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3Dマトリック Research Memo(8):2021年4月期に営業利益の黒字化を目指す

2018/10/22 15:08 FISCO
*15:08JST 3Dマトリック Research Memo(8):2021年4月期に営業利益の黒字化を目指す ■中期経営計画 1. 中期経営計画の概要 スリー・ディー・マトリックス<7777>は毎年、3ヶ年の中期経営計画を発表している。最終年度となる2021年4月期の業績目標値は、事業収益で5,724~8,374百万円、営業利益で1,796~5,218百万円を目標に掲げた。レンジ形式としているのは、ライセンス契約一時金・マイルストーン収入の有無や研究開発費の変動要素を考慮したためである。 2021年4月期における事業収益の内訳を見ると、製品売上高(止血材、後出血予防材、癒着防止材)で5,724百万円となり、ライセンス契約一時金がなくても営業利益段階で黒字化する計画となっている。現在の売上規模からするとハードルは高いものの、「PuraStat®」は止血材として着実に売上高を伸ばし始めており、今後、後出血予防材や癒着防止材等に適用領域の拡大が見込まれること、欧州での止血材の独占ライセンス契約締結がなされることを前提とすれば、目標を達成する可能性もあると思われる。 止血材は欧州やオーストラリアのほか、今後は日本や米国、中国市場でも臨床試験の実施や規制当局の承認を経て、売上が拡大していくものと予想される。また、後出血予防材は欧州で2019年4月期から、癒着防止材は米国で2020年4月期からそれぞれ販売が開始される可能性がある。 なお、研究開発については優先度の高いテーマに絞り込み、資金調達の状況を見ながら進めていく方針となっている。今後3年間の計画としては止血材(日本、米国)、次世代止血材(欧州)、粘膜隆起材(日本、欧州)、歯槽骨再建材 (米国)に関する開発費用及び関連費用を積み上げている。また、販管費については今後の事業計画に基づいた見積金額を算出しており、人員計画については主に欧州を中心とした営業部門の増員を計画している。 2. 2020年4月期の業績前提 2020年4月期の事業収益は1,691~4,443百万円、営業利益は1,190百万円の損失から2,003百万円の利益を目標としている。製品売上高1,691百万円を地域別で見ると、欧州で1,045百万円、アジア・オセアニアで412百万円、中南米・カナダで33百万円、米国で200百万円となっている。 欧州では各販売代理店による売上予測値や発注概算量を参考に販売計画を立てている。増収要因としては、ターゲット医療施設数が期初段階の250施設(2018年4月時点で200施設)から年間を通じて1.5倍増となる375施設に増加し、また、1医療施設当たりの販売額も増加することを前提としている。アジア・オセアニア地域については、主にオーストラリアでの販売増加を見込んでいるほか、韓国での製品販売を期央より開始することを前提としている。中南米・カナダでは、主にブラジルを中心とした販売増加を見込んでいる。カナダについては2019年4月期中にCEマーキングの登録承認及び製品販売を予定しているが、今回の計画には織り込んでいない。米国については、癒着防止材の売上貢献を見込んでいる。 契約一時金については、米国での止血材の販売ライセンス契約一時金で2,202百万円、歯槽骨再建材の販売ライセンス契約一時金で550百万円を見込んでいる。このうち、止血材の販売ライセンス契約については、現在、欧州市場で契約交渉を行っている候補先企業3社のうち2社が米国企業であり、これら企業が2019年4月期に契約先として決まった場合には、米国市場での契約もスムーズに進む可能性がある。 3. 2021年4月期の業績前提 2021年4月期の事業収益は5,724~8,374百万円、営業利益は1,796~5,218百万円を目標としている。製品売上高5,724百万円の地域別内訳は、欧州で4,088百万円、アジア・オセアニアで861百万円、中南米・カナダで66百万円、米国で500百万円、日本で208百万円となっている。 欧州では各販売代理店による売上予測値や発注概算量を参考に販売計画を立てている。増収要因は、ターゲット医療施設数を期初段階の375施設から年間を通じて2倍の750施設まで拡大し、また、1医療施設当たりの販売額も増加していくことを前提としている。アジア・オセアニア地域では、主にオーストラリアでの販売増加を見込んでいるほか、韓国で通期での売上貢献を見込んでいる。中南米・カナダでは、主にブラジルを中心とした販売増加を見込んでおり、カナダについては販売計画に織込んでいない。また、米国については癒着防止材の売上拡大、日本では止血材の販売承認取得に伴う初期ロット出荷分の売上計上を見込んでいる。 契約一時金については、欧米市場における癒着防止材の販売ライセンス契約一時金で2,000百万円を見込んでいる。また、日本では止血材の販売承認取得に伴うマイルストーン収入で500百万円、その他パイプラインの提携による契約一時金で150百万円を見込んでいる。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《MH》
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自己組織化ペプチド技術を用いた医療製品を開発する。外科領域、組織再生領域、ドラッグ・デリバリー・システム領域で事業展開。消化器内視鏡領域の止血材は欧米で好調。欧州で次世代止血材の製造販売承認申請。疑義注記。 記:2024/09/19