資負担を吸収し、高い収益性と強固な財務体質の両立を実現

2019/4/10 15:04 FISCO
*15:04JST JIGーSAW Research Memo(4):成長投資負担を吸収し、高い収益性と強固な財務体質の両立を実現 ■業績動向 1. 2018年12月期決算 JIG-SAW<3914>の2018年12月期連結業績は、売上高が前期比11.6%増の1,446百万円、営業利益が同9.7%増の357百万円、経常利益が同16.0%増の534百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同20.3%増の315百万円となった。同社が主力としている自動運用をベースとした各種サーバを対象とするマネジメントサービスは堅調な受注の積み上げと低い解約率を維持し、継続的な成長を実現している。 増収率は2016年12月の前期比68.9%増をピークとして鈍化傾向(2017年12月期は同16.8%増)にあるものの、売上総利益率は2016年12月期:61.1%→2017年12月期:65.0%→2018年12月期:72.4%と大幅に良化している。また、販管費比率は、2016年12月期:38.1%→2017年12月期:39.9%→2018年12月期:47.7%と上昇しているが、積極的な成長投資(過去2年間累計で4億円強)によるものであり、問題視する必要はないだろう。この結果、2018年12月期の営業利益率は24.7%と上場来最高となった2017年12月期の25.1%に匹敵する水準を維持している。また、営業外収益に計上される投資有価証券売却益が175百万円と前期比44百万円増加したため、経常利益並びに親会社株主に帰属する当期純利益の伸び率は売上高や営業利益の伸び率を上回った。 2018年12月期末における総資産は2,196百万円と前期末比で623百万円増加した。内訳を見ると、流動資産が同163百万円増加、固定資産は同459百万円の増加となった。流動資産増加の主因は、現預金が同118百万円増加したこと、固定資産増加の主因は投資有価証券が452百万円増加したことである。 負債は546百万円と同132百万円増加したが、有利子負債が同29百万円減少し期末の有利子負債残高は50百万円となった。負債増加の主因は、買掛金の増加(前期比43百万円増)と繰延税金負債の増加(同161百万円増)であり、いずれも収益拡大を反映した健全なものである。 一方、純資産は自己株式取得による減少(同189百万円減)はあったものの、利益剰余金の積み増し(同315百万円増)やその他有価証券評価差額金の増加(同353百万円)により同490百万円増加し1,649百万円となった。期末の自己資本比率は75.1%と前期末比1.5ポイント上昇、流動比率は422.0%と同54.8ポイント上昇した。ROEは22.5%、ROA(総資産経常利益率)も28.4%と収益性は高い水準を維持している。 2018年12月期末における現金及び現金同等物の残高は、前期末比118百万円増加の979百万円となった。各キャッシュ・フローの状況を見ると、営業キャッシュ・フローは税金等調整前当期純利益478百万円の計上を主因とし、206百万円の収入超、投資キャッシュ・フローは、有形・無形の固定資産取得による支出が53百万円と前期比34百万円弱に拡大したが、投資有価証券売却による収入が174百万円と前期比29%増となり、120百万円の収入超となった。一方、財務キャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出29百万円に自己株式の取得による支出189百万円が加わり、208百万円の支出超となった。 2. 2019年12月期業績見通し 同社は、同社グループを取り巻く事業環境が良好に推移し、海外子会社設立を契機にグローバル展開を加速させることを踏まえ、引き続き過去最高の親会社株主に帰属する当期純利益となることを見込んでいる(業績予想は非開示)。マネジメントサービスの受注動向から見て、既存事業だけで20%増収程度は確保できている感触であり、IoT関連や海外展開を中心とする先行投資負担を吸収して、増収増益による過去最高益の更新が続くことになるだろう。 3. 業績条件付株式報酬制度を導入 2019年2月、同社は、中長期的な経常利益等の数値目標を明確にし、対象全社員及び対象取締役に対し、業績達成による中長期的な企業価値向上に向けたインセンティブを与えるとともに、株価上昇への貢献意欲を一層高めることを目的に、業績条件付株式報酬制度(パフォーマンス・シェア・ユニット)の導入を取締役会で決議した。同制度の概要は、2023年度までに連結経常利益100億円超を達成した場合、同社株式を貢献度に応じて対象者に割当てるというものである。 設定目標実現に向けてのハードルは極めて高いように思えるが、指数関数的な成長に真剣かつ深く取り組んでいる同社が社内外に発信したメッセージであり、今後繰り出されるであろう成長戦略を見守りたい。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 前田吉弘) 《ST》
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データコントロール事業を展開。クラウドサーバやIoTデバイス等の自動監視、運用を行う。IoTエンジン「NEQTO」を活用したIoTソリューションの提供等も。海外オペレーションの体制強化など先行投資を継続。 記:2024/08/29