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EMシステムズ Research Memo(2):医療業務処理用コンピュータシステムの開発・販売が主力事業

2019/1/16 15:32 FISCO
*15:32JST EMシステムズ Research Memo(2):医療業務処理用コンピュータシステムの開発・販売が主力事業 ■会社概要 1. 会社概要 EMシステムズ<4820>は薬局を中心とする医療機関向けに、医療業務処理用コンピュータシステムの開発・販売を行うITサービス会社である。『先進的なテクノロジーを活用し、国民の健康レベル向上に貢献する、世の中に無くてはならない企業になります。』という会社方針に基づき事業を展開する。主力事業である薬局向け医療業務処理用コンピュータシステムは15,923薬局で利用されており、市場シェアの31.8%を占め業界トップである。診療所・クリニック向け、薬局向けともに製品開発からシステム構築、販売、操作指導、メンテナンスまでを一貫して提供する製販一体体制を採っている。 直近では、薬局向けシステムに加え、診療所・クリニック向けの医療業務処理用コンピュータシステム、電子カルテシステムの拡販に取り組んでいる。さらに、「医療(クリニック・薬局)と介護の情報連携」の実現による各事業のシェアアップを目指して、2016年10月には介護サービス事業者向け支援システムにも本格参入し、2017年3月には医療介護連携ソリューション「ひろがるケアネット」をリリースした。なお、2000年12月に株式を店頭登録(現・東証JASDAQ)し、2003年5月に東京証券取引所市場第2部へ上場。2012年11月に同市場第1部銘柄へ指定された。 2. 沿革 同社の起源は1980年1月に兵庫県姫路市で医療事務用処理専用オフィスコンピュータの販売を目的として設立された(株)エム.シイ.エスである。1984年5月に(株)エム.シイ.エスとエプソン販売(株)の合弁により関西エプソンメディカル(株)((株)エム.シイ.エスより営業の全部を譲受)を設立した。セイコーエプソン<6724>の医療事務用コンピュータシステム事業からの撤退を機に1990年5月にエプソン販売(株)との合弁を解消し、商号をエプソンメディカル(株)へ変更した。1991年4月に自社製品である薬局向け保険請求事務処理システム「Recepty」(初代)の販売を開始した。さらに、1997年10月には業務ノウハウの蓄積を図るため(株)祥漢堂を設立し薬局経営の事業を開始し、1998年4月に(株)イーエムシステムズに商号を変更した。2006年10月には薬局向けシステム事業基盤をより強固なものにするために医科向けのノウハウ蓄積が必要との判断からOEM製品により医科システム市場へ本格参入した。2008年3月に新大阪ブリックビル(自社ビル)を竣工し、本社を移転した。 2010年以降は、医療事務システム事業の拡大を狙った事業提携やM&Aを積極展開している。2010年2月にビー・エム・エル<4694>と合弁し、電子カルテ開発等を目的として(株)メデファクトを設立(同社の出資比率50%。医科システム(電子カルテ)のエンジン部分の共同開発という目的を達成したため2014年7月に解散)した。2010年7月に(株)祥漢堂の株式を三井物産<8031>へ譲渡し、薬局経営の事業を縮小する一方で、システム事業の基盤拡大に注力する。 また、ユーザー基盤の一段の拡充を図るため、2013年9月に医科システム開発、販売を手掛ける(株)ユニコンを、2014年10月には調剤システム開発、販売及び医科システム販売を手掛けるコスモシステムズ(株)を相次いで連結子会社化した。調剤システム事業の基盤拡充や、医科システム事業の基盤拡大を図る体制作りを加速している。製品開発面では、2000年代に入ってからインターネットの普及に足並みを合わせ、ネットワーク接続を前提とした製品開発に着手。2002年6月にネットワーク(ASP)を利用した薬局支援システム「NET Recepty」を発売。さらに、2008年11月にストック型ビジネスとして従量課金制度を採用した新システム「Recepty NEXT」を、2009年7月には医科向けシステム「Medical Recepty NEXT(MRN)」を開発、販売を開始し、調剤、医科システムともにフロー型からストック型のビジネスモデルに転換した※。 ※調剤システムを例に取ると、従来の料金体系は他のITサービス会社と同様に5年ごとのシステムの売切り制。すなわち、ユーザーはシステム導入時に5年分の保守料金を含めた利用料金を一括で支払い、さらに5年経過後にシステムごとに買い換える必要が生じる仕組み。新しいストック型料金プランでは初期費用を抑え、月々の基本料と処理件数に応じた料金を支払う月額課金モデルに変更されたことにより、ユーザーの初期システム投資負担が大幅に軽減された。さらに、利用期間制限を設けない継続保証体制で常に最新のアプリケーションを利用できるようになったことが特徴。 さらに、2016年7月には、医科システム事業での一段の市場シェアアップを図るため、「稼働準備期間の短縮」と「カスタム設定・事前設定の省略」を図り、「買ってすぐ使える電子カルテ」をコンセプトとした診療所向け電子カルテシステム「オルテア(Ortia)」の発売を開始した。2016年10月にはASP型の介護サービス事業者支援システム「つながるケアNEXT」の発売を開始し、介護システム事業へ本格参入した。2017年3月には医療介護連携ソリューションとして「ひろがるケアネット」をリリースし、2017年8月には「つながるケアNEXT」(居宅介護支援事業者・ケアマネージャー向け)機能をリリースしている。これらにより、調剤・医科・介護システム間で三位一体のネットワークを結ぶことでシームレスに情報連携できるオンリーワン企業としての優位性をより強めている。 2018年3月には日本電気(NEC)<6701>との間で、「クラウド型問診サービス」、最先端AI技術群「NEC the WISE」等のICTを活用して、診療所・保険薬局向け次世代システムの共同開発に着手した。健康・医療分野において、更なる医療の質向上と新たなサービスの創出を狙う。 2018年6月には、画期的な製品やサービスの創出と、更なる社会貢献及び同社グループの成長を目的に、組織の再編成を行った。2018年11月には電子カルテシステム大手の(株)シーエスアイとの協業を発表し、医療・調剤システムの連携強化及び更なる社会価値の創出を図る。また、同月に医科・調剤・介護の垣根を超えた共通情報システム基盤「MAPsシリーズ」の制作を発表し、ヘルスケア分野において唯一無二の存在となることを狙う。 3. 事業内容 同社グループは、同社に加えて連結子会社6社と持分法非適用会社1社で構成されており、薬局向けの調剤システムの開発・販売、診療所向けの医科システム開発・販売とその他の事業の3つの事業を展開する。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 内山崇行) 《SF》
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4820 東証プライム
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調剤システム事業が主力。クラウド型電子カルテシステムなどの医科システム事業、介護・福祉システム事業、キャッシュレス事業等も手掛ける。医科システム事業では「MAPs for CLINIC」の販売が順調。 記:2024/07/08
6701 東証プライム
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6724 東証プライム
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時価総額 1,049,762百万円
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8031 東証プライム
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