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ティア Research Memo(10):2020年9月期以降は増収効果で2ケタ増益ペースとなる見通し

2018/12/25 17:34 FISCO
*17:34JST ティア Research Memo(10):2020年9月期以降は増収効果で2ケタ増益ペースとなる見通し ■今後の見通し 2. 中期経営計画 ティア<2485>は新たな3ヶ年の中期経営計画を発表した。中長期目標として、「200店舗体制の実現とその後の持続的な成長を目指す」方針を掲げ、重点戦略としては、1)直営会館と葬儀相談サロンの出店加速とFCにおける計画的な出店、2)既存会館のユーザビリティ向上とWebマーケティングの強化、3)葬儀付帯業務の更なる内製化とM&Aにかかる基準の明確化、4)計画的な人財確保と教育体制の強化、の4点を挙げている。中期経営計画については毎年見直しを行っているが、今回は人財教育体制の強化により、成長に向けた事業基盤を構築することで、出店ペースを従来よりも加速していく方針を打ち出したことが注目点となる。 (1) 出店戦略及び営業戦略 年間の出店ペースは直営会館で7店舗(3年目は6店舗)、サロンで3店舗、FC店舗で7店舗を計画している。前回の中期経営計画では直営会館で3店舗、サロンで3店舗、FC店舗で5〜6店舗としていたため、直営会館とFC店舗の出店ペースを加速することになる。FC店舗については既存クライアントの出店だけでなく、新規クライアントを開拓することで店舗を増やしていく。一方、直営会館についてはすべて名古屋を中心とした愛知県内での出店を計画しており、なかでも家族葬専用ホールを中心に出店していく方針としている。核家族化を背景とした家族葬や小規模葬の需要増加に対応していく。また、名古屋市内については現在、斎場シェアで2番手に位置しているが、出店増によってトップシェアを目指していく考えだ。なお、既存会館のユーザビリティ向上に向けて、年間2店舗ペースで改修工事も行っていく予定にしている。 一方、関西圏については収益性が向上してきたことで、出店できる環境になりつつあるが、当面は愛知県内での出店に注力するため、既存会館における稼働率向上に向け営業強化を継続していく方針となっている。また、東京都内については、23区内の北東部エリアを中心にドミナント出店を進めていく計画で、各種イベントの開催やWebマーケティングを強化しながら認知度の向上を図り、収益化を目指して行くことになる。サロン店舗については現在、5店舗を2人の正社員とパートスタッフで運営しているが、今後は店舗数が拡大していくこともあって人員体制の整備も進めていく計画となっている。 (2) 人財採用・育成戦略 人財投資については、PDCAサイクルにのっとった採用計画により3年間で100名の新卒採用を計画している(初年度40名、2年目40名、3年目20名)。また、教育体制の強化を目的に新たに専用の教育研修施設「THRC」を開設し、2019年春からの稼働を予定している。前述したとおり、模擬式場を使って教育研修を行うなど教育プログラムを拡充し、6ヶ月間の教育研修による早期育成と離職防止に取り組んでいく。中期計画における新卒採用計画は離職率50%でも今後の出店ペースを維持できる水準となっている。ただ、直近2年間は教育研修プログラムの見直しにより、離職率を30%以下に抑制することができており、今後も同水準以下に抑制することができれば、2年目以降の採用計画を抑えていくことも可能となる(採用費、教育費等の軽減に寄与)。 なお、2019年春の新卒採用から東京での採用活動も開始しており、内定者35名中5名が東京での採用となった。インターンシップの開催や学校への定期訪問、合同企業説明会への参加等を積極的に行うことで、今後も採用力を強化していく方針となっている。 (3) コスト低減施策とM&A戦略 コスト低減施策として、葬儀付帯業務の更なる内製化の推進に加えて、葬儀付帯品を会館へ配送する物流センターの効率化も推進していく。葬儀付帯業務としては、セレモニーアシスタントや供花などの内製化にも取り組み始めている。また、物流面では家族葬や小規模葬などの増加などに対応すべく、小型トラックでの効率的な配送などに取り組んでいく。 一方、M&Aについては多くの中小零細の葬儀事業者において経営者の高齢化が進んでおり、事業承継問題が深刻化するなかで、M&A案件が増加していくことが予想される。こうした状況をチャンスと捉え、M&Aを第3の成長エンジンにできるよう、M&A案件の定量的な基準を明確化し、買収案件に対する検討プロセスの迅速化を図っていく。 (4) 経営数値目標 3ヶ年中期経営計画の経営数値目標として、2021年9月期に売上高14,600百万円、経常利益1,370百万円、親会社株主に帰属する当期純利益900百万円を掲げている。出店ペースの加速化や「THRC」の開設、人員体制の強化などによる固定費増により、2019年9月期に一旦、減益となるものの、2020年9月期以降は利益ベースでも2ケタ増益に転じ、2021年9月期に再度、過去最高益を更新することになる。 売上計画の前提として、2020年9月期以降は既存店売上高を2019年9月期予想と同額とした上で、新店の稼働による増収効果を見込んでいる保守的な前提となっている。同様に経費についても2020年9月期以降の既存店を2019年9月期予想と同額とした上で、新店稼働に伴う経費の増加及び新卒の採用計画、広告宣伝費の増額等を積み上げた数字となっている。 なお、同社は2018年12月に公募増資実施により約14億円を調達したが、今回の増資の目的は中部地区での店舗投資や、東京でのサロン型店舗の収益化を確実にし店舗展開を進めていくための投資に加えて、次期成長フェーズに向けた事業基盤、財務基盤を構築することが目的となっている。今後、M&Aを推進していくに当たっては財務基盤を充実させることも重要となってくるためだ。M&A交渉では、財務基盤が充実している企業の方が交渉がスムーズに進みやすいほか、大型案件の場合には借入金などを活用してM&A費用に充当するケースも想定され、機動的に資金を調達できる体制(自己資本の充実)を整えておくことが重要となり、今回の増資はその布石とも言える。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《SF》
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時価総額 10,262百万円
葬儀会館「ティア」を直営・FC展開。中部、関西、関東地区中心。グループ会館数は199店舗。ティア富山大泉などを新規開設。ドミナント出店による利便性向上図る。新規出店効果などで、24.9期1Qは増収。 記:2024/04/17