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ブイキューブ Research Memo(5):2018年12月期第2四半期は構造改革に加え売上高増加もあり予想を上回る

2018/9/26 16:20 FISCO
*16:20JST ブイキューブ Research Memo(5):2018年12月期第2四半期は構造改革に加え売上高増加もあり予想を上回る ■業績動向 1. 2018年12月期第2四半期業績 ブイキューブ<3681>が注力するクラウドサービスを取り巻く環境について、総務省「通信利用動向調査」によると、クラウドサービスを利用する企業の割合は2010年末の14.1%から2017年末には56.9%と大きく増加してきている。ネットワーク環境の進歩に加え、スマートフォンやタブレット等のモバイルデバイスの登場により、クラウドサービスの利用環境が改善されてきており、クラウドサービスへの認知度が高まるにつれ、利用企業は順調に増加すると予想される。 このような環境のもと、同社は、「いつでも」・「どこでも」・『だれでも』使えるビジュアルコミュニケーションサービスをコンセプトとして、「アジアNo.1のビジュアルコミュニケーションプラットフォーム」を目指し、以下の重点施策を遂行してきた。 (1) 働き方改革市場の深耕 (2) グループシナジーの最大化 (3) 社会インフラとしての活用 (4) アジアを中心とした海外での事業拡大 一方で、2017年12月期を構造改革の年と位置付け、今までの成長の過程で顕在化してきた問題点を洗い出し、注力すべき課題を明確化した。「選択と集中」を基本に、日本国内でのコスト削減や不採算事業・拠点の見直しを最優先に行った結果、固定費の増加に歯止めをかけ、販管費を中心とした削減効果により、2018年12月期第2四半期において営業利益が黒字化した。今後も損益分岐点比率をより改善していくため、限界利益や固定費の管理を従来以上に厳格に行っていく計画だ。 2018年12月期第2四半期の業績を見ると、売上高は、「クラウド」型を中心とした「V-CUBE」各サービスの提供を積極的に推進してきたことや、オンプレミスやアプライアンスの大口案件があり3,408百万円(計画比5.5%増、前年同期比11.1%増)と2ケタ増収を達成した。費用面では「オンプレミス」型、「アプライアンス」型サービス売上増加に伴い仕入原価が増加したが、2017年12月期の構造改革の効果で、ソフトウェア償却費、販管費が前年同期比約20%減少した。これらの結果、営業利益が大幅改善し、107百万円(計画比136.8%増、前年同期比は427百万円の損失)と、前年同期の営業損失から黒字転換した。 経常利益は、グループ内貸付を主とした外貨建て債権の換算による為替差損の影響を受けたものの、営業利益の増加を受けて、前年同期の経常損失から黒字転換し31百万円(計画比30.1%増、前年同期は420百万円の損失)となった。親会社株主に帰属する四半期純損失は外部委託システム障害対応費用等の特別損失、法人税等の計上により、△56百万円(計画は49百万円の損失、前年同期は837百万円の損失、2017年12月期に比べ大幅に改善した。 販売形態別の売上高を見ると、クラウドは国内の製薬企業向けセミナーや不動産のIT重説関連※の効果もあり堅調に伸びている。一方で、オンプレミスはQUMUの導入が伸長したこと、アプライアンスは通常では上期には少ない電子黒板案件を獲得できたこと、海外ではWizlearn(シンガポール)・その他ASEANが好調だったこともあり、前年同期の売上を上回った。 ※IT重説…不動産取引においてのITを活用した重要事項説明 通期見込みに対する進捗率を見ると、クラウドでは中国自動車メーカー向け新サービスが2018年6月に開始となったこともあり、計画比で若干遅れている。一方でオンプレミス、アプライアンスは営業活動が堅調に推移し、想定より上振れしたことで、下期に業績が伸びる傾向のある同社としては、全体では想定を上回る進捗率となった。 2. 財務状況 2018年12月期第2四半期末における資産を見ると、現金及び預金の減少により流動資産は4,113百万円となり、前期末比1,098百万円減少した。固定資産はのれん、有形固定資産の減少により5,731百万円となり、同147百万円減少した。この結果、総資産は9,844百万円となり、同1,246百万円減少した。 負債を見ると、未払金、短期借入金、買掛金の減少により流動負債は3,502百万円となり、前期末比786百万減少した。固定負債は主に長期借入金の減少により2,293百万円となり、同294百万円減少した。 また、純資産は為替換算調整勘定の減少により、4,048百万円となり、前期末比164百万円減少した。 なお、安全性の数値を見ると、若干の変動してはいるものの、大きな変動は見受けられない。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 内山 崇行) 《SF》
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