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JBR Research Memo(3):2018年9月期は会員事業の成長と経費削減効果により会社計画を上回る大幅増益

2018/12/25 17:17 FISCO
*17:17JST JBR Research Memo(3):2018年9月期は会員事業の成長と経費削減効果により会社計画を上回る大幅増益 ■業績動向 1. 2018年9月期の業績概要 ジャパンベストレスキューシステム<2453>の2018年9月期の連結業績は、売上高が前期比5.1%減の11,766百万円、営業利益が同60.8%増の1,430百万円、経常利益が同72.5%増の1,644百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同34.6%増の1,192百万円となった。売上高は駆けつけ事業や会員事業における一部サービスの売上計上方法変更による影響で減収となったものの、会員事業や少額短期保険事業における会員数・契約件数の増加や、不採算サービスの見直し、経費削減等に取り組んだことが大幅増益につながった。営業利益と経常利益は5期連続増益となり、親会社株主に帰属する当期純利益も含めた過去最高益を大幅更新した。また、営業利益率についても12.2%と前期比で5.0ポイント上昇し、初めて10%台を達成している。 営業利益の増減要因を見ると、駆けつけ事業における入電数減少等による売上減で382百万円、会員事業における会員数増加等で620百万円、少額短期保険事業の契約件数増加で156百万円の増益要因となったほか、販管費の削減で295百万円の増益要因となった。販管費の減少は、人件費や支払手数料、通信費等の効率化を進めたことが要因となっている。 営業外では金融収支が受取配当金を中心に103百万円増加したことなどにより前期比150百万円改善した。また、特別利益が前期から減少したほか、実効税率が24.9%から28.9%に上昇したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益の増益率は経常利益と比べて小幅にとどまったが、それでも前期比で34.6%増と大幅増益となった。 なお、会社計画では売上高が0.3%減とほぼ計画どおりの水準だったが、営業利益は16.3%上回った。利益の上振れ要因は、収益性の高い会員事業が想定を上回る増収となったことや、経費の削減が想定以上に進んだことが要因となっている。 会員事業が全体の収益をけん引し、すべての事業セグメントが増益に 2. 事業セグメント別動向 (1) 駆けつけ事業 駆けつけ事業の売上高は前期比43.5%減の1,704百万円、営業利益は同36.8%増の140百万円となった。前述したとおり、売上高に関しては水まわり、ガラス駆けつけサービスの売上計上方法を総額計上方式から紹介手数料のみ計上する方式に変更したことで、928百万円の目減り要因となっている。同影響を除いた実質ベースでは13%減収となっている。主要サービスの作業件数を見ると、カギの交換関連サービスが前期の47千件から39千件、水まわり関連サービスが同37千件から33千件、ガラス関連サービスが同12千件から8千件、パソコン関連サービスが同11千件から8千件と、主要サービスがすべて減少したことが要因となっている。カギやガラスなどは性能、品質の向上により最近は壊れにくくなっていることが、入電件数減少の要因となっている。また、同社は従来、タウンページを集客の導線(入電件数の5割強)としてきたため、Web戦略が遅れたことも一因となっている。このため、2017年10月よりWebサイトを一新し、インターネット経由での集客施策を強化したが、下期においてもその効果はまだ限定的なものにとどまった。 一方、利益面では不採算サービスの削減を進めたことや紹介手数料率を統一したことに加えて、ガラスの主要加盟店である(株)リマドに従来委託してきた加盟店統括業務を社内に取り込んだことにより、支払手数料が減少したことも増益要因となった。 (2) 会員事業 会員事業の売上高は前期比11.1%増の6,225百万円、営業利益は同36.9%増の1,480百万円となった。主力の「安心入居サポート」の売上計上方法を一括方式から月分割方式に切り替えた影響で212百万円の減収要因となったものの、「あんしん修理サポート」や「学生生活110番」を中心に有効会員数が前期末比で2.3万人増の224.7万人に拡大したことが増収要因となった。また、利益面では増収効果に加えて、「安心入居サポート」の中に含まれていた不採算サービスの整理を進めたことも増益要因となった。 2018年9月期末における有効会員数を見ると、「安心入居サポート」は前期末比2万人増の83万人と3期ぶりの増加に転じた。一部、主要顧客における不採算商品の整理を進めてきたことで減少傾向が続いていたが、提携代理店の増加等もあって、新規契約数が解約数を上回る状況となってきた。 「あんしん修理サポート」は前期末比13万人増の58万人と同29%増となった。主力販路であるホームセンターでの会員数が増加していることに加えて、ヤマダ電機<9831>やタマホーム<1419>など新規販路を開拓できたことが寄与している。特に、2017年11月から一部店舗で導入を開始したヤマダ電機経由の会員数は約7万人となり純増分の過半を占めた。ヤマダ電機では2018年12月末までに全店舗での導入を完了する予定となっており、2019年以降も更なる増加が期待できる。また、「学生110番」も同2万人増の27万人となった。大学生協を通じて取り扱う大学数が前期末の194大学から209大学に増加したことに加え、学生の入会率が上昇していることが増加要因となっている。 一方、NTTドコモの「dリビング」会員数については、前期末比で6万人減の19万人と大きく減少した。同サービスは「初月無料」をセールストークにドコモショップで携帯電話契約時に合わせて契約するケースが多かったが、2018年4月以降、総務省の指導によりこうした営業行為が自粛されるようになったこと、また、有料サービスで登録している会員に対して毎月、継続意志の確認メッセージを流すようになったことで、解約数が増加したことも減少要因となった。また、会員事業では会員数に対して一定の作業発生率を乗じてコストを試算し、サービス料金に反映させているが、「dリビング」については会員数が減少したことによって作業発生率が上昇し、収益性も低下した。このため、同社ではサービス内容や料金等の見直しを現在、検討している段階にある。 その他のサービスについても携帯電話修理サポートサービスを中心に不採算サービスの見直しを進めるなかで、前期末比9万人減の37万人となった。 (3) 少額短期保険事業 少額短期保険事業の売上高は前期比4.7%増の3,488百万円、営業利益は同30.2%増の308百万円となった。賃貸住宅の家財を補償する「新すまいRoom保険」の契約件数が前期末比1.5万件増の18.7万件と順調に増加していることが増収増益要因となった。 その他の保険契約件数は前期末比1.1万件減少の9.0万件となった。2017年9月期は好調だった「痴漢冤罪ヘルプコール付き弁護士保険」が一服したほか、3つの保険商品の取り扱い(1万件強)を中止したことが影響した。 (4) リペア事業 リペア事業の売上高は前期比21.0%減の415百万円、営業損失は48百万円(前期は93百万円の損失)となった。前期は過年度分の売上計上が含まれていたことや、施工協力店のネットワーク拡大が進まなかったことが減収要因となったが、施工単価の管理やコスト見直しを実施したことで損失額は縮小した。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《SF》
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