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ラクオリア創薬 Research Memo(7):米国での「GALLIPRANT」の販売が極めて順調に伸長

2019/3/28 7:47 FISCO
*07:47JST ラクオリア創薬 Research Memo(7):米国での「GALLIPRANT」の販売が極めて順調に伸長 ■導出済みプログラムの進捗状況 3. EP4拮抗薬(RQ-7/grapiprant、動物薬)及びグレリン受容体作動薬(RQ-5/capromorelin、動物薬) ラクオリア創薬<4579>は、コンパニオン・アニマルにおける変形性関節症に伴う痛みの治療を適応症とするEP4拮抗薬(RQ-7、一般名grapiprant)と、同じくコンパニオン・アニマルの食欲の刺激を適応症とするグレリン受容体作動薬(RQ-5、一般名capromorelin)について、Aratana(米国)に導出済みだ。Aratana(米国)は2つの化合物について順調に開発を続け、grapiprantについては2016年3月に、capromorelinについては2016年5月に、それぞれ米FDAから製造販売の承認を得た。これを受けてAratana(米国)は、grapiprantについては「GALLIPRANT®」の商品名で2017年1月に、capromorelinについては「ENTYCE®」の商品名で2017年10月に、それぞれ米国で販売を開始した。同社は現在、これら2つの動物薬の売上高からロイヤルティを獲得している状況にある。 その後の販売状況は、「GALLIPRANT®」については極めて順調だ。既存の非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)と比較して、胃腸障害や腎障害などの副作用が少なく、診断後の最初期から使用可能という特長がある。Aratana(米国)は米国での大型犬の需要に対応すべく「GALLIPRANT®100mg錠」を追加で市場投入するなど拡販活動を積極的に展開し、その結果現在ではNSAIDsでのリーディングブランドの地位を獲得するに至っている。 「GALLIPRANT®」については欧州での製造販売に向けて2018年1月に承認を取得し、2018年中の欧州販売が計画されていた。それが2019年にずれ込み、同社の収益にも影響を与えたのは前述のとおりだ。しかしこの点については、導出先のAratana (米国)と戦略的販売提携を行っているElanco Animal Healthが、2019年前半の欧州発売との見通しを発表している。 「GALLIPRANT®」の欧州発売の遅れは、どうやら米国での好調な販売に原因があるようだ。Aratana(米国)によれば、2018年第3四半期の「GALLIPRANT®」の米国内売上高は1,800万米ドルに達した。これは米国市場だけで年商1億ドルが見えてきたことを示唆していると言える。こうした米国での好調のあおりで、原体や副資材の調達を含めて欧州に手が回らなくなったのが遅れの背景にあるとみられる。 一方「ENTYCE®」は、イヌの食欲不振症を適応症とした医薬品で、飲みやすい経口液剤で急性・慢性の両方に使用可能という特長がある。米国の約25,000動物診療所の半数が注文する等、一定の成功を収めているものの、「GALLIPRANT®」ほどの成功には至っていない。これまでの状況を見て、Aratana(米国)は戦略を一部変更し、欧州におけるイヌ用の発売から、米国市場でのネコ用医薬品開発へと舵を切ったもようだ。現在はネコ用の長期毒性試験を終了し、ピボタル試験(有効性を確認し、承認申請に必須となる大規模試験)を行っている状況にある。 「ENTYCE®」は「GALLIPRANT®」に比べて売上高の規模が大きく下回っている状況だが、同社自身は当初から慎重な売上高の見通しで構えていた。同社にとっては「GALLIPRANT®」が想定以上の好調となっているため、2剤合計で見た場合には、足元の動物薬の売上高の状況は、当初の期待値どおりの推移となっており、そこからのロイヤルティ収入も十分満足できるレベルにあるとみられる。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之) 《SF》
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旧ファイザー中央研究所が前身の創薬ベンチャー。愛知県名古屋市に本社。胃酸分泌抑制剤「テゴプラザン」、ペット用医薬品等を手掛ける。低分子創薬、イオンチャネル創薬が強み。テゴプラザンは承認国が順調に拡大。 記:2024/08/19